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学園戦兎トリプルバニー!~えっちな怪異は許さない!バニー戦士の三人娘は「ピンチ」に負けず魔を祓う~  作者: 優パパ★&タマネギーニョ
第5話「祝・高校入学おめでとう! 新しい出会いが続々です☆」
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その7「こ、これが噂に聞いた『WSS』!?」

続きデス!

その7「こ、これが噂に聞いた『WSS』!?」


 --それより少しだけ時間を戻して、場所は三ツ矢学園体育館の「屋根の上」。


「とりあえず、こっちには《怪異》の気配無し……と」


 頭に被ったウサ耳をレーダーのように動かしながら、《バニーレッド》姿のあかりは周囲をぐるりと見回した。


 時計台にある生徒会室を出発した後、ピョンピョンと屋根を伝わるようにして、学内コンビニのポ〇ラ、入学式をした記念ホール、部室棟、体育館と飛び回ったが、今のところ特に《怪異》が動き出す様子はない。そして--


「……春くんの姿も無いなぁ……」


 HRも終わったみたいだし、学食とかに来てないかな??とちょっと期待をしたのだけれど、残念ながら姿を見つけられなかった。なお《バニー・センサー》はあくまで《怪異》用であり、さすがに宗春の居場所までは探知できない。くそぉ……

 

 いやそれはもちろん、宿坊に帰ればいくらでも会えるのだけど、今日は準備の関係もあって自分の方が先に出たし(更に今朝は「色々あった」わけだし!(泣))、「今日から高校生! ブレザーの制服初お目見え。緊張もしてるしとっても初々しいね☆」という激レアな春くんの姿を、ほとんど見ることができていないのだ!


(ああ、春くん、めちゃくちゃ可愛かった……☆)


 入学式での生徒代表挨拶中に、演壇から見下ろす形で見たブレザー姿の宗春を思い出し、あかりの顔がえへへとにやける。何て言うか「着せられてる感」がすごく可愛い。「もう、七五三かよ♪」ってキュンキュンしちゃった!(えへへ☆)


 とはいえ、さすがにガン見しながら話すわけにもいかず、チラチラと眺める程度だったので大変物足りない。そして本当なら保護者よろしくHRを廊下からのぞきにいきたかったけど、そんなことしたら絶対騒ぎになるし……(しかも保護者はほぼ来ていないから余計に目立つし!)


(だから、宿坊に帰って着替えちゃう前に、もう一回ちゃんと見たかったのになぁ……) 

 ちょっとがっかりするあかりだったが、そんな下心も多少(?)あったとはいえ、本来の目的を忘れたわけではない。あくまでこれは《怪異》による被害を事前に防ぐためのパトロールなのだ。


 入学式でも別に宗春のことだけ考えていたわけではない。一番に感じたのはやはり、「一年生少ない……」ということだ。新高3が3クラス100人、新高2が3クラス90人ときて、ついに新高1は70人と2クラス体制になってしまった。


 特に痛いのは、高校に上がるタイミングで10名も他の学校に移ってしまったこと。期待していた高校入学組も宗春を含めわずかに5名で、中3の時よりも人数は減ってしまう始末……(泣)それもすべては--


(あの《怪異》どものせいだ! よくもあたしたちの学園をッ!)


 可能な限り被害者の記憶は消しているのだが、恐怖感が潜在意識に残ってしまうこともあるし、目撃者を全て把握することも難しいので、どうしても「噂」にはなってしまう。


 幸い、《神衣》に備わる《認識阻害》機能のおかげで、今のところあかりたち《バニー戦士》の存在は知られていない(せいぜい「誰かが助けてくれた」というおぼろげな記憶や、「何者かがバケモノと戦っていた」程度の目撃情報が残る程度)。しかし逆に言えば、「《怪異》が出ても《バニー戦士》がいるから大丈夫!」という話にもならないわけで、結果、漠然とした不安だけが生徒達に広がっていってしまうのだ……

 

(みんないい子たちばかりだったのに……ごめんね、あたしの力が足りなくて……)


 もちろん家庭の事情などのケースもあるが、やめていった子のほとんどは《怪異》による被害者だったり、ナイーブな時期だけに不安に耐えられなくなって……というパターンだ。本当だったら、その子たちはみなブレザーの新しい制服を着て、今日の入学式を迎えていたはずなのだ--そう思うと、あかりは悔しくてたまらなくなる。


(これ以上、そんな哀しい想いをさせるもんか。この学園のみんなは--あたしが守ってみせる!)


 体育館の屋根の上から、祖父の遺してくれた学園を見渡しながら、決意を新たにするあかりであったが--


 そのとき、その視界の隅に、ちょうど本館の入り口から出てきた宗春の姿が映った。


「あ♪ 春く……ん?」


 瞬間、それまでの悲壮感から一転、ぱあああっと明るくなったあかりの顔が、しかし続いて更に一転、衝撃を受けた表情に変わっていく。


 なぜなら、そこであかりが見たものは--!


(は、春くんが……女の子と並んで歩いてる!)


 いやまぁ、それ自体は女子校である以上当たり前なのだが、何せ相手は2人! しかも……


(ど、どちらも可愛い!)


 一人はお下げ髪が可愛いおとなしめな感じの子で、もう一人はいかにも賑やかそうな眼鏡の子だ。そして宗春は、そんな可愛い女の子二人に挟まれるようにして、本館から2号館へと歩いて行く。


(……ッ!?)


 慌ててピョン!と大ジャンプして本館の屋根の上に着地する。よし。この角度なら表情も見えるし、《バニー・センサー》の精度を上げれば、何を話しているのかも聞き取れ--


「--こりゃあ上手いこといったら玉の輿に乗れるで、ムネムネ♪」


(え”え”え”ええええええっ!?)


