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第六真祖の誕生

一夜明けたドワーフ帝国の朝

それぞれが朝食のためテーブルについていた

サヤと眠姫は結局ピュイアがまた戻ってきてなかなか眠れない状況になっていた

不変と月下は特に話しもせず寝た

シュトリュは一人夜を楽しんでいたようだった

レイカは結局クママ達と連絡を取った後、一人街中を歩いていたようだった

不変と月下以外は寝不足感があった


「ふぁ~。ピュイアのやつめ・・・」

サヤが嘆いているところを眠姫がなだめていた

「・・・ピュイアか」

月下が呟くとピュイアが凄い速さで月下の前に座っていた

「お呼びですか~?月下さまぁ~」

ピュイアは朝からくねくねしていた

だがそんな様子を気にすることもなく朝食をとり続ける月下

「・・・あまり騒ぎすぎるなよ」

サヤは目を丸くしてびっくりしていた

その様子を見て眠姫は首を傾げる

まず月下が長く喋ったこと(あれで)

そして気配りをしたことである

普段何事にも無頓着っぽい月下なのであった

そんな中シュトリュが食事を終えるとレイカの横に座った

レイカもそれに気付くがまだ食事中だったので、そのまま無言で食べ続けた

そして食事を終えるとシュトリュがレイカに優しく話しかけてきた

「そろそろ話してもいいかな?」

シュトリュがにこっとするとレイカはツンとしたまま頷いた

「あまり急かすのもあれなんだけど、もう出兵してるらしいし、こちらも動かないとなのでね」

シュトリュがそこまで言うとレイカが口を開いた

「昨日の件よね。いいわ。仇を討つためならなんでも利用するわ。どうすればいいの?」

やけにあっさりした返事に一同驚愕していた

そんな中シュトリュは微笑みを崩さなかった

「それじゃ朝食みんな終えたら礼拝堂へ行こうか。ちょっと雰囲気ほしいしね」

そうシュトリュが言うと月下とピュイアが唾を飲みこんでいた

そしてゆっくり食事を楽しんでいた不変に視線が集まった・・・


一同はドワーフ帝国にある礼拝堂を貸し切っていた

ここいらはシュトリュいや元祖の力であった

広々とした空間にサヤ達だけである

だが雰囲気が少し変わってきた

シュトリュが元祖の姿に戻っており

月下も珍しくスーツを着ていた

ピュイアもいつものような派手なドレスではなかった

そして圧巻なのは元祖の領域だった

みんな礼装着込んでお辞儀をしながら領域より現れたのだ

そして綺麗に列に並んでいった

その中には百夜もいた

百夜はサヤを見つけると微笑みながらそして列へと並んでいった

さすがに真祖なだけあって最前列のようだった

棺桶と棺桶に挟まれているのが異様だったが第一真祖と第三真祖、第四真祖まで死んでいる

百夜は第二真祖のため挟まれていたのだ

そして全員が並ぶとシュトリュに手を引かれて現れたのがレイカであった

綺麗なドレスに身を包んでいた

ピュイアが歯がゆそうに見ているのが印象的だ

そのピュイアも二番目の列にいたのでかなりな実力者であることがうかがえた

礼拝堂にコツコツとシュトリュとレイカが歩く音だけが響く

そこにピアノの音が鳴り始めた

そしてヴァンパイア一同は一斉に跪いた

見事すぎてサヤも不変も口を開いたままだった

そして礼拝堂の奥まで来たシュトリュとレイカ

シュトリュがそこで振り返り口を開いた

「やあやあ。久しぶりな人達のほうが多いかな?我が領域で呼び寄せたのは、新たな真祖の誕生を知らせるためである」

シュトリュがそう言うとざわめくかと思ったが静かなままだった

「僕の愛する人であった第一真祖・華月がなくなってもう数百年か・・・。そして真祖としては最後にあたった月下。これ以上は増やさない予定だったけれど、一人の人間の行動に感激し、我々の仲間として受け入れることにした」

