その8「あらあら、可愛い子ウサギちゃんね☆」
メリクリ更新でキイロちゃん大ピンチ!?
その8「あらあら、可愛い子ウサギちゃんね☆」
「アタシの名前はアゲハ! 淫夢を司るサキュバスにして、そうね、学園の闇を統べる者--とでも言っておこうかしら☆」
そう言って艶っぽく髪をかき上げると同時に、バサアアアッとマントのように背中の羽をはたかめかせる! く~ッ! 決まったッ! アタシってばカッコイーーーーー!!
と、大変ご満悦なアゲハに向かい、拘束状態のキイロは愕然とした表情で問いかける。
「ガ、ガクエンのヤミをスべるモノ……って、マサカ、アナタが今ガクエンで起こってる『カイイソードー』のクロマク的ナッ!?」
「ええ、そうよ。全てはこのア・タ・シ・が・仕組んだこと!」
衝撃を受けた様子のキイロに気を良くしたアゲハが、フフン♪と大げさに胸を張る。浮田が聞いたら「さっきから盛りすぎだ。調子にのるな、このポンコツ淫魔」と怒り出しそうだが、そこは鬼の居ぬ間になんとやらで、アゲハに言わせれば「いいじゃん。それぐらい見栄張っても!」って感じである。
「そして、感謝しなさい! 今からそんな偉大なアタシが、直々にアンタにトドメを刺してあげるんだから☆」
「ソ、ソンナ!? ハッ! マサカ、サイショからキイロを狙って……!? モシカシテこのイモムシも、キイロが苦手なのを知ってたカラ!?」
「驚いたぁ? 学園のことならアタシはぜ~んぶお見通しなの♪ それにしても《バニー戦士》もやっぱり女の子なのね。イモムシなんかが怖いだなんて、フフッ、お可愛いこ・と☆」
クスッとバカにしたように笑ったアゲハが、ふわりと空中に浮き上がったかと思うと、宙吊り状態なキイロの側まで近づき、あごをクイッと持ち上げる。
「あーあー可哀相に。こ~んなに怯えちゃって。フフ、でもそんな可愛い顔をされたら、お姉さん何だかも~っとイジめてあげたくなっちゃった♪」
そう言ってウフッ☆と艶然な笑みを見せると、アゲハはキイロのあごから右手を外して、そのままゆっくり胸元に下ろす。
そしてしばらくの間、指先で胸の谷間をなぞるようにして弄んだ後、見せつけるように開かせた右手をバニースーツの上に重ねて、大きな乳房を撫で回し始めた。
「アッ……! ヤ、ヤメテ……!」
弱々しく身をよじるキイロであったが、何せ四肢を触手に拘束されているため、抵抗すらもままならない。そんなキイロにますます嗜虐心を刺激されたアゲハは、続けて左手も右胸に伸ばすと更に大胆に弄り始める。
「ダメ……女の子同士ナノニ……コンナノ……ンンッ……☆」
「おあいにくさ・ま♪ アタシ、淫魔だからドッチもいけちゃうのよね~。それにしても大きいわねぇ……人間の小娘のくせに、アタシより大きいとか……しかもこのお餅みたいな柔らかさ&弾力感……そんな生意気なおっぱいはこうだッ!」
一瞬ジト目になってたアゲハがムギュッ♪と両胸を力強く揉むと、キイロが「ヒャン!」と声をあげる。更にムギュムギュ揉みほぐす度に、キイロの身体はビクン!と跳ねて、痛みと快楽が入り交じった刺激に、ハァハァ……と息も乱されていく。
「ヤメテ……ドウシテこんなヒドいことするノ……? キイロ何かワルいことシタ……?」
「んー、別にアンタに恨みがあるわけじゃないケド、邪魔なのよねぇ、アンタたち《バニー戦士》の存在が。アタシたちが学園でしようとしている計画のためには、ね。だ・か・ら、今からお姉さんが、まずはアンタから排除しちゃおうってワ・ケ☆」
つぶらな瞳をウルウルさせて、すがるように見てくるキイロの姿に、アゲハのテンションは上がりっぱなしだ。わざと脅かすような声音で告げると、ビクッ!となるキイロの反応を愉しみながら、ニマッと口角を釣り上げる。
「ハ、ハイジョって、キイロにナニする気ナノ!?」
「ん~簡単よぉ。アンタたちってホラ、処女じゃなきゃ《神力》使えないんでしょ? だ・っ・た・らぁ、ほ~ら♪」
そう言って、アゲハが意味ありげに笑った瞬間、背後から悪魔の尻尾がシュルリと伸びて、まるで鎌首をもたげた蛇のように目の前のキイロを威嚇する。
だが、キイロが「ヒッ!?」と絶句した理由は他にもある! トランプのスペードのような形をした尻尾の尖端部分は、いつの間にかグッと厚みを増して、何て言うかその……ちょっと「アレな形」になっていたのだ!?
