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ベルゼブブ その6

「ノッホ・・・!くそっ。この闇から抜けだす方法があれば・・・」

「クママ!声は聞こえるけどどこかわからないよぉ~」

ベルフェゴールもアスモデウスもわからないところで二人の会話が始まっていた

短期で復活を遂げたサタン達に比べずっと眠らされていた分繋がりが強くなり、クママとノッホは消滅せずに意識を保っていた


「サヤさんは無事だろうか・・・。いやまずはここを脱出しないと・・・。ノッホだけでも」

「クママがいないといやだよぉ~」

「・・・すまない。一緒に出るよ」

クママの頭にはジュピが思い浮かんでいた


レイカさんの隣で俺にとは違う微笑みを向けていたあいつを・・・

結局レイカさんも逝ってしまった・・・

助けれたはずなのに何故か体がうまく動かない時があった

だが今回の件でなんとなく線は繋がったと思う

しかしいつから・・・?



「ふふふ~。誰からくるのかな~楽しみ~」

ベルゼブブはわくわくした様子で構えていた

全くその姿が似つかわしくなかった

大人な女性はベルゼブブに全く似合わないのだ・・・


ベルフェゴールとアスモデウスはお互いに頷くと一斉に離れ出した

サヤには何がなんだかわからないが、とにかく今のチャンスにベルゼブブをどう苦しませるか作戦を練っていた

眠姫にはなんとなく通じたはずではある

一度だけピンチのときに助けてくれと話したが、それは一度だけに協力攻撃を喰らわせる手筈であった

いくらベルゼブブといえど二人の攻撃を直撃すればかなりダメージを与えられる計算でいた

問題は予想外の味方が出来たことである

邪魔さえしなければいいのだが・・・


ベルフェゴールが珍しくやる気だったのはクママの影響であった

そしてベルフェゴールも気付いていた

まだクママの意識が消えていなかったことを

だがそれは好都合だった

ベルフェゴールは怠惰である

普段はクママに任せていたほうが楽なのだ

そう思うと笑いが止まらない

自然と「クックックッ」と漏らしていた


アスモデウスの狙いはわかっていた

クママに再び戻る気なのだと・・・

だがアスモデウスはごめんだった

「こんな幼女体型なんて・・・ほ~~んっといやっ!」

確かにみなぎってくる魔力は高い

そこいらの悪魔よりは高いだろう

だがアスモデウスは戦闘派ではない

裏でいろいろ工作するのが好きであった

ここはベルフェゴールに恩を売っておくのが利口よね・・・

そう思いながら一気にベルゼブブに迫っていた


ベルフェゴールが思い切りよく拳をベルゼブブに振りかざす

ベルゼブブはぎりぎりのところで避ける

拳はそのまま地面へと衝撃を伝える

凄まじい土埃が舞い上がる

その土埃に紛れアスモデウスが背後よりベルゼブブに回し蹴りを喰らわせようとする

が・・・

体をうまくしならせ回し蹴りも避ける


「ひゅ~。即席とは思えないコンビネーション!やるねえ。やっぱ恋人同士の中で眠ってた影響も少しはあるのかなあ~?」

ベルゼブブは二人の攻撃を避けながら考えている

だがベルゼブブの目が光った


「はあっ」

サヤがベルフェゴールとアスモデウスの連携に割りこむように不変刀で参戦してきたからだった

ベルゼブブは魔法陣で不変刀をガードしていた

「やっと防御させることが出来たか・・・」

サヤも少しずつベルゼブブの領域に慣れてきたのか震えも止まり、口角が上がり始めていた


だが眠姫は未だに遥か後方で戦いを見守っていた

「あっちのドラゴンは参加しないの?もう折角だから来ちゃえばいいのになあ~」

ベルゼブブの発言にサヤは少しハッとする

だが顔色は変えずに済んだので大丈夫だろうと言い聞かせる

ベルゼブブがどれほどの手を考えているのかは不明だが、裏をかけなければまずダメージを与えることすらままならない状況だった


「眠姫は先ほど言ったように私の危機にしか駆けつけない!ベルゼブブ貴様に出来るか?」

サヤは挑発をしてみるがやはりベルゼブブには全く効果がなかった


「僕を挑発しようとしたって無駄さ~。まあ何か仕掛けようとしているならそれにのってあげてみてもいいかもね~」

ベルゼブブの邪悪な笑みがサヤを取り込もうとする


だがアスモデウスが視線を遮り、サヤを助けた

「視線はやめておきなさい!すぐ堕ちちゃうよ?」

ベルフェゴールに恩を売るためにはサヤにも戦力としていてもらわなければ困るのである


「視線とか魅了系はお前の得意技だもんなあ。まあ俺には効かないけれど」

怠けすぎて効かないというオチなのだが、本人は否定する

そういいながらも拳を振り続ける

ベルゼブブはそっぽ向きながらも全て避けている

ベルゼブブの近くは既に衝撃で地形がかわっていた

ルシファーが戦った跡地であったため、以前からすり鉢状になっていたがより一層拡がっていた


アスモデウスは戦いづらそうに振舞っていた

なんせ体が小さい・・・

思った以上に動けていない

脚も短くベルゼブブにそもそも届いていないケースすらあった

「くそっ。魔法を使ったほうがもう速そうだよ・・・」

そう言うとアスモデウスはサポート魔法をベルフェゴールに唱え始めていた


「凄い戦いに参加してるんだな・・・」

サヤが思わずポツリと呟く

目の前にいるのは大悪魔である

それが仲間割れのような感じで戦っている

そしてサヤも不変刀を振るいベルゼブブを困らせていた

そう・・・まだ困らせるだけ

なんとも言えないモヤモヤが胸に残るが、仕方なかった


オーケストラと重唱の効果は消えてしまっていた

おかげでサヤの「舞闘神姫」もまたも終わっていた

だが体のキレまでは悪くなってはいなかった


「まだまだ戦えそうか?まあ我にはどうにも出来んがな」

不変が少し申し訳なさそうに語りかけてきた

「なあ不変。ルシファーはどこにいったんだ?」

ベルゼブブは攻撃をしてきていなかったので辺りを少しみる余裕はあった

「眠姫とはまた違う感じで離れているな。意図は知らんが・・・」

不変は位置を知っているようであった

だが正確に伝えることは難しいようであった

ひとまず参戦してこないことを祈るだけだった

そう思っていたときだった


「僕もそろそろ攻撃しようかな~?サヤちゃんは覚悟してね。ドラゴンに準備運動させておいたほうがいいよ~?」

そう言うベルゼブブからは笑みが消えていた

ベルフェゴールとアスモデウスからも緊張感が伝わってきた

普段戦うことをしない二人なので仕方ない

それに比べベルゼブブとルシファーは何気に武闘派である


「サヤ。気を引き締めろ。すぐ死ぬぞ」

「そうね・・・。あのベルゼはやばいほうだわ」

二人から唾を飲む音が聞こえる

そしてサヤも気付いた領域発動時以来の冷や汗が垂れていたことを・・・


ベルゼブブの背中から羽が拡がっていた

それが攻撃の合図だった

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