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白いツバサ 連なる世界(第九幕if)  作者: 仲仁へび
第6章 2巡目

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第46話 知りたくないと思った事



 これまでにあった事を聞き終えたエアロが、戸惑った表情をみせる。

 姫ちゃんが眠っていたはずの場所を見つめながら。


「姫乃さんが……。なら、これからどうするつもりなんですか?」

「姫ちゃんの身に起こった事をつきとめるしかないねー。あと並行して災害への対処も行わないとー」

「それは分かっていますけど」


 僕達をいつでも引っ張ってくれた頼もしいリーダーがいなくなってしまった。

 そのことが影響しているのか、皆不安そうだった。


 原因も分からないのだから、当然だ。


 せめて、僕の記憶がもう少し鮮明であったなら。


 エアロが、姫ちゃんのかわりにやるべき事をまとめてくれた。


「なら、まず各自に連絡。その後は、セルスティーさんの所ですか? 調合士さんの手伝いをしながら、代理司教様に話を通して……。姫乃さんに起きた事を調査、そして助ける、ですね」


 さすがエアロ。ザ・まとめ役。よどみない。


 そして固くなった空気をほぐしてくれるのは、安定のなあちゃん。


「なあは、よくわからないの。でも姫ちゃまがいなくて大変なのはわかったの。だから、なあも啓区ちゃまやエアちゃまのお手伝いがんばるの!」


 さすがマスコット。癒し効果がばつぐんだ。







 聖堂教会 玄関口

 皆のフォローもあってか、少し冷静になれた。


 でも、同じ日の朝を何度も味わうって、あまりいい気分じゃないよね。


 毎回流れが違うけど、朝の時点ではほとんど変わらない。


 すれ違う人や、起こる出来事は、同じようなものばかりだ。


 だからかな。

 少しきまぐれの気持ちが起きたんだ。


 ひょっとしたら自分ひとりで運命に立ち向かわねければならない、というプレッシャーも影響していたのかも。


「毎朝、ここで掃除してるんですかー?」


 聖堂教会を出る前に、玄関口に水をまいているおじいさんに話しかけていた。


 ここで、丁寧に掃除していると、他のお仕事の配達に送れちゃうと思うんだけど、毎回そうなのかな?


 おじさんは、困り顔で答える。


「ああ、そうだね。でも今日はちょっとね」

「何か問題でもー」


 悼むような顔になって、それがあっただろう場所へ視線をなげかける。

 聖堂教前の玄関スペース。

 水でも流したのだろう。

 少し濡れているその場所に。


「子ネコウの亡骸があったんだよ。それで仕事が増えちゃって。これから配達の仕事があるのに困ったなぁ」

「子ネコウかー」


 かわいそうだな、と思うが自分たちにしてやれることはない。

 なあちゃんはとうぜん「なあ、悲しいの。お祈りしたいの」と言ったので、それには付き合うが。


 そこで何か気になったらしいディークさんが、おじいさんに質問した。


「どんな子ネコウだったんだ?」

「うーん、そんなに珍しい顔つきのネコウじゃなかったよ。どこにでもいるような顔をした子ネコウだったね」

 

 その一言に、エアロが顔をくもらせる。


「まさか、そういう可能性はないですよね……」


 僕もある可能性が頭に浮かんだけど、できれば否定したかった。

 確かにあの子ネコウの姿、このループの間、一回も顔を見てないけど。


「その子ネコウはどうしたんですかー」

「もう、引き取られていったよ」


 どの町にも、動物の亡骸を処理(言い方は悪いけど)するお仕事の人がいるらしい。

 生物がすめる所なら、野良の動物とか必ずいるもんねー。


 子ネコウの体は、その業者の人が持っていったようだ。


 真相、調べた方がいいだろうか。

 

 けれど、その仕事の人はいつもと違う人だったらしいので、おじさんもどこで働いているのか知らないらしい。



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