その10「お前が〇〇〇〇になるんだよ!(ゲス顔)」
GW毎日更新もいよいよクライマックス!
果たして玉神の言い出した「策」の内容とは!?
(え、そんなのあるんですか!?)
言い方こそは非常にウザいが、「策がある」というのは朗報だ。勢い込んだ宗春に、玉神は「ん~でもな~」とわざとらしく渋りつつ(@マジでウザい)続けた。
--吾輩ちゃん、そこは神様だし~♪ あんまし力を振るい過ぎちゃうのもどうなのかな~って思うわけよ。具体的には大三島あたりがおっかないとゆーか。
(そんな!? ここに来て急に勿体ぶらないでくださいよ!)
--な・の・で、今から起こることはあくまで「信徒」であるムネッチが、吾輩ちゃんにどぉ~してもと「神頼み」をしてきたから……ってことにしたいのよねぇ。それなら力を貸してあげるのは「神様の務め」だからしゃーないというか~♪
(う、うさんくせぇ……)
「恩着せがましい」のはいつものこととして、今回はそれに加えて「責任逃れ」というか「宗春に責任を押しつけよう」という意図が露骨に見える。正直、こんな見え見えの誘いに乗るのはイヤだが(あと「信徒」じゃないし!)、そうしている間にも碧衣の勢いが衰え出したような気がして、宗春は(ままよ!)と覚悟を決める。
(き、危険な方法では無いんですよね?)
--当たり前ではないか。吾輩ちゃんが可愛い碧衣をそんな目に遭わせるわけがなかろう。
(…………分かりました。やってください!)
--そっかー♪ 頼まれちゃったら仕方が無いなぁ♪ じゃ、いっくよ~☆
宗春の頼みを聞くやいなや、一気にノリノリになった玉神が、目をキュピーン!とばかりに煌めかせる!!(☆∀☆)
--《神力顕現》!! バニ~~~~~~ッッッ---
そこで大きく溜めを作ると、怪異と戦う碧衣に向かって、声高らかに宣言した!
--スーーーーツ・ブレイクッッッ!!!
(………………へっ?)
と、宗春が固まったその瞬間--碧衣の纏うバニースーツが、まるで「無数の見えない手」に引きちぎられたかのように、ビリビリに破かれちぎれ飛ぶ!!!
「え”え”え”え”え”え”ッッッッ!?」
突然の事態に宗春が驚愕する中、もちろんそれ以上に驚愕した碧衣が「んなぁぁ!?」と慌てて身体を隠す! いくら強気な碧衣といえど、ワケも分からぬままいきなり丸裸に剥かれてしまっては、さすがに戦闘どころでは無い!!
「ナ、何が起コっていルのダ……??」
そしてそれは怪異も同じで、蝶ネクタイだけ残していきなり全裸になった碧衣を前に、しばし呆然と佇んでいたが--
そのとき、混乱する怪異の脳裏に、「何者かの声」が聞こえてきた!?
--怪異よ、心して聞くがよい。
「--ッ!? オ、お前ハ誰だッ!?」
ますます混乱する怪異であったが、「謎の声」はそのまま厳かに続ける。
--お主の「競水」にかける熱い想い、誠に天晴れ。だが、惜しいかな、それでもまだ「真の境地」には至れておらぬ。「競水」と「女体」、そのどちらをも堪能できる至高の頂--どうだ、知りたいか、怪異よ?
「ナ、何ダと……そんナものガあるトいうのカ!?」
最初は困惑していた怪異であったが、巧みな語り口に思わず反応してしまう。そして、そんな怪異の問いかけに対し、「謎の声」はお告げをするかのような口調で、とんでもないことを口走った!
--簡単なことよ。「お前が競水になる」んだよッ! 自らが競泳水着と化して、女体とピッタリ密着する。「競水フェチ」として、それ以上の快楽があるだろうか? いや、無いッッ!
「ッッッッッッッ!!」
それはまさに天啓! まるで雷に打たれたような衝撃を受けて言葉を無くした怪異に向かい、「謎の声」はダメ押しとばかりに宣告する!
--ほれ、そのためにあの娘を全裸にしてやったのだ。さぁ、思う存分「競水」になって、あの美しい女体を覆ってやるが良い!
「うッ……うおおおオオオオオッッッ!!!」
瞬間、怪異が大きく咆哮すると、たちまちその身が人の形を失い、白濁した液体へと変わっていく。やがて完全に液状と化した怪異は、碧衣めがけて突進すると、露わになった美しい裸身に包む込むようにしてまとわりついた!
そしてその途端--!
「フォッ、フオおおおおッ! これハ何とイう……何とイう心地良さダッッ!!」
ドロドロとした白濁が柔肌に固着し、競泳水着を象っていく中、おへそ部分に生じた怪異の口から感極まったようなうめきが漏れる!
「タマらんッ!! コレが……コレこそガ、《競泳水着》の真ノ悦楽ッッ!!!」
若さに溢れる瑞々しい女体に、薄々に伸びた己の全てをピタッ☆とばかりに密着させる--そんなあまりにも倒錯的で甘美な感触の前に、怪異はもはや有頂天だ!