そこでシュトリュは両手を広げた

そこでピアノの音は止まった

「第六真祖として迎えるのが、麗花れいかだ。これより儀式にうつる。皆の者一旦出てくれ」

そう言うとヴァンパイア一同顔を上げ「ハッ」というと一斉に出て行った

サヤ達もそれにならい出ていくことにした

途中で百夜と合流し、それで正解だと言われた


礼拝堂の中にシュトリュとレイカが佇む

そしてシュトリュからは普段見せない長い牙が現れていた

「これだともろばれすぎなのでね。それに邪魔なんだよ。レイカさんもすぐ慣れるとは思う。消したほうが綺麗だけどね」

シュトリュはそう言うとウィンクするが、レイカは特に気にすることもなく無反応のままだった

「まあいっか。それじゃ首筋を出してちょうだいね」

シュトリュがそう言うとレイカは首筋をシュトリュの前に露わにした

シュトリュはゴクリと唾を飲み込む

レイカは早くやってほしいという思いだった

そしてシュトリュの牙がレイカの首筋に喰いつく

レイカは迫りくる快感に身を震わせ声を上げていた

痛みはなく、快感のみであった

そしてしばらく血を吸われたと思ったときだった

体から力が溢れてきた

だがしばらくすると闇に落ちていく感覚に捉われた

そして、シュトリュが牙を離すとレイカはぐったりしていた

シュトリュが動きだす

第一真祖と第三真祖、第四真祖の棺桶を持ってきた

「元祖シュトルペリッツェの名の元に、亡き真祖の力を持って我が力を取り戻さん。ブラッド・プレッジ」

そう言うと死体から血が抜きだされ、そして上空に集まる

そしてシュトリュの方へと向かってきた

その瞬間、集まった血は一気にシュトリュの喉元を通過した

ドクン・・・

胸が高まる、そしてシュトリュは目を開けた

目もとの傷もなくなっていた

開いた目は他のヴァンパイアよりも一段と濃い赤い色をしていた

力が戻ったのを感じ取ると今度はぐったりしているレイカを見る

「元祖シュトルペリッツェの名の元に、ここに第六真祖の誕生を告げる。ブラッド・プレッジ」

同じく魔法を呟く

だがその瞬間レイカの体に闇のオーラが纏わりついた

そしてレイカは起きあがった

「・・・ん。あれ、私は・・・?」

レイカは気付いた

そこに手を差し出すシュトリュ

「おめでとう。第六真祖・麗花。君も僕達ヴァンパイアだ。真祖らしく振舞っておくれ。ああそれと眷族は作らない方がいいよ。まあ直に血を吸わなければ大丈夫さ」

そう言うシュトリュの手を掴み立ちあがったレイカ

自分の手を確認するが、人間の時と変わった様子はなかった

そして口を確認すると長い牙が生えていた

「魔法で牙は短く出来るから試してごらん」

シュトリュがそう言うので試すと確かに短くなった

何故かわかっていた

こっちの世界の言葉がいきなり通じた時と同じくごく自然にだ

「それと血はあまり飲まなくても平気だから気にしなくていいよ」

それはなんとなくわかっていた

シュトリュにしろ月下にしろ飲んでいる姿を見たことがなかった

一種の嗜好品程度なのかと割り切る

「力のほうはしばらくすれば馴染んでくると思うよ。さあ、みんなに披露しようかね」

そうシュトリュがいうと手を叩く

外まで聞こえたようには思えなかったが、一斉に入ってきた

今度はみんな喋ったりしていた


サヤと不変は感じ取っていた

今までとは比べ物にならないほど強くなったことを

サヤは舌打ちしたい気分だったが、この場でやるとめんどくさいことになりそうだったので堪えていた

不変もレイカの変化具合にびっくりした

月下に並ぶかもしれない・・・

不変が思わず呟いたことがサヤにも聞こえていたのか、サヤも頷いていた

そして二人ともレイカ以外に違うことに気付いた

シュトリュの目が開いていたのだ

とにかく紅かった。そして強大な力を感じ取った

これが元祖の力なのかと思うとサヤは冷や汗を流していた

確かにこれなら滅世とか言うドラゴンに喧嘩売るかもしれない

そうサヤは思った


みんながレイカに注目するなかシュトリュが一声を発した

「これより南西エリアにおける戦争に参加する!相手はそこの不変と同等かそれ以上の力の持ち主だ。気を引き締めろ!」

ヴァンパイア一同はみな声を上げるなか百夜は首を傾げていた・・・

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