イベントと店の名前
イベント開催します
ついにこの日が来た。
ピエールとともに貴族街にいく日である。
このイベントは毎年開催されるらしく、各地の珍しいモノや食品が集められる。
新しい物好きの貴族達の間では待ちに待ったイベントらしい。
僕たちは位があまり高くないのでそんなに目立たないところに出店することになるらしいがマークや団長達が来ることは間違えないのでちゃんと目立てるとのことだ。
「やあ!ロイスくん!こんなところにいたんだね、探したよ」
「おはよう、マーク!今日はいろいろ用意したよ!」
「楽しみにしてるよ!」
僕は今日のために僕の店でも売り出す、ギャガバター(マヨ多め)、コーンバターマヨを乗せた柔らかパン、ポテトサラダを用意した。
ピエール曰く、貴族街でもパンは硬いので柔らかパンも人気は出るらしい。
イベントが始まって少しすると団長がゾロゾロと大勢の人を引き連れてやってきた。
「よう!ピエール!どうだ、調子は!」
「アレックス様、ボチボチと行ったところです。どうぞ召し上がりください」
「これはこの前の調味料を使った料理か?」
「はい、左様でございます。みなさまでどうぞ」
団長が食べた後に取り巻きも食べていく。
みなが目を見開き驚愕している様子だ。
「なんだ!?これは!?うまい!」
「今までに食べたことないぞ」
「このパンはいったい何でこんなに柔らかいんだ!」
などなど、嬉しい限りだ。
こうして、団長一派から口コミで伝わり、イベント後半にはもう売り切れになってしまうくらい大盛況であった。
ピエールは事あるごとにこれはなかなか量が生産出来ないものになってますので順番にお取引させて頂いてることを強調して商談をしていた。
これから忙しくなりそうだ。
「ピエールさん、今日もありがとうございました!」
「いえいえ、これからである。もっと忙しくなりますよ」
「そうですね。」
それから僕は店に戻り、バイト達に忙しくなることを伝えるとバイト達は思いのほか満面の笑みで楽しみです、と答えた。
みんなボーナス欲しいんだな。
その次の日に早速店の看板づくりをした。
店の名前は『ロイス・ハルト商店』にした。
名前を入れるのは一般的みたいなのでロイスは入れることにした。
それと日本のみんながもしかしたら気がつくかもしれない、という淡い期待を込めてハルトを入れることにした。
これを店につけたら完成!!
明日から営業開始だ。
営業時間はお昼の少し前から始めて売り切れるまでだ。
あと、店先にピエール商会と団長の御用達のお店ということをアピールしておこう。
これで宣伝も良し!!
明日からが楽しみだ。
開店初日です




