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ドワーフ大迷宮の災難 その4

砂埃が収まったころそこにはドラゴンがひれ伏していた

サヤに屈服する形をとったのだ

実質一人でドラゴンを屈服させたサヤであったが疲労の色が濃かった

クママ達同様かろうじて動ける程度にまでにだ


「まさか我が人間一人に屈服するとは・・・な」

ドラゴンの声が響き渡る

かなり強い気はしていたが、みんなの想定を超えていた

あのベルゼブブとルシファー相手に通用するかどうかも疑問だが、戦力としてかなり期待が持てた

「ハハ。もうクタクタだよ。クママ達どれだけ鍛えてるんだよ・・・。あれを30分とか」

サヤは空笑いした


実質戦闘時間はものの3分程度であった

だが既にサヤは動けない状態になっていた

ドラゴンが首から沈んだ様子を見た瞬間気が緩んだのかスペシャルスキル「舞闘神姫」は解けてしまった

アクアとの修行でも2分程度だったので、成長はしていたがそれでも時間としては短いほうと言える


そしてサヤを見つめる目には二つあった

尊敬の目・・・シュトリュとジュッチェは尊敬であった

悔しさの目・・・不変や月下、レイカである


シュトリュが拍手し、不変達も続いたが明らかに自分より強いのではないかという悔しさがにじんでいた

サヤも月下、不変に手が届くほど成長した

ベルゼブブの期待通りと言えば期待通りであった

どこまで読んでベルゼブブは月下の元へ送り出したのかは不明だが、かなりの成長ぶりである

元々強かったみたいだったが厳しい修行だったのが効いた

そう日本にいたときも謎の組織の男達を殴り倒していたほどだったのだ


「サヤさんはどうやら思った以上の成長を遂げたみたいだね。いやはや、素晴らしい」

シュトリュが拍手しながらそう言う。そして続けた

「不変さんの領域破壊も素晴らしい。ドラゴンの領域を神器無しで破壊出来るなんて知らなかったよ。あはははは」

シュトリュにそう言われると不変は一転して照れていた

「いやあ、そうか?そう言われると照れるのお」

不変はぽりぽり顔を掻いていた

クママの癖がうつったのかと思うほど似ていた

「見事だなサヤ。ベルゼやルシファーを倒せたら手合わせ願いたいぐらいだ」

月下がニヤリとしながらサヤのほうを見ていた

そして

「サヤさん・・・。あなたを認めたくないけれど、ルシファーを倒すために手を・・・貸してほしい・・・」

隠れていたレイカがサヤの方へと歩きながらそう言った

サヤはレイカの顔を見てびっくりした

「アレ?レイカさん居たの?ていうかなんで元祖と一緒なの?」

サヤの疑問は全く持ってその通りであった

そして今までの経緯をレイカと元祖が話してくれた


一通り話し終えるとサヤが一番びっくりしていた

「ええええ。勇者一行全滅して、オーガも南西エリアに残したの以外全滅!?クママ達はベルゼブブに監禁されてる??なんなのこの展開」

サヤは目を丸くしてレイカと元祖を見ていた

「神器・悪魔殺しをルシファーに取られたのが悔しいけれど、もうないもの。仕方・・・ないわ」

レイカは気落ちした様子で話している

そしてもう一人が動く

「ルシファーとの因縁か・・・。レイカよ!我も力を貸すぞ!というか目標は一緒だな」

不変は手を差し伸べていた

そしてレイカもその手をしっかり握りしめ握手していた

不変はそのまま泣きそうなレイカを軽く抱きしめた

元祖が一瞬眉を動かしたことに月下だけは気付いていた

とはいえ誰にも言わないし眉を動かした理由もわからなかったのでそのままなのだけれど

「そちらの小さいのがジュッチェ殿だな!よろしく頼む!」

不変は身長が大きいのでジュッチェをかなり見下ろす形になった

そして渋すぎる顔だったのだが、ドワーフには強面のほうがいい印象を与えたようだった

「不変さん、こちらこそよろしく頼む。そのヒゲもなかなか似合っていますぞ」

ジュッチェは自分の自慢の顎髭をさすりながら、不変にそう言った

「そうそう。僕のことは元祖じゃなくて、シュトリュにしてくれないか?まあ今の格好だとどの道ばれるんだけど君たちがいるなら、子供の姿に戻りたいしさ。あはははは」

そう元祖は言うと早速シュトリュへと変身する

そして不変の肩にちょこんと乗った

「月下護衛よろしくね~。まあサヤさんがあの状態だしここで一泊かな?」

シュトリュの視線の先には話しは出来るがぐったりしているサヤが居た