「こ……このド変態ッッ! 離れろッ! 離れなさいよっ!!」
もちろん碧衣にとってはたまったものではないが、しかしどれだけ罵倒されようが怪異はますます愉悦を深めるのみで、更なるフィットな刺激を求め、余計な水分を放出しながら身体をますます薄くさせていった……まさにそのとき!
「今です! 碧衣さんッ!! 『変身して』ッッッ!!!」
「…………ッ!?」
プールサイドからの宗春の叫びに、それまで肌に貼り付いてくるおぞましい「水着」をどうにか引き離そうともがいていた碧衣が、ハッ!とその言葉の意味を覚って、
首元の蝶ネクタイに右手を添えるや、高らかに「変身」の祝詞を叫んだ!
「バニーーーーーッ、チェンジッッ!!」
カカッ! たちまち解き放たれた青い光が、碧衣の身体を覆う「競泳水着」を粉々にして吹き飛ばす!!
「ヒギャアアアアアアアア!!??」
「変身するときは衣服が弾け飛んで全裸になる」--神である玉神が定めたその「お約束」は、たとえその正体が怪異であろうが例外など無く適応される! しかもほぼ《核》にあたる部分のみになっていただけに、それをズタズタに引き裂かれたダメージはまさに甚大の一言だッ!!
「ヒッ……ヒイイイイイィィィ……!」
しかし、それでも完全な消滅には至らず、どうにか残骸を一つにまとめて、怪異は「存在」を保とうとする。だが、次の瞬間、何とか親指大ほどの人型になった怪異の身体に、青のバニースーツ姿に戻った碧衣の、怒りの大技が炸裂した!
「--《神気開放》ッ、バニーブレイクッッ!」
ダン!と両脚でプールの底を蹴った碧衣が、まるでスクリューのように回転しながら、両腕を前に伸ばして突進する!
そしてその手から突き出ているのは、ギラリと光る苦無の切っ先でッ--!!
「はらわたをぶちまけて死ねッ!! スクリュ-・バニー・スピントラ--ッシュッッッ!!!」
「グギャアアアアアアアア!!!!!」
グサアアアッッ!と苦無を突き立てられた怪異が、激痛と恐怖に絶叫する! だが、碧衣の突進はそこで止まらず、ドリルのように怪異を削りながら、そのままの勢いで水から飛び出し、更に空中で責め立てる!!
そして《核》をガリガリと削りとられていった怪異が、ついに限界を迎えたその瞬間--!
「きょうエイみずギ……バンざーーーーイ!!!」
断末魔の叫びを最後に残し、怪異の身体はパリーーン!と粉々に砕け散った!!
「フッ、ホントに汚い花火ね」
バラバラに飛び散った怪異の《核》が、蒸発するように消えていく様を見上げながら、サディステックに碧衣は嗤う。
だが、渾身の大技に力を使い切った碧衣もまた、ぐったりと脱力したまま、背中からジャブンとプールに墜ちた。
「「きゃあああ碧衣様!?」」「碧衣! 大丈夫ッ!?」「碧衣さん!?」
慌ててプール際に駆け寄る三姉妹&宗春であったが、じきにザバッと碧衣は浮かび上がると、ハラハラと見守る一同に向かって優雅な口調で返答する。
「心配無用よ。あんな雑魚、全然余裕だったわ」
わっ!と沸き立つ一同を前に、碧衣はフフン♪と得意げな様子で、濡れた黒髪をかき上げる。そしてスイッとプールの端まで進むと、優美な仕草でテロップを上がった--その瞬間!
「……ッ!? 碧衣その格好……!」「ああ……碧衣様……☆」「なんて、なんてお美しい……☆」
思わず大きく目を見張るや、たちまちウットリとした表情を浮かべた三姉妹に、「……?」と疑問を感じた碧衣が、次の瞬間、《神気》を使い果たした今の自分の姿にハッ!?と気付いて--!
「見んなっ! このエロ春------ッッッ!!!」
「わっ……わああああああああっ!?」
ざっぱーーーん!! 「何で僕なんですかぁぁぁ!?」と叫ぶ間も無く(むしろ慌てて目を逸らしたのに!)、怒りの碧衣に脚を掴まれ、宗春はプールに引き落とされる!
「お、溺れるっ! 溺れちゃうッ! しゃ、洒落にならな……うぶぅっ!」
しかもいつの間にか玉神の加護まで消えてて、アップアップともがく宗春の脳裏に、妙にスッキリした様子の声が響く。
--んじゃ、怪異も倒したことだし、吾輩ちゃんはそろそろ帰るわ。最後にえーもん見せてもらって満足満足♪ まさに「水も滴るいい碧衣」ってな☆ んじゃ~ムネッチまったね~♪
「そんなっ……無責任にも程が……うぶううっっっ……!!」
悲鳴を上げる宗春だったが、玉神の通信はそれっきり途絶え、碧衣は碧衣でおかんむりな様子で、久留美たちが慌てて手渡したバスタオルにくるまり、振り返りもせずにズンズン立ち去っていく。
「たっ、たすけてぇぇぇぇぇ!!!!(涙)」
結局そのまま宗春は、見かねた朋代に助けられるまで、ひたすらブクブク溺れ続けたのであった……って、まぁ冷静に考えれば、プールの端の初心者レーンなら普通に足がつくんだけどね(笑)
次回で完結です。それではまた明日!




