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首都戦後の出来事 その2

翌日クママとノッホはベルゼブブとルシファーが住んでいるところへと向かっていた

閑静な住宅街であり、石畳の道である首都にふさわしい豪華な建物がずらりと並ぶ

そして、地図に示された場所の前に辿り着くと見た覚えのある女性が手を振っていた


「クママさん!とちっこいの・・・。ようこそ私の家でもあるイグルシド家へ!」

ドリィであった


首都での一戦の時実は転移魔法から外れており、必死に首都へと馬を走らせたの

仲良しのメッフィはゆっくり首都へ帰ると言っていた

ただ何が起きていたのかは上空に映し出されるスクリーンで把握したわ

原住民なのでオーガ達が滅せられたのに興奮した

統一戦争を起こした張本人でもあった怨血童子を消滅させずに、

死なない程度に永遠とも思える拷問をすべきだという声もちらほら上がったほどだったの

だけど教会が「天使様の行いが全てであり、これにて憎しみも怨みも抑えるべし」というお触れがでたので沈静化したの

そして名門イグルシド家・・・代々実力で大臣に就任してきた名門中の名門よ!

実力至上主義のこの国家において、イグルシド家は確実に名を連ねてきた

多くの貴族が容姿や名門というだけで婚姻する中でイグルシド家は代々実力者を迎え入れていた

こうして名門を代々築き上げていったわけだけどね

未だに宰相つまりこの国家での最高権力者に到達したものはいなかった

父グリィはアイドルグループ・ベルルンの一番の支援者として名乗りを上げ、より一層の力を蓄えることに成功したの

ベーちゃんとるーちゃんとどう知り合ったのかは父からは聞かされていないが、宰相になるためのサポートするから最初はサポートしてほしいというのが向こうの提案だったらしい

父は人を見る目は確かであり、何か偉業を達成してくれる目力を感じたらしく怪しい話しでもあったが承諾したと言っていた

その後のベルルンの活動は父のサポートもあり一気に人気が出た

おまけに今までにないような催しがいっぱい開かれ首都の住民達は大いに盛り上がったのである

しかし人気を妬む者がいる者もいるのは確かであり、特に父と宰相争いをしている連中とかね

べーちゃんとるーちゃんについては素性が不明なところもあって、それをネタにしようとするけれど

人気の前にはそんなもの無効だったわけね

べーちゃんの男を引きつけてやまない無邪気な笑顔とかわいい感じ

るーちゃんの女を引きつけてやまないクールでツンツンしたかっこいい感じ

この二人は見事に男女それぞれから人気を得ることに成功したわけ

ところでこの二人とクママさんってどこで知り合ったのかしら・・・?

北東エリアに着いてから首都へは行ってないはずだし・・・

まあいいわ。ベーちゃんるーちゃんの部屋へ招待すれば何かしらわかるはず!


