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アデルはそれから3日3晩、ずっと「光の玉」を作る練習をしている。


アデルはアレコレ工夫しながら、何度も作るが、その度に虚しく光の玉は弾け飛び、粒子に拡散してしまう。


「なんなのよ!もう!」


数え切れないほどの失敗の後、アデルは限界を感じて、大の字になって地面に突っ伏した。

手のひらは低音やけどのように熱を帯びてヒリヒリしている。


もちろん、全く進歩がないわけではない。

最初、アデルはこの「光の玉」さえ作ることができなかった。

マリラは光の玉を作るコツを、光の粒子を「呼び寄せる」と表現した。


「小さな子供たちを集めるように、『さぁ、みんな、ここにおいで』と呼び寄せるんだよ。」


こんな大雑把な教え方で、通常はうまくいかない。


しかし、アデルにこのアドバイスは響いたらしく、「なるほど〜」と納得すると数回の練習でマスターしてしまった。


これには、マリラは驚愕したが、アデルに悟られないようにすました顔で「次はその光の玉をキープできなくてはね」と次の課題を出した。


「いいかい?光の玉を作り、それを保つこと、これは光属性の魔法の基礎となるものなんだよ。

光の粒子は、この世界のそこかしこにあるんだ。

でも分散して、てんでバラバラだろう?

それじゃ、光魔法は使えないんだ。

それらを集めて維持すること、それができて、やっと光魔法を使うことができるんだ。

つまり、光の粒子を集めて、その状態をキープすること、それが肝要なんだ。」


それはよくわかるが、光の粒子はまるでわがままな子供たちのように、そこかしこに動きまくるし、ちっともじっとしていない。

呼び寄せても、粒子たちはすぐどこかに行こうとして、全く光の玉をキープできない。


「マリラ!もう無理!光の玉なんて、私一生キープできないわ!」


アデルは寝転んだまま叫ぶ。


「おやおや、まだ元気が残っているじゃないか」


マリラはそんなアデルを見て、紫のローブをはためかせ、扇子で優雅に仰ぎながら、さもおかしそうに笑う。


「夕飯まで練習だよ。もう3日経つけど、まだ『見えない』んだねぇ。」


バカにしたようなセリフにアデルはカチンときて、ガバッと起き上がる。


「うるさい!まだこれからよ!」


その様子をマリラはケラケラと笑いながら見つめているが、アデルが再び練習に集中しだすと、扇で口元を隠し、鋭い眼光をアデルに向ける。


マリラの目には、光の粒子がアデルの周りで煌めきながら、渦を巻いているのが見える。


(なんて美しい。まるで小宇宙のようじゃないか。)


マリラはアデルが今まで出会ったどの魔道士とも違うことを確信していた。

光の粒子がこれほど煌めいていたことがあっただろうか?

まるでアデルを祝福するかのように、光り輝いている。

女神の森の「魔素」もこの数日で数と濃度を増したようだ。


しかし、アデルはこのことに全く気が付いていない。

まだ、全く感じ取れていないのだ。


(しかしーーーー。それは時間の問題だねぇ)


マリラはこの謎の美少女に目を細めた。

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