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首都戦後の出来事 その1

レイカは迷ったがもういないので時効だろうということで話を始めた

「実は・・・」

クママもノッホも唾を呑む

「怨血童子の父は日本人で、妻もまた日本人。凍土はオーガで一番日本人の血が流れているオーガだったってわけよ」

クママとノッホが目を合わせる

「それに私ってどことなく怨血童子に似てるじゃない?父にかぶるんだってさ。私もオーガの中で一番凍土と仲良かったしさ・・・」

そしてふつふつと怒りが込み上げてきた

「くそおおおおおおおおおお」

教会の遺体安置所に大声が響く

「ジュピに続いてまたも誰も守れなかった・・・。何も出来なかった・・・。この手から崩れ落ちていくだけね・・・」

そう言うと膝から崩れ落ち、両手をついた

そこにノッホが左肩に右手を優しく置いた

「ルシファーに復讐ですね~。ジュピに凍土さん。なんかクママはベルゼブブに狙われだしたみたいだし~。さらなる力が必要かもですね~。と言っても私たちはもう強くなれるか微妙なんですけどね~」

ノッホがそう言うとクママもレイカも頷いた

「激戦をこなしすぎたせいか、最近強くなった実感ないもんね。月下戦でも強くなった手ごたえはなかったし・・・。となると新しい協力者を探すのが妥当なのかな?と言ってもこっちの世界に疎いもんなあ。一緒に行ければいいのだけど作曲を依頼されていてね。首都をしばらく動けそうにないんだ。すまない」

クママが顎に手を当てながら考える

「あっ」

ノッホが何かを閃いたかのように声を上げた

「ドワーフとかどうです?地下に引きこもり生活らしいですけど、統一戦争の時虐殺されてませんし、魔法耐性が強いとか・・・」

ノッホがそう言うとクママとレイカは顔を合わせた

「レイカさんは死んだままになってるはず、地下で行動するにはうってつけかもしれない。ただ、一人旅となると・・・。誰か一緒に行ければいいんだけど・・・。サヤさん達どうなっているかな?」