「本来ならべーちゃんのお付きの者が案内するはずだったけど、私が来ちゃった!」

普段の戦士の格好ではなく、ドレスを着用し、髪もまとめておらずロングヘアーに赤い髪

先端に行くほど赤みが増す原住民独特のグラディエーションが映える

胸元も強調され、首からぶら下がるネックレスも高貴であった

そして指輪もまた、綺麗な宝石が色とりどりに飾られていた

クママの腕にひっつくとノッホが睨んでいたが凄味にかけむしろかわいく見える

「あはは・・・。しかしドリィさんの家に住んでるとは驚きですね」

本当に驚いていた

見事に生活に溶け込んでいるのだ

おまけにイグルシド家は日本人の集落でも知られているほどの名門である

そこに悪魔が棲みこんでいるとかもはや笑ってしまうしかない状況であった

「うちは広いしね。それにこれだけ人気があると下手なところには泊められないしね。首都でライブとかあるときは、うちに泊めることに決まってるの」

ドリィはそう無邪気に答えるが、正体を知っていることだけあってクママもノッホも空笑いするしかない

広大な庭に入る

手入れが行きとどいた花壇には花が綺麗に咲いている

そしてレンガ造りの道は綺麗に舗装されている

庭師が忙しく手入れを行っている

そして建物は三階建てで大きく造りがしっかりしているのがわかる

窓も多く部屋数が多いのが外から見てもわかる

「うちの庭、無駄に広くてごめんなさい。家の中も結構広いからもうちょっとかかると思う」

ドリィがそう言うとなんとなくそうなんだろうなとわかるほど大きかった

そして上を見上げるとベルゼブブが窓から身を乗り出し手を振っていた

「ちょっ!?ベル・・・、べーちゃん!?」

クママが見た先は三階だった

ベルゼブブは笑っていたようだった

ルシファーの姿は確認できないが、そういうことをするタイプではないので多分部屋にはいるのだろうなとは思えた


建物内部は装飾で彩られ、贅を尽くした内装になっていた

これが代々引き継がれてきたイグルシド家の実力である

首都有数の家であり、王の次とも言われる

そんな建物内部をゆっくり歩く

階段を上り三階へと行くとベルゼブブが待っていた

「暇だから来ちゃったよ~。にゃはは~」

そう言いクママの腕にくっつく

またもノッホが睨むがかわいさしかなかった

「呼んで悪いね~。自由に出歩くと凄いことになっちゃうから許してね~。にゃはは~」

ベルゼブブがそう言うとドリィが続く

「べーちゃんこの前脱走して、食パン通りに出たところファンが気付いちゃってね~。警備隊が出る騒ぎになっちゃってね。あの時は大変だったよね」

ドリィがそう言うとベルゼブブは頷いた

そうこうしている間に部屋へと着いた

そこでは一人読書にふけるルシファーが椅子に座っていた

「遅いぞ。全く・・・。やあクママさんに、ノッホさん。お城以来だね!」

茶番が好きなのか知らんぷりを決めつけているようだった

だがその提案らしいことには乗っかっておくことにした

ノッホがマントの裾を摘まみ首を横に振ったからだ

「早速だけどここに呼ばれた理由は・・・?」

クママがそう言うとベルゼブブが答える

「この前作曲してほしいって言ったでしょ~。曲のイメージを二人で詰めたんだ~。偉いでしょ~。にゃはは~」

頭を撫でて欲しい仕草をするので仕方なく頭を撫でる

おそらくこの世界でこの悪魔の頭を撫でたのはクママが一番最初だろう

「はいはい。ああ。それでどんなイメージで?」

クママは少々あきれ気味で聞いた

「今度はバラードでいきたいんだ。しっとりした感じでさ。っていうかそう言えば僕達の曲聴いたことある?」

ルシファーがそう言うとクママとノッホは顔を合わせそして、首を横に振った

ルシファーは一息つくとベルゼブブに合図する

そして

「こういう感じだよ。このイメージを一気に払拭したいのさ」

ルシファーがそう言うとベルゼブブが魔法陣を出し、そして曲が流れる

「ライブ音源を録音する魔法を使ってみたんだ。いいでしょ~。にゃはは~」

ベルゼブブは楽しそうに曲に耳を傾けている

「僕達はこういう感じの曲で二つ。食パンくわえてキラッ☆と捨て猫拾ったあいつにドキッ♪なんだけど、ダンス飽きちゃったってべーちゃんが言うもんだから動かなくてもいい路線を探してね。それでバラード!」

ルシファーも何故か乗り気に見えたがつっこまないことにした

「わかりました。首都にしばらく滞在すると思いますので、何かあれば呼んでくださ・・・」

クママがそこまで言った時だった

ドリィが割りこんできた

「クママさんとちっこ・・・ノッホさんも客人として家に泊めることにしましたっ!」

ドリィが目を輝かせてクママを見ていた

クママがベルゼブブを一瞥するとしたり顔を慌ててそむけて口笛を吹き始めた

そこへルシファーが付け加えた

「月下を退治したパーティだしね!しばらくしたらパレードが行われるだろうね。まあ客人の提案はドリィがし・・・。あ、てへっ」

舌を出すルシファー

恥ずかしそうに顔を赤らめるドリィ

クママは内心舌打ちしたい気分だった

ノッホも何かに気付いたのか自然とクママのマントの裾を掴んでいた

クママの考えはこのままここに居続けさせることで動きを制限させるものと判断した

ドリィの方は考えがわからなかった

あのオーガ達の一件があってからは迂闊に反対出来ない

それがベルゼブブの狙いでもあったと思われる

サヤ達と合流出来るまでは下手なことは出来ないと判断したクママ

「・・・わかりました。ドリィさんお世話になります。こちらで作曲することにしましょう。その方がいいでしょうしね」

クママがそう言うとベルゼブブが跳ねて喜ぶ

ルシファーはいつも通りだが少しにやけていた

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