#9 先生と生徒
どうも黒艶日暮です。
これから生徒たちと冒険に行くベノ。
危険な場所に生徒を連れて行って大丈夫なのでしょうか。
お楽しみに!
ルガラス洞窟に入ると、小型のクモ(と言っても異世界基準なので30cm程ある)やトカゲが現れた。
生徒たちは怖がると思ったが、さすがは冒険家志望積極的に前に出て自ら持ってきた短剣やスキルを駆使して退治していく。
時は出発前に遡る。
「みんなの名前とスキルを教えてくれ。もちろん言いたく無いものは言わなくていい」
「名前は言った通りハロだ。スキルは蒸気操作、耐性は浸透圧耐性」
ハロの能力ってなんか異世界っぽくないな。
「カーボです。火力強化と熱変動耐性があります」
気弱そうな少女だ。
「ヤマセです。風操作と風圧耐性です」
活発そうな少年だ。圧力系の耐性って割とメジャーなのか。
「シンソといいます。礫岩操作のスキルと崩落妨害の耐性があります。冒険者志望ではありませんが有事の際に私の能力は役に立つのではと思いここにきました。」
「ありがとう、いざという時は頼るかも。まあいざという時を起こさせないのが僕の仕事だけどね」
委員長系の女子だ。崩落妨害か、周りに関与する耐性もあるんだ。
一応僕の能力も紹介しておいた。
そして現在、クモやトカゲは見るに無惨な肉塊と化していた。先生としては改善点を伝えた方がいいのかな。というかこの醜い肉塊を見てなんとも思わない自分が怖い。
マッチに火力強化を使ってトカゲを焼いていたカーボにいう。
「洞窟の中で火を使うと一酸化炭素中毒になる可能性があるからなるべく使うのはやめとこうか」
「灯りとしては使わなくていいんですか?あとイッサンカタンソチュウドクってなんですか?」
酸素とか二酸化炭素とかいう概念もこの世界には知られてないのかな。
「一酸化炭素中毒ってのは火が空気を燃やすことで呼吸ができなくなる現象だ」
「怖ぁ…」
「それから明かりに関しては僕が作れるから大丈夫だよ」
ルシフェリンという化学物質を毒精製で作って酸素と反応させれば光を起こせる。毒性は皆無に等しいがそこは認識の問題でどうとでもなる事をエルが教えてくれた。
ちなみにこのルシフェリンはホタルや深海魚などと同じ原理で光っている。
このまま生徒たちも戦いに参加しつつ洞窟の奥まで進んでいく。
そろそろ魔物が強くなってきたから戦闘を僕メインに切り替える。苦労して作った新装備が火を吹いた。
その名も「蝕銃」。バトからはダサイと一蹴されてしまったがいいのだ。
これは人差し指にはめて使う強化ガラス製の装備で、先端に細い穴を開けてあるので精製した毒が光線状に噴射できるのだ。ガラス製だからフッ化水素酸でも作らない限り溶けることも無いだろう。
これからは戦闘時、近接はメス、遠距離はこの蝕銃を使うことになるだろう。暗殺者の特性として武器は小さい程強くなるのだ。
さらに進んだところで急に地響きがしたと思うと、洞窟の主であろう魔物が現れた。
図書館で読んだ図鑑が正しければ、最近発見されたばかりの新種「暴食粘体」だ。明らかに僕たちを飯だと思っているようだ。
新種かつ蝕属性ということで間違いなく最近イゼクが産んだ魔物だろう。
生徒たちはその凶悪な見た目に足がすくんで逃げることも能わないといった様子だ。
僕一人で完全にこのスライムを倒さなければならないということだ。ここにきたことを後悔しかけたが、そんな事を考えるよりも倒す方法を考えねば。
深呼吸をし、軽く目を閉じる。気配感知を使用しているため不意打ちされることはない。
そうしてこの怪物を倒す、いや、殺すための作戦を立てて目を開く。
そして僕とスライムの戦闘が始まった…。
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今回、ルガラス洞窟という場所が出てきましたが、名前の由来はポケモンのルガルガン、バンギラスを合成した物です。
登場した4人の生徒の名前の由来としては、ハロが気象用語のハロ、カーボはカーボンから、ヤマセは風の一種である山瀬、シンソは深層岩からとっています。
また次の話でお会いしましょう。




