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白いツバサ 連なる世界(第九幕if)  作者: 仲仁へび
第6章 2巡目

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第49話 悪意がすくう場所



 地下道

 医術寮の外に出て、未利達を回収するために、地下へ行くことを決めた。

 例の場所、人形の店はなくなっていたけど、穴はできていた。

 こんなとこだけ、同じようにならなくてもいいのに。


 とりあえず朗報なのは、この周回で漆黒の刃と手を組むことができたという事。

 僕が倒れてから他のみんなは、一日目にアルノドを中央領に呼んでいたようだ。

 それで彼を拷問(尋問)して、地下への行き方を吐かせたらしい。


 それで二日目、皆は地下に行ったんだけど、そこで未利だけがはぐれたのだとか。筋金いりすぎる。


 けれど、漆黒の刃は味方に付いたため、前の世界であった謎の攻撃がさく裂することはなかった。交渉に出てきたロクナは、僕達を攻撃しないと約束したらしい。


 だが……。


 今この町には、氷裏がいる。

 だから、警戒しなければならない。






 地下に降りると、ハイネルさん、ディークさん、メリルさん、エアロ、なあちゃんが出迎えてくれた。


「勇気殿、もう動かれてもよろしいですかな?」

「啓区様、大丈夫なのかよ」

「啓区ちゃまなの。なあ嬉しいの! でも、ちょっと心配だから、無理したらめっなの」

「動けるくらいには回復したようですね。これ以上怪我しないでくださいよ。面倒見切れません」


 特に反応が顕著だった、ディークさんやなあちゃんに気遣われたり言われたりしながら、さっそくいなくなった仲間を探して捜索に出発。


 心域であったことはチャットで説明済みだ。


 さて、未利を探さなくちゃいけないけれど、彼女はどこにいるんだろう。

 前回ここに落ちた時は、すぐに合流できた。


 アスウェルが彼女を守っていたからだろう。


 けれど、今回は?


 彼女は一人?

 それとも、アスウェルも一緒に?


 アスウェルは僕達と未利を切り離そうとしているから、きっとこちらを合流させたくないと考えるはず。

 前回はおとなしかったけど、今回も同じようにいてくれるとは限らない。


 考えながら、歩いていると気になる小部屋を見つけた。


 開いている。


「ここ、調べてみてもいいかなー」


 僕の提案に、なあちゃんをのぞいた全員が賛成。


 ハイネルさんが前にでて、そっと扉を開いた。


「一部屋だけ、開いてます。気になるのは当然でしょう」


 そこにあったのは……。


「モデルルーム?」


 よく住宅の見本、インテリアの見本として作られる、モデルルームだった。


 豪奢な内装のモデルルームが、ずらりと並ぶ。


 ただし壁の一面がガラスになっているため、プライバシーなんてないけど。


 そのモデルルームの中を覗いていく。たくさんあるその中の一つには……。


 見覚えのある金髪の女性。

 この人は……。

 イフィールさんだ。


 でも、彼女は何も反応しない。


 こちらが近づいても、まるで最初から何も見えていないかのようだ。


 ガラスの向こうの、豪奢な部屋の中で、ただベッドの淵に腰かけて虚空を眺めているのみ。


「あまり見つめない方が良いです。悪意にのまれますよ」


 そこに見知った声がかかる。


 前方からやってきた少女が声をかけてきた。


 ようやく見つけた僕達の仲間、未利レミーだ。


「ここは大司教が使用している部屋らしいです。こうやって綺麗な物を眺めるのが趣味だとか。反吐が出ますね」


 相からわず、辛辣。

 合流した途端にこれだ。


 でもまあ、内容には賛成。

 これ作った人は、人間を物だとでも思っているのかな?


 反吐とか余裕で出ちゃうよねー。



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