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俺のドラムは少女のギターに救われた  作者: べるりーふ
第35章
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SNS、いいねを得るために

 6月2日


 サークルのTwitterを開設して1日が経った。グループLINEでリツイートしてもらうように連絡したから、部外の人からも''いいね''やリツイートが来て、ちょっとだけでもサークルの存在を知ってもらえるきっかけが出来たかな......?


「宣伝、順調だね~! やっぱ結羽歌の文章が魅力的だったからかな?」

「そ、そんなこと......あるのかな......?」


 個人アカウントでは''いいね''が1個来れば良い方だと思っていた。だけど、サークルのアカウントでは既に10個以上の''いいね''が来ている。

 部員は全部で10人。その中でTwitterをやっている人は9人。そう考えれば、部外の人からも音同に対して応援の気持ちがあるってことを感じられる。

 この調子で、ライブの集客も上手く行けば、いいな......。


「そんなこともあるけど~、音同部員の癖してTwitterを開設していない奴が居るのは事実だよね~!」

「......それは......、そうかもしれないけど......」

「ほら、結羽歌の隣の隣で頬杖ついて退屈そうな顔してる奴がいるでしょ? そいつが今回のターゲットだよ!」

「えっと......」


 私の隣の隣......。夏音君は、LINE以外のSNSを一切やっていない。今まで私の周りでTwitterやInstagramと言った、匿名の人とも繋がることが出来るSNSに触れていない人はよく見ていたから、特に驚くようなことはないんだけれど......。

 出来れば夏音君にも、サークルの名を知ってもらうために、Twitterで宣伝して欲しいって気持ちはあるかな......? 夏音君にも事情があるのかもしれないけど、部員不足が深刻な現状を見れば、部員一人一人の力が必要だったり......すると思うから......。


「ほらほら、サークルのためだよ? あいつ授業始まるまで暇してるんだから、Twitter開設して欲しいって言わなきゃ!」

「そ、そうだね......!」


 思い切って、夏音君の元へ向かい、スマホを出してお願いをする。


「な、夏音君っ......! 音同のリツイートのために......、アカウント作ってくれない、かな......!?」

「......は?」


 唐突すぎるお願いに、夏音君が戸惑いを含めた声を向けてきた。

 確かに......、私みたいな人が夏音君みたいな出来た人に命令するのは......、良くないことだったかもしれない......かな?

 でも、サークルのためだと思えば......、実羽歌だってわざわざ連絡してくれたんだし、こんな所で抵抗してなんか、いられないから......。


「音同の今後のことを考えたら......、夏音君の力も必要だと思って......」

「俺LINE以外のSNS使わねえから」

「......」


 即答されちゃった......。

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