「これで『卒業』させちゃえばいいじゃん、っては・な・し☆」
「ソ、ソンナのイヤだぁぁぁ!!」
あまりの言葉にジタバタもがくキイロであったが、しかし触手の拘束はビクともしない。そうしている内に、アゲハの右手がバニースーツの下へと伸びて、ハイレグの股間を触られた瞬間、キイロは「ヒャウッ!?」と身体を震わせた!
「あらあら~♪ もうスーツごしでも分かるぐらい濡れちゃってるし。ウフフ、エッチな子ウサギちゃんね。でもこれだったら、最初から気持ちよくなれちゃうかもよ? なんたってアタシ、上手だし☆」
「ヤ……ヤダよぉ……ソンなトコ……ンンッ☆」
弱々しく抵抗の言葉を口にはするも、嬲るように動くアゲハの指に、キイロはイヤイヤ身をよじる。そんなキイロの反応にますます昂ぶったアゲハは、頃は良しとばかりに尻尾の先をバニースーツの股間に伸ばした。
クチュッ……☆
「アン☆」
硬くなった先端を押し当てられたキイロが、たまらず甘い悲鳴を上げる。そんなキイロをしばらくグリグリとイジめた後、「それじゃあ……☆」と股間の布地をずらそうとしたアゲハに、キイロが哀願するように叫んだ。
「ネェ……キイロの負けダカラ、最後ニせめてオシえて……イッタイ、アナタたちはナニをタクらんでるノ……!?」
「フフ、仕方ないわねぇ♪ それじゃあちょっとダケ教えてあげよっかなぁ……」
と、いよいよ処女を奪えるとご満悦なアゲハが、勝ち誇った笑顔でキイロに告げようとした--まさにそのとき!
「うわああああぁぁぁぁぁ!!!」
雄叫び……というよりは「やぶれかぶれ」と呼ぶのがふさわしいような叫びが、不意にその場に響き渡る!
そして「何事ッ!?」と振り返ったアゲハの目に飛び込んできたのは、明らかに怯えた表情を浮かべながらも、それでも真っ直ぐに突進してくるピンク色のジャージの少年--清水宗春の姿であった!
「キイロさんを------!」
震える声で叫びながら、握った右拳をグッと後ろに振りかぶる宗春! 硬く握った拳の中心辺りが、キラッと光ったかのように思われたその瞬間! 宗春は握りしめたその拳を、イモムシの怪異の巨大な胴体めがけて勢いよく叩きつけた!
「はなせぇぇぇぇぇ!!!」
バキイイイイイイイイイッッッ!!!という打撃音と共に、まぶしい光が辺りを覆い、激しい衝撃を胴体に喰らった怪異が、「イモオオオオオオッッ!」と悲鳴を上げた--というのには、全部宗春のイメージで--
ボフッ♪
「……え”?」
拳に感じた柔らかな感触に、宗春の目に戸惑いがうかんだその瞬間!
「うわぁぁぁぁぁ!?」
ムニュン!という反発力が拳から伝わってきたかと思うと、あっさりと跳ね飛ばされた宗春の身体が、そのまま大きく宙を舞う!
(あれ?? おかしい、こんなはずじゃなかったのに……)
宗春の考えはこうだった。仮にも神器であり、玉神の力を宿した《ネク玉ピン》を握って殴れば、怪異にそれなりのダメージを与えられるに違いない。単純すぎる作戦だったが、でも他に思いつかない以上、これしか方法が無いではないか!
……だが、その仮称「玉神パンチ」は一瞬光こそ発したものの、結果的にはまったく役に立たなかったようだ。そんなぁ……ちょっとぐらいは効くと思ったのに……
--あー悪いな、ムネリン。
そんな宗春の脳裏に、ちょっぴり気まずそうな玉神の思念が響く。
--さすがにさ、こんだけ神社から距離があると、そこまでの力を伝えるのは難しいんだわぁ。それに……
(……それに?)
--ほら、やっぱさ、こんな「いいトコ」で邪魔すんのはちょ~っと勿体ないっていうか。もうちょいギリギリまで引っ張りたいって、どうしても思っちゃってさ。ゴッメ~ン☆(・ω<)
(いやいやいや、ゴメンじゃすまないから!?)
思わずキレそうになった宗春だったが、その瞬間、その身体がドシャァァ!と地面に叩きつけられる。幸いそこは芝生広場なだけに、衝撃は最小限に食い止められたものの、さすがに一瞬息が詰まって、「ぐはっ!?」と声を漏らした宗春に、
次の瞬間、怪異の伸ばした触手がぐるぐると身体に巻き付いた!?
今度は宗春が大ピンチ!?というところで
続きはまた明日!




