輸出と褒美
ドキドキの王城
ーーー学校・魔法の授業中ーーー
「マークも基礎はしっかりしてきたよね!」
「本当かい!?嬉しいな!でも、やっぱりロイス君みたいにはなれそうもないよ……」
「今までマークを見ていて思ったんだけど、多分遠距離魔法より魔力武装とか自分にかける魔法の方が向いてるんじゃないかな?それに剣術もかなり使えるんだろ?」
「まぁ家がそういう家だから剣術はみんな出来ないといけないんだ」
「そうだ!マークに今度いいもの作ってあげるよ!」
「良いものってなんだい?」
「ふっふっふっふっ秘密だ!楽しみにしておけ!」
「そんな!教えてよ!」
「また今度な!」
2人でいつものように話し込んでいると先生が駆け寄ってきた。
「おーい!ロイスくん!王族から召集がかかってるって今、ピエール商会の方がいらしたわよ!何かしたの!?」
「今ですか!?行きます!実は僕の広めたマヨネーズのことだと思います…」
「はあ、マヨネーズ…。まぁいいわ、いってらっしゃい!」
「先生!!僕も付いていかなきゃいけないんだ!でますね!」
「え!?マーク君も!?あなたは何したの!?」
「ロイス君の見張り役です!」
「そうなの………いってらっしゃい」
マークと2人でピエール商会の用意した馬車に乗り込みその中で身なりを整えた。
そのあとピエールも合流し、3人で王城へと行くのであった。
「心の準備はいいであるか?」
「はい、多分大丈夫です…」
「ロイス君、何かあったら僕に目配せしてよ!助けるから!」
「ありがとう、マーク!」
ーーー王城・謁見の間ーーー
今僕らは国王と王族達の前に跪いていた。
も目の前の国王は5.60代で険しい表情をしている。
「表を上げよ」
「そなたピエールといったな。今貴族街で流行っているマヨネーズという調味料を持ってきたのはお主か?」
「貴族街に流行らせたのはわたくしでありますがこの調味料を開発したのは隣にいるロイス・ヴェスターです」
「ほう、その子供がか?」
「はい、その通りでございます。」
「ロイス・ヴェスターよ、これほど美味なものを作り出すとはあっぱれだ。褒美を授けよう。そして、この調味料を他国にも輸出したいのだが良いな?」
「ありがたき幸せ、仰せのままに輸出して下さい」
「そうだな……輸出に関してはピエールとやらが手伝ってやれ。」
「ははっ!!」
「では、褒美を与える。」
すると、側仕えがやってきてあとで別室で渡すと言われた。
よかった!意外とすんなり終わりそうだ!
すると、
バンッ
と、謁見の間の扉を凄い音をたてて入ってくる者がいた。
「お父様!!!今、あのマヨネーズを開発した者が来てるって本当かしらっ!!」
「お嬢様っ!!ここは謁見の間ですぞ!お嬢様でもここでは国王陛下とお呼びくださいませっ!!」
そのお嬢様と呼ばれている女性の隣を執事のような格好をしたダンディーな白髪のおじさんが困った顔でついてくる。
「うるさいわね!!私はその者を見たいの!!放っておいて!!」
とんだじゃじゃ馬姫だな。
「お父様!!どの方がそうなのかしらっ?」
「そこの子供だ。名をロイス・ヴェスターという。」
「え!?この子供が!?」
「嘘よね!?」
じゃじゃ馬な姫と喋るよ