 ウサ耳に飛び込んで来た衝撃的な言葉に、思わず目をむくあかり! しかもその言葉に明らかに宗春とお下げの子がお互い照れている。ど、どういう会話してるの!? 


 しかも「ムネムネ」とか、もうそんなあだ名で呼ばれるぐらい眼鏡の子とは親しいんだ! 肘でウリウリとかまでされてるし!?


(あのお下げの子は浦上さん、確か春くんと同じ岡山出身で、お家は果樹園を営んでたよね。そして眼鏡の子は高校入学組の土橋さんだっけ。まだ春くんとは初対面のはずなのに……)


 ちなみにあかりは「生徒会長」としての使命感から、全生徒の簡単なプロフィールは把握している。ただこの場合、その知識のせいで更にあかりの動揺は強まり、続きは上の空で聞いていたところ--


「--あはは、なんか『おっぱいマニア』みたいやなぁ~☆」


(なぁぁあぁぁぁぁ!?)


 更にとんでもない発言が飛び込んで来て、今度こそあかりは絶句する! 「おっぱいマニア」……いや、春くんが「おっぱい好き」なのは知ってたケド(よく見てるし……キイロのとか宮島さんのとか、あ、あとあたしのも!(赤面))、でも男の子だから仕方無いよね……ぐらいに思ってたら、まさかの「マニア」認定!?


 あの二人の子はそれほど大きいようには見えないけど(間違い無くあたしより小さい。多分碧衣よりも)、でも「マニア」なら実は「小さいのはむしろステータスだよ(フッ)」とかいうことなのだろうか!? それどころか春くんは実は大きい胸より、小さい方が好きなのかも……どうしよう、春くんに嫌われちゃう!


 真っ青になったあかりはその場にペタンとへたりこむと、目をうるうるとさせつつ、何とか小さくならないものかとバニースーツの胸を両手でふにふにさせて……


 --と、ここまでの様子を見て、「いくら何でもあかりさん動揺しすぎじゃね?」と読者諸氏は思われるかも知れない。


 だが、威風堂々たる生徒会長であり、一騎当千のバニー戦士であるあかりとはいえ、ことこういう方面については「幼稚園児」レベル。いやそれどころか、恋愛メンタル的にはぶっちゃけ「豆腐」であるのだ。


 そんな彼女が、「最愛の宗春がモテている現場(注:あかり視点)」をその目で見てしまったのだから、そんなの脳が破壊されてしまっても仕方が無い! やはりNTRは悪! いや、この場合は「WSS(=私が先に好きだったのに)」と言うべきか……


 まぁそれはさておき--


「--せっかくの入学式の後や、『気分アゲて』いきたいやん。絶対『ソッチの方が気持ちえー』って♪」


「そうだね、私も『初めて』だから興味はあるし。ちょっと怖いけど、『みんなと一緒』でなら『イッてみたい』かも」


(なんかヤバそうな話がはじまったーーーーーーーー!!!)


 え!? 何!? 人気ひとけの無い2号館に三人で入って何をするつもりなの?? まさか「若者の性」が乱れちゃうの!? 「みんなで一緒にイッちゃう」つもりなのぉぉぉ!?


 もうそう考えるとそうとしか思えなくて(注:あかりは碧衣のせいで耳年増なため、基本「ムッツリ」です)、あわわわわと錯乱し続けるあかり。どうしよう、このままじゃ春くんが入学すると同時に「卒業」しちゃう! 何とか止めなきゃ……!


 だが、そうは言っても「この格好で止めに入るわけにもいかない。どうしたらいいの!?と頭を抱えている間に、宗春たちの姿は2号館の中に消えていって--


(…………ああ……)


 結局為す術も無く見送るしかなかったあかりが、がっくりとその場に崩れ落ちる。もうダメだ……。さよなら、あたしの初恋。小さい頃からずっと、ず~っと好きだったのに。やっと再会できたのに……こんなことなら、ちゃんと「好き」って告白すれば良かった……


 それからどれぐらいの時間が流れただろうか。両手を屋根についたポーズで固まっていたあかりの横を、ひゅううう……とまだ冷たさの残る春の風が吹き抜けていく。


(……………………パトロール、続けなきゃ……)


 肌寒さにようやく我に返ると、あかりはゆっくり身体を起こす。まだ心はズキズキ痛むけど、あくまでそれはそれ、これはこれだ。いくら傷心まっただ中だといって、生徒会長として、そしてバニー戦士としての使命をおろそかにはできない。


 何とか気を取り直したあかりが、それでもなおしょんぼりとした表情のまま、パトロールを再開すべく、本館屋根からジャンプしようとした--そのとき!


「きゃあああああああああああッッ!?」


 2号館の方向から、恐怖に満ちた少女の悲鳴が聞こえてきた!



次回予告!


2号館に入った宗春たちの前に、ついにその禍々しき姿を現した《縄の怪異》! クラスメートたちは危機に瀕し、急行したバニー戦士たちも苦戦を強いられる。そんな中、己の無力さを噛みしめる宗春に、玉神の甘い誘惑が伸びて--!?


次回、『学園戦兎トリプルバニー!』第6話「VS《縄の怪異》! 僕は……あかりさんの力になりたい!」に続く!


あれ?まだ怪異と戦って無いよ??と思われたかもデスが、

入学式編は長くなったので、前後半に分けています。

後編にあたる第6話は思いっきりバトル展開なので乞うご期待!

そして第5話はノクターンに当たる内容も無いのデスが、

第6話にはあるのでこちらも乞うご期待デス!(笑)


なお次回更新は設定編になります。火曜日更新予定!

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