そしてサヤと視線が合うとサヤは頷きそのまま寝てしまった

その時ドラゴンも動いてきた

驚いたのはサヤに寄り添うようにドラゴンが寝たことであった

「ドラゴンをペットにするのは聞いたことないぞ。というかペットであってるのか・・・?」

不変がそう言うとシュトリュが答えた

「生殺与奪が可能な状態で生きるのを許されたってことは大抵ペット?の扱いだね。あれはサヤを認めたんじゃないかな?」

シュトリュはそう言うと、スヤスヤ寝ているサヤとドラゴンを見つめた

「ベルゼブブとルシファーは確かグリフォンをペット化していたはず。ドラゴンをぶつけてもらえるならいいんじゃないかしら?」

レイカがそう言ってきた


グリフォンは素早くそして空中戦が得意なため、魔法使い等がいないときついのである

その点ドラゴンならば空中戦も可能であり、魔法も使える

軽くお釣りがくるような状態である

ドラゴンの力はランクSSでもおかしくない

そう考えるとサヤ・不変・月下はランクSSには到達していることであった

だが、ベルゼブブとルシファーはランクSSSの相手である

不変もランクSSSには届くはずで、サヤが加わるだけでもルシファーとはいい勝負からの勝利が期待できる

レイカはそこで考えた

自分の立ち位置は・・・と

ジュピの仇であり、そして凍土の仇でもある

怨血童子にも助けてもらった恩はある

そんな自分が何もしないでいいのだろうか・・・

どうにかして強くなる方法はないのか・・・

レイカは苦悶に満ちた顔をしていた


レイカの様子に気付き一人ほくそ笑むシュトリュ

「帝国についたらあれこれ仕掛けてみようかな。ここじゃちょっと雰囲気もないし」

シュトリュは一人呟く

今までの様子からレイカは強くなることに対して葛藤していた

そして今素晴らしいことに前は互角に近かったサヤが一歩どころではないリードを広げていた

どうやって僕を頼るように細工するかな

楽しくなってきたよ

シュトリュはレイカに対して何かを企んでいるようだった



その頃ルシファーの部下であるパイモンはルシファーに魔法で連絡を取っていた

「ルシファー様、至急報告したいことが・・・」

パイモンがそう言うとちょうど暇だったのかルシファーはすぐ反応した

「クママ達もちょうど去ったところだし平気だよ。なんだい?」

恐る恐るだったが上機嫌だったようで助かったとパイモンはホッと胸をなでおろす

「私と同等かそれ以上の天使がこちらの世界に来ておりまして・・・。やけに渋い顔で・・・。ルシファー様ならご存知かも知れないと思い連絡をいたしました」

パイモンがそう言うとルシファーの声が変わった

「そうか・・・。あいつが・・・ミカエルがこっちに来たかも知れないってことか・・・。でそいつは今どこにいるんだい?」

途中まで声低く何かをぶつぶつ呟く声だったが、切り替えてからは先ほどのままだった

「ドワーフ大迷宮に転送いたしました。何せ月下と人間がおりましたゆえ。天使だけでもやばいのに月下ともなるとさすがに・・・」

パイモンはそこまで言うと口を濁した

「そうだね。俺じゃないと対処出来ないだろうね。御苦労さまだった。ってドワーフ大迷宮だって!?」

ルシファーは途中からびっくりした声に変わった

「はい。何かございましたでしょうか?」

パイモンが聞くとルシファーが答える

「あそこにはいろいろ棲んでるだろう?なんでまたそんなところへ?」

ルシファーはレイカや元祖が行ってることは知らない

そこにベルゼブブが口を挟んだ

「サヤちゃんかな~?強くなるためじゃない~?パイモンも考え無しには飛ばさないでしょ~。にゃはは~」

パイモンは急いで転送魔法を作ったため、ほとんどランダムに近かったので内心ヒヤヒヤしたが、ベルゼブブに乗っかることにした

「そ、そうでございます。月下等の処遇につきましては以前言われておりました通りですので」

パイモンは以前月下等の強いやつらを見かけたら、すぐには殺すなと言われていた

ベルゼブブとルシファーが何を考えているのか不明だが、逆らえるはずもなかった

「そうか。それなら良い。しかしミカエルか・・・。おいベルゼ。想定外の強敵が俺を追ってきたぞ。あ、連絡もう終わっていいよ」

ルシファーがそう言うとパイモンは魔法を終えた


また何か企んでいるのだろうか・・・とパイモンは考える

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