表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白いツバサ 連なる世界(第九幕if)  作者: 仲仁へび
第7章 3巡目

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/67

第61話 漆黒の刃の価値観



 六日目の作戦まで時間が空いてしまう。

 といっても、やる事はあった。


 ほぼ確実に妨害にくるアイナやアスウェルの対処。

 そして、出会ってしまったら最悪な氷裏の対処。


 この二点について考える必要があるし、それに伴って漆黒の刃と協力しなければならない。


 かといって、目立つ行動がとれないので、何度も顔をあわせるわけにはいかない。


 基本はチャットでやりとりして、一回だけ戦い方の見学をすることになった。


 今まで悪い事してきた人達と一緒に戦うのって、結構複雑だけど。


 向こうの人達はどう思ってるのかな、とちょっと心配になったけど、漆黒の刃メンバーは皆プロだったらしい。


 特に組む相手が変わった事に、思う事はないらしい。






 五日目の夕方


 研究所で手伝いをした帰りに、地下道の拠点に寄って、戦闘訓練場のようなところで漆黒の刃の様子を見る。


 やはりというかやっぱり実力者ぞろいだった。


 そんな中、どんな時でも相手への思いやりを忘れない姫ちゃん。


「一つ、聞いても良いですか?」


 その場にいた漆黒の刃であるロクナさんに、話しかけていた。


「どうして、えっと……今まで、仕事してたんですか?」


 直接どうして悪い事に手を染めていたのか、は聞きづらかったのだろう。

 姫ちゃんはそう言葉を濁した。


 対するロクナさんは、とくに特別な事でもないといった風に応答。


「生きるためですよ。他の人と変わらないでしょう。生きるために仕事をして、お金を得て、生活している」

「けど……」

「私達のしている事は悪い事、でしょうね。それが気になると?」

「はい」


 僕達の価値観で言うと、彼らの行いはちょっと物申したくなるのは間違いない。

 本当は、それをとがめなくちゃいけない立場なんだろうけど。


 でも、こんな彼等と手を組みでもしないと解決できないものがある。

 複雑だよね。


「他に方法は、見つからなかった、からですか?」

「いいえ、他にもいろいろな選択肢がありました。私達の所のメンバーは多芸で他の分野にも秀でているので、その気になれば別の職業に就いてもやっていけるでしょう」

「なら……」

「それを話す事にメリットが? 我々はただの協力相手です」

「……」


 相手の事を分かろうとした姫ちゃんだけど、相手が理解を望んでいない場合は、難しい。

 漆黒の刃は表面上だけの付き合いを望んでいるらしい。


 これ以上ただ黙ってみてると、姫ちゃんに任せっぷりな僕が情けなくなるかな。


「まー、そうはいっても、一定の信頼関係ってあった方がいいよねー。仕事を円滑に進めるためにもー。僕らは、色々知ってから頑張りたいタイプってことでー」

「一理ありますね。ならもう少しだけ」


 助け舟を出してみると、あっさりと態度を緩めるロクナ。


「家ごとにルールが異なる、と考えていただければ。あなた達にとって悪の所業でも、私達にとってはそうではない。だから良心の呵責にさいなまれることはない。この点をふまえていただければ、付き合いやすくなるかと思います」


 姫ちゃんはこちらと顔をみあわせる。

 まあ、姫ちゃんにとってはちょっとだけ難しい話かもしれないよね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