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ベルゼブブとの再会 その4

あの集会よりしばらく時が流れた

やはり南西エリアの怨血童子がいい顔をせず、オーガ達と熟考するとのことだった

その間、ベルゼブブとルシファーは首都へと戻っていた

クママ達はまだ首都へはいかず、南東エリアとしての方針を固める作業へと入っていた


「最悪南西エリアとベルゼブブ・ルシファーが対立した場合、どうするかだね」

クママが顎に手を当て考える

「南西エリアと一緒に戦闘したほうがいい気もしますが、今の現状では一緒に戦ったとして勝ち目は薄そうですな」

百夜も顎をさすりながら目を細める

「僕らだけでもしばらくすれば勝てるんじゃないかな~?月下達水牙の元で修業してもらってるみたいだし」

そこでシュトリュが口を出してきた

「水牙ですと・・・?また懐かしい名前ですな。シュトリュ様と戦われたのは随分前でしょう?」

百夜がそう言うとシュトリュは頷く

「そうですか。サヤさんの刀技術が磨かれていそうですね。今でもオーガで水牙の刀技を抜かせるほどの逸材が出ているとは思えませんしね」

百夜は顎をさすったままだった

「水牙とは・・・?その口ぶりからすると、オーガ最強の刀使いってところでしょうけど」

クママは百夜の方を見ながら言ったが

答えてくれたのはシュトリュだった

「それであってるよ。前トロヘイ大森林寄った時もそこまで育ったオーガは見受けられなかった。水牙が強すぎたとも言えるけどね~。あははははは」

何故かシュトリュは爆笑し始めた

「はあ・・・。まあそれなら強くなれるのは間違いなさそうですね。決裂した場合、ここが戦場になると思います?それでも付く側変わると思うんですけど」

クママは顎に手を当てて地図を睨む

「ここはないと思います~。結構気にいってる気がします~」

ノッホがぽっと口を出したがなんとなくその意見はしっくりきた

「・・・確かに。と言うかなぜ交渉なんだろうね。生かしておく価値があるってのは一番だろうけど」

クママがそう言うとシュトリュが答えてくれた

「クママ達がベルゼに遭遇する前に強い魔力を感じたから、あれはベルゼとルシファーだと思う。ゴブリン共に魔力解放して遊んでいるんじゃないかな?繁殖力あるし、お手頃だからね」

シュトリュの目に何かを感じたがそれがなんなのかはわからなかった

「オーガはゴブリン共をある程度制御出来るんだ。それが一番じゃないかな?ベルゼもルシファーも制御は出来ないはずだしね。種族特有ってやつだよ」

シュトリュでも出来ないと言った口ぶりなのでそれでクママは納得する

「では話を戻すと、ここが戦場になる可能性が低くなるとすると、やはり南西エリアが戦場になるのかな?すぐ戦争にならなければ南西エリアと共同戦線のほうが倒せるチャンスは多いと思うけど」

クママがそう言うと百夜が動いた

「オーガ達が帰るのに、2カ月はかかるでしょうから、どちらかと言うと南西エリアと共同戦線を張ったほうがいいでしょうけど、若がいい顔をしない気がしますね。またタイマンしたいとか言いだすでしょうしね」

