小豆洗いの喧嘩
小豆洗いの仕事の続きです
※※「春のチャレンジ2025」にタグ付けしてしまい申し訳ありません(2025/5/9)に気づきました
「学校」がテーマなのを読み落としていました どうやってタグを外せばいいのかわからないので、
ここに書かせていただきます 春ならいいものだとばかり……すいません
※※※タグ付けを解除できました(2025/5/9 12:24現在)
素敵な企画にテーマ違いで参加してしまい申し訳ございません
これからは、もっと気を付けます
男は、小豆洗いと喧嘩した。春の日の事だった
何で小豆洗いと喧嘩をしたのかは、もう定かではない
小豆洗いのザラザラという音が耳障りに感じ、小豆洗いから、取りひっくり返した
いつもの通りに喧嘩をしても、元にすぐ戻ろうとするだろうと高を括っていた
小豆洗いが、銭を落とした人間みたいに、一粒一粒拾っていたが、それを見ながら腰を掛けながら
キセルを付ける、気持ちが幾分か落ち着いてきた
さすがに悪いと思っていたら、小豆洗いの姿が見えなくなっていた……庭に出ると
小豆がころころと土の中に入っていく、取ろうと指でかき分けてるがどんどん奥に行く
そして、諦めたかのように……肩を落としながら帰っていく
その小豆が育ち、鞘を実のらされる頃、姪っ子がいい縁談がないというから、小豆を持たせって
姉に「小豆を持って川辺に出かけると、娘の縁談が早く決まる」と言い伝えがあったことを思い出し
渡すと、とんとん拍子に縁談が決まったそうな
それから、口伝えでどんどん広がり、たいそう儲かったが、心は味気なく乾いてた
そういえば、小豆洗いの好物がきゅうりなことを思い出し、銭をもって買い出しに行く
草履の鼻緒に指をひっかけながら走り出す
汗を拭きながら、足音が響かないように歩く、だって急いできたことが分かったら粋じゃないだろう
いつもいる河原の家の前に、きゅうりだけを置いていく
その、二・三日後にザラザラと音が、男の庭先で聞こえてきたらしい