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ベルゼブブ その1

約束から一カ月

眠姫とトロヘイ大森林で修業を重ねた


そしてその日はやってきた


くぼ地となっているその場所にサヤと眠姫、ベルゼブブとルシファー、クママとノッホが立っている


「やあ!うん、前より強くなったみたいだね。少しは楽しませてよ?にゃはは~」

ベルゼブブはいつの間にか初めて会った時の格好をしていた

ヒラヒラのドレスが動きにくそうである

「チッ。その格好でいいのか?凄く動きにくそうだが」

サヤが嫌そうな顔をしながらベルゼブブに尋ねる

「これで月下と戦ったぐらいだからまずはこれからだよね~。にゃはは~」

ベルゼブブとわかっていてもなんとなく戦いづらい気がしたが、ベルゼブブの気配が一変したことでわかった


「これは確かに気を抜いたら腹を貫かれそうだね・・・!」

サヤから冷や汗が垂れる

ベルゼブブはいつも通り笑っているが既に戦いに向けたオーラを放ちつつあった


「そろそろ戦おうか?あまり話しこんでもね。にゃはは~」

そう言ったベルゼブブは一気に間合いを詰めてくる

小さい体のおかげか凄い速さで飛んでくる


サヤは小さい体が間合いに入ったと思った瞬間アクアの愛刀・水鬼を振るう

だがベルゼブブの居た場所には魔法陣が残されているだけで肝心のベルゼブブがいなかった


「ふぅ。それが居合ってやつかあ~。思った以上の速さでびっくりしちゃったよ~。にゃはは~」

ベルゼブブは全然余裕そうだが、そう言う

笑顔のままである

「それじゃそろそろ・・・。クママ演奏頼むよ~。にゃはは~」

ベルゼブブがクママにウィンクすると、クママは楽器をとりだしていた

サヤもクママを一瞥する

だがクママは首を横に振っていた

どうやらベルゼブブの強化ではないらしい・・・


「演奏?何をする気だ?」

サヤが手短に問う

ベルゼブブはにっこりしながら答える

「ライブだよ~!まずは食パンくわえてキラッ☆からね!この演奏が終わるまで耐えられればアイドルの姿にステップアップしてあげるよ~。にゃはは~」

そういいながらベルゼブブは一気に間合いを詰めて、ただの右ストレートを放つ

凄まじい衝撃音が聞こえた

サヤはそれを見切っていた

刀で受け止める


「へえ。月下の腹を貫いたのを受け止めるなんてやるねえ。これは耐えちゃうかも~。楽しくなってきた~。にゃはは~」

ベルゼブブが幼女のまま舌舐めずりをする

子供なのにどことなく妖艶さを感じる

そしてクママが演奏を始めると録音されていたベルゼブブとルシファーの歌声が流れてくる


「るーちゃん、生で歌ってもいいんだよ?僕はさすがに動きながらだと難しいんだけど~?にゃはは~」

ルシファーにウィンクするが、ルシファーはそっぽ向く

「う、うるさい!!こんなに人いないと逆に恥ずかしいよ!」

といいながらもちゃっかりマイクは握っていた

「ノッホちゃんに僕のパートでも歌ってもらおうかな~。やっぱ生のほうがいいでしょ?ねえサヤちゃん?」

ベルゼブブは余裕そうに拳を振りぬきながらサヤに問う


「フンッ。どっちでもいい!貴様の余裕を終わらせる!」

サヤはそういい舞刀の型・壱を繰り出す

だがベルゼブブはヒラヒラと空を舞いながら避ける


「ひゅ~。こわいね~。それはさすがにこの状態でまともに受けるとピンチかもね~。にゃはは~」

わずかにドレスの裾を斬っただけに終わった


二人が戦い始めて数十秒

サヤもベルゼブブもまだまだ余裕そうな顔をしたままである

そんな場ににつかわしくない歌が流れる

食パンくわえてキラッ☆である

これをノッホとルシファーが歌っていた

クママはギターを弾いていた

ベルゼブブはいつの間にか食パンを銜えていた


「ナッ!?いつの間に?」

ベルゼブブはサヤの攻撃を避けながらいつの間にかサビに合わせて食パンを銜えていた

おまけに丁寧にキラッ☆の時にウィンクしていた

その隙に刀を振るうが、ベルゼブブは避ける

小さい体が憎らしく思えた


「やっぱり小さい体もいいよね~。この人形さんみたいな感じがたまらないな~。にゃはは~」

心なしか少しパンチの速度が上がったようにサヤは感じた

そしてベルゼブブが動きを止めたと思ったその時だった


「さぁてそろそろ大詠唱を始めようかなぁ~。この詠唱が終わるまでに僕を楽しませれればサヤちゃんの勝ちにしてあげよう~。にゃはは~」

サヤが怪訝そうな顔でベルゼブブを見る


「ム?それでいいのか?」

サヤの口角が上がる

ベルゼブブはその様子を見て笑う


「ふふ。もっとやる気になったみたいだね。この歌はそんなに長くないし、この次の 捨て猫拾ったあいつにドキッ♪ も耐えてよ~?クママ作曲の新曲を特別に先に聞かせてあげたいしね~。にゃはは~」

そう言うとクママの方を見る

クママは空笑いしているようだった

ルシファーはベルゼブブの発言に少し笑ったようだった


「それじゃ僕は詠唱開始だぁ!本当はこっそり詠唱してもいいんだけど特別だよ~」

ベルゼブブがそう言うと右足に魔法陣が浮かびあがってきた

サヤはその様子に唾を飲み込む

いつの間にか汗が垂れていた


「幾ばくの時を超え我を超越せんとし、この世の栄華を極めんとし、古の都市ベールよ!」

ベルゼブブは詠唱しながらも近接戦を繰り広げてくる

そしてサヤもまた高速で繰り出されるパンチを受け流し、刀で反撃する

お互い攻撃は空振りのような展開である


「我が身を寄り代とし、永劫の雷とし」

ベルゼブブの口は動いていないが、詠唱が頭に直接聞こえてくる

すぐにベルゼブブの計らいであるとわかった

そんなことを考えているうちに食パンくわえてキラッ☆の演奏が終わりを迎えた


「お~!?終わったね~。まずはおめでとう~。にゃはは~」

ベルゼブブはサヤに拍手する

サヤも少し照れた様子であった


「では次は捨て猫拾ったあいつにドキッ♪を頼むよ~。僕も少し本気だすよ~!にゃはは~」

ベルゼブブは少し意気込むとべーちゃんの姿へと変貌した


「やっと少しは当たりそうだな」

サヤの顔がゆるむ

だがその時であった


「眼前の敵に振りかからんとする。アイ・ウィル・ノッツ・ホォゲッチュ!」

そう聞こえたと思ったら右足の魔法陣が空へと浮かびあがった


「ふふっ。さっきよりリーチは長くなるかな~。おっと右足の詠唱も完了っと!次は左足いくよ~?にゃはは~」

ベルゼブブが楽しそうに語りかけてくる


「第二ラウンドといったところ・・・か」

サヤも口角を上げにこっとしながら息を整えた

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