百夜は顎をさすりながら目を閉じていた

「そうでしたね。怨血童子はベルゼブブに何かあるようでしたし、レイカはルシファーと因縁が。まあルシファーに関しては俺もですけどね」

クママがそう言うとシュトリュが口を開く

「いっそ全部と戦うってのは?僕にとってはそれがおもしろいんだけど。あはははは」

クママはシュトリュのその発言に背筋が凍った

それをシュトリュは察したがそのまま続ける

「月下、クママ、サヤ、ノッホがベルゼ、不変がルシファー。他で南西エリアとかで勝てるんじゃないかな?楽観すぎるかな?あははははは」

シュトリュがそう言うとクママは疑問を感じた

「ベルゼブブとルシファー以外に悪魔っていないもんなのか?今までみたことないんだけど」

クママがそう言うとシュトリュも百夜も首を横に振った

「取り越し苦労ならいいんだけど。それでも予定外の戦力は気にしないとね。原住民でも味方につけるつもりなのかな?」

クママも推測でしかないため、確証が得られない現状がもどかしかった

「そこいらへんも含めわたくしめとシュトリュ様で情報を集めておきましょう」

百夜がそう言ってお辞儀するとシュトリュも似てみせた



その頃南西エリアのオーガ達に割り振られた部屋では・・・


「おのれベルゼめええ。未だに憎しみが消えないと知っていて、ああ言ってきおった」

怨血童子はそう喚き散らしていた

レイカもルシファーの顔を思い出すとイライラが募る

「あのすかした顔!くぅ~イライラするわっ!」

レイカは物に当たっていた

凍土は必至に二人をなだめる係に定着していた

他のオーガではなかなか近寄ることすら出来ない

レイカの悪魔殺しがあるからだった

レイカの感情に反応するかのように時折光っていたからだった

オーガはそれほど影響受けないはずだがそれでも何かを感じ取っているのか近寄りがたいものがあった

これがしばらく続いていた・・・


「も~いい加減にして!父上もレイカさんも冷静になって!」

凍土も疲れたのか大声を荒げた

普段おっとりとした物腰の凍土が大声を出したので二人とも思わず固まった

「ああ・・・すまん。どうしても・・・な」

「ごめんなさい。あいつの顔を見るとどうしても・・・ね」

この二人性格が似すぎていた

サヤと月下の性格が似ているように、レイカと怨血童子の性格も似ていた

「オーガの頭なんだから、しっかりしてもらわないと!祖母の後継いでもう10年以上経つんだし」

凍土に言われすっかり縮こまる怨血童子


凍土だが既に刀に関しては怨血童子より上。というか今のオーガ族では1,2を争う刀の使い手に成長していた

実力だけで言うと実は既に怨血童子を超えていた

レイカしか知らないが凍土はかなり魔法の使い手としても優れていた

レイカから魔法を習った結果であった。代わりにレイカは剣の実力がかなり上がっていた


「どうするの?領土返還した方がよさそうだわ。南東エリアが手を貸してくれるかどうかにもよるでしょうけどね」

レイカがそう言うと怨血童子は

「返還したらまずあいつらは攻めてくるだろう。俺達の憎しみがまだ消えないように、あいつらの憎しみも相当深いはずだ。南西エリアだけで500万虐殺だからな。だが断れば、それはそれでベルゼ・ルシファーが攻めてくるだろうな。ベルゼは悪魔殺しを持っているレイカで封じることが出来るだろうが、ルシファーに対抗する手段が浮かばぬ。南東エリアの援軍があれば別なのだがな」

怨血童子はまたいらついてきたのか、拳を握り始めた

「ゴブリン共で足止めはどうなんだ?オーガでも上位の使い手で挑めばいい勝負出来るんじゃないのか?」

レイカがそう怨血童子に問い詰めると怨血童子は首を横に振った

「ゴブリン共は餌にしかならん。ベルゼの本気を見たことないから言えることだな。ほんの数秒詠唱するだけで1万の軍勢は滅ぼせるんだぞ?魔力が違いすぎて俺も全く歯が立たん」

怨血童子はそう言うと深く溜息をついた

「レイカさんは見たことないんでしたね。あのおぞましい姿と力を・・・。母が殺され、父がベルゼを召喚したときのことを思い出すと今でもゾッとしますよ」

凍土もそう付け加えた

「・・・そんなに実力差が。クママとノッホは助けに来てくれるでしょうけど、ルシファーにはきつそうですわね・・・」

レイカがそう言うと凍土がレイカの方を見つめた

「その話本当ですか?クママさんとノッホさんってあのレクイエムをしてた方々ですよね?あれって強化もしてくれるものでしょ?」

凍土は何かを思いついたような顔でレイカの手を取る

「そうですわ。クママの幼馴染がジュピだったの。ルシファーとの戦いには絶対参加するし、してくれると信じてるわ」

レイカがそう言うと凍土の目が輝いた

「あの強化能力をもらえるなら・・・。あるいは・・・。ルシファーがベルゼより少し弱いって条件になるけどね」

凍土は何か作戦を思い浮かんだようだった

レイカの耳元で「ごにょごにょ」と何かを言うとレイカも飛び跳ね「それならいけそうね」と喜んでいた

その様子を見て、嬉しそうでも寂しそうでもあるような複雑な表情をした怨血童子が居た

「領土返還は断るぞ?それでいいな??」

怨血童子がそう言うと周りの雰囲気が変わった

オーガ達も覚悟を決めた目をしていた

「そうしましょう父上。なんとかなりそう」

凍土がそう言うとレイカも頷いた

「よし。それでは大広間にルシファーの使いの者が居たはずだ。あいつらを呼び出すぞ」

怨血童子はそう言うと、大広間の方へと足を伸ばした

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