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アデルは勢いよく後ろを振り返り、そこにユキがいることを確認すると、ギギギッと音が聞こえるくらいぎこちなく首を前に戻して、ルカを見る。
「先生!どういうことですか?!」
「ん?アデルの守護者はユキだよ。」
「そうじゃなくて!!!」
ロラン、リューの同期2人も驚いた表情でユキを見つめる。
(な、な、なんで、ロランやリューは王国直属部隊の総長クラスなのに、私の守護者は新入生なのよーーーー!!!!)
「なんですか!この人選!!!」
「え?だって君たち仲良いじゃん。」
「はぁぁぁ???そこ?そしてそんなに仲良くないわよ!」
アデルは勢いあまってツッコミを入れるが、すぐさま、しまったと思って、ユキの方向に振り返る。
アデルの治癒魔法習得のために貢献してくれたユキに対して、「仲良くない」とは言い過ぎたかもしれない。
しかし、ユキは絶対零度の無表情でそこにいた。
「?」
アデルはユキの気持ちがわからず、小首をかしげる。
「・・・。」
ユキは一言も喋らない。
その様子をルカは大笑いして眺め、イヴリンとオリバーはやれやれ、という表情で困惑した顔をしている。
「つ、つまり、あの、彼は総長クラスの強さってことですか?」
ロランはさすがと言うべきか、的確な問いかけをする。
「あ、僕より弱いけどね!」
ピントがズレた回答をするルカ。
「・・・・。」
「ルカ、そろそろ守護者の術式をしましょう。あなたに進行を任せてたら日が暮れちゃうわ。」
イヴリンがため息をつきながらルカを見る。
「守護者の術式??」
「あ、そうそう。忘れてた〜。」
ルカはどこから出したのか、ゴールドのバングルを6本、ローブの下から取り出す。
「ちなみに、今回の術式の効果は、期間限定だよん!
君たちがラシュタール王国から帰ってくるまでの間のみの発動だからね!」
「はぁ・・・。」
色々と情報量が多すぎて3人はもはや質問する気力すらない。
「それじゃ、守護者の術式を始めますか!」
ルカは嬉しそうに微笑んだ。




