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「んじゃ、めんどくさいことはヌキにして、ルールは単純明快ね!
僕が『鬼』を作るから、その鬼から3日間逃げられれば終了でーす♪
ちなみに鬼は攻撃魔法で消滅するから、退治可能だよん。
あ!でもこの鬼はね・・・。」
ルカは喋りながら手のひらを胸の前でそっと合わせる。
するとルカの周りの地面がぐにゃりと歪み、黒くて丸い「何か」がたくさん出てきた。
「この鬼はね、ちゃんと退治しないと強くなるから気をつけてね♪
鬼を退治できない中途半端な魔力で攻撃すると、その分、君たちが鬼に当てた攻撃魔法の魔力を吸収して、かえって鬼が強くなるからね!」
「・・・・!!!!」
「そして、この鬼はね、君たちの魔力を吸い出すこともできるんだよ。」
3人はルカの言葉を聞いて息を呑む。
「・・・つまり、一撃で仕留めないと、その分鬼は強くなるし、戦わなかったとしても、鬼は僕たちの魔力を吸収する。
つまり、鬼ごっこに勝つには、鬼と戦って殲滅させるか、自分の魔力を吸われないように鬼より素早く逃げる、の2通りしかないってことですね。」
ロランはルカの周りに漂うたくさんの黒くて丸い鬼を睨みつける。
「そうそう。全ての鬼が消えるか、3日後に君たちが鬼から逃げ切って魔力を温存していれば、君たちの勝ちだよ。」
「せんせーは鬼じゃないんだな。」リューが尋ねる。
「僕?僕は鬼じゃないよん。だって・・・。」
ルカはニコニコと微笑みながら答える。
「僕が鬼なんかになったら、君たちの魔力、一瞬で蒸発しちゃうもん♪」
不吉なことを笑顔でルカは話す。
(この黒丸ちゃん、不思議な魔力を感じるわ。)
「あっ!ちなみに!君たちの守護魔法はこの鬼には発動しませーん!」
「?そうなんですか?」
「だって守護魔法に守られていたら、君たちは『目覚めた力』を『使いこなすこと』できないもん。」
「???どういうことですか?
そういえば龍の滝壺で僕たちは一体・・・・!!!」
急にルカの周りに漂っていた一つの黒丸(鬼)が話していたロランに襲いかかる。
「滅!」
ロランが初歩的な攻撃魔法の呪文を唱える。
しかし、黒丸はロランからの攻撃魔法が直撃したにも関わらず、そのままロランに突進する。
(初歩程度の攻撃魔法では効かない!)
「風牙の二、風車!」
ロランは初歩魔法では効果がないことがわかると、すぐさま風の属性魔法で攻撃した。
風の牙を剥く風車のような円形の魔法が、突進してきた黒丸を含め、10〜20の黒丸に直撃し、黒丸は消滅した。
「さっすが!名門バルモア家!その歳でお家芸ともいえる風の属性魔法を使いこなせるなんて、優秀!優秀!」
ルカはどこから出したのか、扇子でパタパタとロランのいる方向を扇いでケラケラと笑っている。
「この黒丸は・・・」
「さてと!ざっと30,000くらい黒鬼ちゃんたちを作ったから、頑張って『鬼退治』してね♪」
ルカは扇子で口元を隠しながらさも楽しそうに目を細める。
「ロラン、リュー、そしてアデル。君たちには本当に期待しているよ。」
ルカはやさしく微笑む。
「んじゃ、僕は3日後に来るから、鬼ごっこ頑張ってね!
あっ!ここの中庭、さっき空間歪めたから、広さは無限だよ!好きなだけ逃げてね♪」
そう言い残して、ルカは消えた。
たくさんの謎の黒丸(鬼)を残して。
「・・・なぁ。同期よ。」
「リュー、言わなくてもわかるわ。」
「・・・僕もわかります。」
「「「ふざんけんな!!!」」」
3人の絶叫が白の離宮の中庭にこだました。




