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月下城 その5

月下からは禍々しい黒いオーラが漏れている

サヤはじりじりと距離を詰めていく

そして不変を振り払う

不変と月下の爪が弾きあった

辺りに衝撃波が飛び散る

だが誰もその場から動かない

そして赤い月から血のような赤いものが流れる


「久々だな。ベルゼブブに喰らわせて以来だ」

月下から笑みがこぼれる

「第5真祖月下の名のもとに。赤き月よ、我が血を喰らいて力を与えん。ザ・ムーン・ダンス」

月下が詠唱すると赤い月から魔法陣が浮かび、血の涙を流したような仮面の戦士が現れた

手には巨大な鎌を携え、全身黒いローブだ

笑い声が辺り一面に響く

サヤが気付いた時には既に周りが鎌に囲まれていた

「くっ!?鎌に囲まれているだと」

鎌が空中で舞っていた

そしてサヤに襲いかかる

弾き返せるが回転しているためクママ達のほうに行く鎌もあった

クママが弾いているため問題ないがノッホは一発喰らったらやばそうだった

弾いているうちに気付く仮面の戦士がいないことにだ

月下は魔法陣をキープするためか動いていなかった

「仮面はどこいった?」

サヤがそう言うと

「俺が今相手してるから、サヤさんは月下に向かってくれないか。鎌攻撃は厄介なんでね」

凄まじい打ち合いであった

クママが珍しく本気と思えるような動きをしていた

不変が昔言ったように、ジュピより上の動きを見せていた

防御系スキルがないようなので、とにかく致命傷を避ける動きをしている

サヤのほうは鎌の処理がほとんど終わったタイミングだった

月下が左人差し指を動かしながら挑発していた

挑発にのるわけでもなく、一旦周りを見回し罠がないか確認する

その時だった

「凍てつく大地に生きし、凍竜よ。生きとし生ける者達へ対し、その威厳と尊厳の基に彼の者へ終焉を与えん。」

ノッホがこっそり詠唱していた

ノッホのパッシブスキル「無言詠唱」のおかげでいつの間にか魔法陣が出来上がるのだ


呼び出された竜は凄いの一言だった

何せ巨大なのだ。全長100mはあろうかという想像以上の大きさだった

北西エリアボス獄熱もこれほど巨大なのだろうかと考えるがやめる

呼び出された凍竜が口を開くと氷の塊が無数に飛び散る

そして羽ばたくと吹雪が起きた

赤い月すらも凍りつき、血の涙が止まる

月下の魔法陣も消え、仮面の戦士も消えていた

「げっ。凍竜かよ。てか召喚魔法を魔力だけでだと・・・?」

月下が慌てていた

百夜は驚いた様子もなくノッホを見ていた

「若。やはりそちらのノッホさんは・・・」

「そうだな。勇者の魔女を超える逸材だな。それと、どこかで見たことある気もするんだが・・・」

凍竜が大暴れしている

サヤも思わず動くのを止めていた

「下がっていたほうがいいのか?私にはさっぱりわからないんだが」

サヤが叫ぶとノッホが返事する

「凍竜の攻撃はサヤさんには無効なのでそのまま共同で戦ってください」

「そういうなら行くぞっ」

先に月下に攻撃していた凍竜だが、あの巨体が月下の攻撃で弾き飛ばされていた

先ほどとは一変して笑みはない

サヤも不変を振り払う

月下が爪で受け止める

その隙に凍竜が上空で魔法陣を作り上げていた

月下の足元に魔法陣が浮かびあがると無数の氷が月下に突き刺さる

だが気にした様子もなくサヤと一進一退の攻防が続くが月下はまだ左腕だけでサヤの攻撃を防いでいた

右腕が動いていないことに気付いたときには既に上空で異変が起きていた

赤い月の凍りが溶け仮面の戦士が鎌を凍竜の首を刈り取っていた

ノッホが膝から崩れた

凄い汗と共に息遣いが荒い

「あれだけ動かせるのは素晴らしい!ただ若のほうが効率的でしたな」

百夜がそう言うと仮面の戦士は消えていた

「こちらの魔力もほぼ尽きた。まさか凍竜の幻影をだせるとはな」

赤い月から見えた血の涙は消えていた

「しばらくはだせんか・・・」

月下が少しさびしそうに見えた

「だが、あっちのほうがある意味幸せなんだがな」

月下が初めて攻撃のスタンスをとる

サヤは冷や汗が流れるのを感じた

一対一の時は一切攻撃と言えるものはしてこなかった

回避行動で合わせてくることは合っても殺気はこもっていなかったのだ

だが今の月下からは殺気が感じられる

「仮面の戦士がでないなら、こちらからいきますかね」

クママが一気に月下に斬りつけにいった

「ふんっ!」

月下が威圧を放ちながら爪で剣を受け止める

その隙にサヤが不変を横に振り払う

月下から血が滴り落ちる

ただ深く斬れないまま月下の反撃がくる

「がふっ」

一発で数十メートル飛ばされる

クママも一旦退いた

「やはり、月下は近接戦闘のほうが得意のようですね」

サヤも頷いた

「若は魔法が得意ではないのです」

百夜がそう言う

「じいのほうが魔力は上だぞ?」

月下がクママを睨んだままそう言う

「強いて言うならノッホさんはワシの上だろうね」

百夜が顎をさすりながら言った

「ノッホがあれ以上だと・・・?」

仮面の戦士はブヘイと同じかそれ以上に思えた

そんなのを召喚する者の上がいて、更にその上だと言われたのだ

「効率が悪いといいますか、普段やらないような方法に見えましたね」

百夜はまだ顎をさすったままだった

「厄介だなあ。強すぎでしょ。まあそれでこそのエリアボスなんでしょうけど」

クママが珍しく嫌な顔をしていた

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