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首都コッコレペの異変 その1

チーム・ペロロン一行が南東エリアに入った頃、首都では異変が起きていた

メインストリートのコッコ通りが物凄い熱狂に包まれていたのだ

噴水も設置されている通りで、普段は老若男女問わず待ち合わせに使われているのだが、大きな舞台が用意されていた

そこに二人組の少女が踊って歌っていたのだ


一人は金髪ツインテールでアホ毛がぴょんと跳ねていた

見た目は15歳前後で身長は160cmぐらいだろうか

巨乳とまではいかないが、踊る度に揺れるため男性の眼を釘づけにしていた

くりくりの目がまた男性の心を惹きつける

美人というよりかわいいと言うほうが断然似合う童顔である

制服が非常に似合っていた


もう一人は栗色のショートボブにパーマがかかっていた

こちらも見た目は15歳前後で身長は150cmぐらいだった

こちらは胸元は残念だった

目は切れ長で男装麗人という雰囲気で女性人気が高かった

かわいいというよりカッコイイと言うほうが断然似合う中世的な顔立ちである

こちらも制服が似合っていた


舞台の上には魔法陣でスクリーンが大きく表示されていた

今彼女達のデビュー曲「食パンくわえてキラッ☆」を歌っている姿が表示されている

首都のどこからでも見えるような巨大さで知名度は一気に上がった

そうその彼女達はアイドルグループ「ベルルン」といった

ベーちゃんと言われた女性はアホ毛のほうで、ルーちゃんと言われた女性はショートボブの女性だ


「みんな~べーちゃんだよ~。にゃはは~」

べーちゃんが笑顔で手を振っている。ついでにアホ毛も振れていたのは言うまでもない

男性から熱狂的な声が上がる

「ルーちゃん・・・だ」

ルーちゃんは控え目に出てきたが女性から黄色い声が上がる

曲の途中でトークが始まっていた

ベーちゃんが喋れば男性が、ルーちゃんが喋れば女性が歓声をあげる

この世界にアイドルはいなかったし、このような手法を取る者もいなかったため

みんな初めてで興奮していたのだ

この舞台を用意出来たのは彼女達の他にもう一人有力な貴族が絡んでいた

その名をグリィ・イグルシド。モップル洞窟でチーム・ペロロン一行に助けてもらったドリィの父親であった

彼には野望があった。商業大臣からこの首都の権限を一任される宰相の座を狙っていた

彼女達は知名度を上げたい狙いがあり、グリィと組むことにしたのである

グリィと組むことで、舞台を準備しゲリラライブを行って、ほどよい頃あいで警備隊が出動して舞台を回収させる

という一連の流れが容易であり自然になりつつあった

彼女達だけでも出来たがあまりに不自然になっては疑われてしまうのである

そう彼女達こそ

ベーちゃんこと大悪魔ベルゼブブ

ルーちゃんこと堕天使ルシファー

であったのだ


そしてゲリラライブが終わった後

「今日もいい感じだったね~。にゃはは~」

ベルゼブブは上機嫌だった

「まさか私までこんな茶番に付き合わされるなんて・・・」

ルシファーは頭を抱えていた

「グリィちゃん、欲望大きいし実力もあるし思った以上の収穫だよね~。にゃはは~」

ベルゼブブはくるくる踊ってアホ毛をぶんぶん回していた

「あのくそ。たまにエロい目つきで私をみるんだが・・・」

ルシファーは小刻みに震えていた

「人間だし仕方ないね~。男でも僕ばっかりじゃなくて、ルーちゃん見ている子もいるしね~。あ~そうそう!なんか今度国民選挙起こすらしいよ~?僕とルーちゃんどっちが人気あるかだってさ~。笑えるよね~。にゃはは~」