クママがそう言うとレイカは嫌な顔をした

「サヤさんは嫌だわ。ジュピを直接殺したわけじゃないけれど・・・。殺し合った仲だし・・・」

そう言われるとクママもあきらめざるを得なかった

「ドワーフの知り合いでもいればいいんですがね。俺はいません。ノッホもおそらく・・・」

クママがノッホに確認すると首を縦に振った

「私もいないわ。オーガ達にいないか確認しようかしら。この状況を伝える必要もあるし。クママが居るところにノッホさんいるならこの指輪でだいたいわかるしね」

右手に輝く指輪、ジュピから譲り受けたクママの位置と生存がおおまかにわかる魔法指輪

「あ!?シュトリュなら知り合いいそうだね。ひとまずここから出よう。いつまでもここにも居たくないでしょう?」

クママがそう言うとノッホも頷いていた

クママが手を差し出し、レイカも頷くとクママの手を掴み立ちあがった


「ベルゼブブとルシファーはいないよ・・・な?」

教会を出る時クママは周りを確認し、問題ないことを確認した

そして少し歩くとシュトリュと百夜が待っていた

レイカの顔を見てびっくりするシュトリュと百夜であった

「ひえええ。化けてでた!?」

シュトリュがびっくりしたように変な声を出していた

「いや、生き返った?と言えばいいのか・・・?ジュピという婚約者の加護で生き返った」

レイカがそう言うと、百夜の後ろに隠れていたシュトリュは考えた

「そう言えば聞いたことあるかも知れない。一度だけ発動出来るスキルが存在する。とね。それなら納得さ。あはははは」

シュトリュはまだ隠れたままだが笑っていた

「シュトリュ様・・・」

百夜はちょっと呆れた感じであった

そこでクママの顔が変わった

「ところでシュトリュ。ドワーフに知り合いいないですか?レイカは出来れば極秘のまま活動したいんですよ。それで・・・」

そこまでクママが言うとシュトリュが口を開いた

「いるよ。首都にもいたはずさ。そもそもドワーフは地下で暗いところに慣れてるから僕達に通じるところあるしね。あ、装飾品とかは合わないけどね。あはははは」

シュトリュは自慢げに言った

レイカはちょっとほっとしたような安堵の顔をしている

「よかった。地下とかってトロヘイ大森林まで通じているんですかね?」

クママがそう言うとシュトリュは考えだした

百夜が代わりにクママに問う

「なぜにトロヘイ大森林ですかな?ん?オーガ達に話したい・・・。ということですかな?」

百夜がそう言うとレイカが頷き、クママも頷いた

「わたくしめの部下にもう連絡はさせました故、準備を進めているとは思いますが」

百夜がそう言うとクママが百夜にお辞儀をした

それを見た百夜もお辞儀で返す

レイカもお辞儀をしていた

「それなら少しは遅くなってもよさそうね。一番の問題は、原住民を戦争に連れていくってことよね」

レイカがそう言うとクママもそこは渋い顔をした

「そうだね。ドワーフから協力を得られたとしても、原住民とことを荒立てたくはないだろうしね。中立を保ってること多いからね」

シュトリュがそう言うとレイカも困った顔をした

「ひとまず案内してもらえないかしら。ベルゼブブとルシファーがいないうちに・・・」

レイカが周りを見回す

やはり居ないように感じて安心する

「首都内ではかえって安全かもね。迂闊に力使えないだろうし。ベルゼブブもずっと見てただけでしょ?」

シュトリュがそう言うとみんな少し安堵したようだった

「まあベルゼブブがこっちの動きを止めてたと捉えてもいいんですけどね。少なくとも俺は動けない状態でしたよ。楽器を使われるのを防いでいたのでしょうね」

クママはサポートに特化しているため、それを嫌ったベルゼブブが動きを止めたという見方も確かに出来た

ただそれ以上に何か意図を感じたが、それがなんなのかはわからなかった

「ああ。ドワーフの知り合いだけれど、酒場なんだ!そこで続きを話さないか?」

シュトリュがそう言うと一同みんな頷いた

そして酒場へと移動していった


酒場「ドワーフのヒゲ」

名前のまんまであった

酒場はドワーフでいっぱいであった


ドワーフは小柄でヒゲが自慢であった

力とヒゲが立派であるほど出来るドワーフであるというのがドワーフの中で一般的であった

女性でもヒゲは共通らしく上流階級ではヒゲが素晴らしい男女がほとんであった


そこに日本人と子供と初老の男性一同が入ったということで注目の的であった

酒場の店長らしき人がシュトリュに声をかけた

「おっ!元祖じゃないか!しばらくぶりだな。相変わらずチビ助がお気に入りなんだな。あっはっはっ」

酒場の店長が豪快に笑うとシュトリュも笑った

「いや~。ほんと久しぶりだよね!いやね。こちらの女性がドワーフの帝国を見たいって言うもんで、ちょっと案内出来る人いないかを・・・ね」

シュトリュは辺りを一瞥するが首を傾げた

「あれえ~。店長?道案内向きなやついないっぽい?」

シュトリュがそう言うと酒場の店長はヒゲを触りながら困った顔をした

「そうなんだよ!引きこもり組がより一層引きこもりやがってな!あっはっはっ」

酒場の店長は笑っているが、シュトリュはやや困りがちであった

「道案内出来るやついるって思って連れてきたからなあ。僕のメンツにかかわるな・・・」

シュトリュが小声でそう言った時だった

「後2~3日待ってもらえば、道案内出来るだろうやつ帰ってくるはずだ。待ってみないか?」

シュトリュよりやや大きいくらいのドワーフが、そう言ってシュトリュに声をかけていた

「本当かい?僕じゃ道に迷うからね。てかドワーフ以外無理だよね。あはははは」

シュトリュの顔が明るくなると声をかけたドワーフも照れくさそうにした

「それじゃ折角うちに来たんだ。飲んでいくよな?」

酒場の店長がそう言うと既にアルコールを持って来ていた

「気がきくね。さすが店長だよ!」

そう言ってシュトリュがまずアルコールを飲んだ


こうして酒場でみんなは時を忘れた

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