ベルゼブブは落ち着きなくまだ踊っていた

「やれやれ・・・。両性なあなたと違って私は一応男性なんだがね」

ルシファーはもう項垂れていた

「僕は女性のほうが楽しいな~。まあ食べれればそれでいいんだけど」

一瞬踊りを止めて殺気が辺りを覆った

「あんまり首都で殺気出すのはやめろよ?まあ賢者ゴレランしか変身見破れる人間はいないだろうし、そのゴレランは今頃死闘の最中だろうしね」

ルシファーは項垂れていた顔を少し上げ笑った

「首都にハイエルフもいないようだし、無理だろうね~。ていうかそのタイミングで第二作戦実行してるんだから当たり前なんだけどね~。にゃはは~」

今度はルシファーの周りで踊っていた

「勇者共がどのくらい竜共に邪魔されて帰還出来ないかにもよるけど、この分だと人気はもう私達のほうが上だろうね」

ルシファーは特に周りで踊られているのも気にせず、クスクス笑っている

「思ってた以上に勇者弱いよね~。こっちの思った通り行動してくれるし、ゴレランがもう少し助言してややこしいことしてくれるかと思ったけどもう年寄りなんだろうね~。にゃはは~」

ベルゼブブはルシファーと顔を合わせ互いに笑顔を作った

「後はあいつらが首都に来てくれるかどうかだな。あの低俗な歌だけではこの先きついだろうし・・・」

ルシファーはベルゼブブの方を見て溜息を出す

クママはその時くしゃみをしていた

「ど~したの~?僕が見た日本人の記憶だとこういうのが売れてるみたいなんだけどね~。にゃはは~」

ベルゼブブは今の歌に満足していた

「まあ私とは歌が合わないって話しだよ。ていうかお前がただ楽しいだけだろっ!!」

ルシファーはそう言うとベルゼブブにつっこんでいた

「楽しいよお~?今は耐えどきだけど収穫まで我慢なのだ~。にゃはは~」

ベルゼブブは空いっぱいに手を広げて目を輝かせていた

「少女姿か悩んだけど~。やはりこの格好で正解だったね~。にゃはは~」

ベルゼブブは回った後、制服の裾を摘まんで礼をしていた

「ふぅ。これが10年前人間共を恐怖のどん底に陥れた悪魔ってんだから、信じられん」

ルシファーは空を見上げて小言を呟きだしていた

「いいじゃない~?ミカエルにやられた傷が癒えた後すぐこっちの世界に召喚されて、あいつとおさらば出来たんでしょ~?」

ベルゼブブはいつの間にかルシファーを下から見上げていた

「それがだな。あのストーカーこっちの世界に来たっぽい。どこかで会ったっぽいんだよなあ。あ~いらつく!」

ルシファーが大地を蹴りあげると100mほど土が削れていた

「ふ~ん。イチャイチャする運命だったんだね~。僕もそんな相手ほしいな~。にゃはは~」

ベルゼブブがルシファーが蹴りあげた大地を修復していた

「あの渋い顔みたら多分ベルゼ泣くぜ?かわいい物好きなお前からかけ離れてる存在だからな」

ルシファーはまた何か思い出したのか、いらいらした顔をしていた

「怒っちゃだめだよ~?せっかくカッコよくてかわいい顔にしてるのに~。ファンが離れちゃうぞ~?にゃはは~」

猫のような格好に舌を出したようなポーズをしていた

「はあ。ベルゼ見てると怒る気力なくなるわ。そう言うところは感謝するわ」

ルシファーは呆れた顔をして顔を振っていた

「ところでもう少し人気取りするのか?もうコッコ通りは別名食パン通りと言われるぐらい人気出たっぽいんだが」

ルシファーが真面目な顔になって話題転換していた

「そこで出会って恋に落ちて、そして別れる・・・。う~ん素晴らしい~!もっと人気獲得しても時間に余裕はありそうだね~。コッコ通りを奪っちゃう勢いでいっておこうか~。にゃはは~」

ベルゼブブの狙いの一つがそこに生まれる欲望の回収であった

デビュー曲「食パンくわえてキラッ☆」ではコッコ通りを食パンくわえてぶつかった人と恋に落ちるという歌詞が存在する

その歌詞にあやかって食パン女子が急増し、待ちかまえている男子もやはり急増していた

怖いほどにベルゼブブの作戦ははまっていた

ルシファーも普段ふざけまくっているベルゼブブが一度作戦を考えると、ほぼその通りに事が運んでしまうことに違和感をもたざるを得ないほど的中するのにびっくりしていた

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