マイホームと商売
家買っちゃう
「こんにちは〜」
「はい!いらっしゃ…い…ませ」
「家を買いたいんですが…」
「家ですか……親御さんがですか?」
「僕ですが?」
「え、あなたが?お金は持っているんですか?」
「大金貨40枚くらいならありますが……たりませんか?」
ジャラッ
僕は金貨の入った袋を取り出す。
「っ!?!?」
「大きくなくても大丈夫なので」
「今、探しますね!疑ってすみませんでした、お客様!」
店主は奥に入っていき数分で戻ってきた。
「今空き家が数軒ありまして即入居できる家は3件あります、少し離れているのですが大きい家もありますよ。どうなさいますか?」
「見ることはできますか?」
「ええ、もちろんです!」
その3件を見たあと結局平民街にある普通の一軒家を買うことにした。
街のメインストリート沿いにある家で2階建の物件だ。
総石造りでこれなら改造もできそうだ。
値段は大金貨5枚と僕にはお手頃だ。
普通平民だと借りることしか出来ないらしい。
ここで何か商売でも始めるか。
とりあえず、今日は家の掃除だけ済ませることにした。
もちろん魔法で。
ーーー翌日ーーー
魔法も使えない授業が全て終わるとマークと帰り、その後昨日買った家に直行した。
よし、今日は一階部分を改造だ。
まず、僕がこの家の一階でやろうと思っているのは持ち帰り専門の食べ物屋さんだ。何を売るかは決めてないが……。
まぁ日本のものなら売れるだろう。
土魔法のアース・クリエイトで間取りを変更して、厨房のスペースを確保して、あとは販売スペースに。
メインストリート側の壁はぶち抜いて外と直で販売できるように!と。
二階はそのままでいいか。
地下も掘って秘密基地みたいにしちゃおう。
とりあえず、地下にもその土地と同じ大きさの部屋を三階分作っておいた。
よし、完成!
そしたら、あとは従業員と何を売るかだな。バイトリーダーを探してこようか。
そして、俺は平民街でバイトリーダーを探して来ることにした。
そのバイトリーダーの下にはスラムからいい感じの子を拾ってきて教育してつけることにしよう。
給料は弾んで上げられるな。
そうと決まれば探してこよう!
料理ができそうな子って言ったらまず食堂だよな。
メインストリートにある、食堂に入って行く。
『旅人の宴』というところでスタッフは多分家族でやっているところだった。
客の入りは夕方なのに普通といったところか。
厨房は男の人、多分お父さんなのだろう。
ウェイターさんは3人でお母さんと娘2人かな?多分。
「いらっしゃいませ〜!」
娘2人が笑顔で出迎えてくれる。
「坊や夕飯食べにきたのかい?」
「はい!そうです!」
「親御さんと食べないのかい?」
ウェイターのお母さんは心配そうに尋ねてきた。
「はい!僕は魔法師学校に行っているので寮生活なんですよ!」
「あら、失礼!あそこの学生さんかい!ゆっくりしていってね」
「はい!」
「注文どうしますか??」
「じゃあおすすめでお願いします」
「はい!かしこまりましたー!!」
やはり元気がいい店員はいいですな!!
そして、ここのご飯はわりと美味しかった。
改善点といったら調味料を少し変えれば完璧だな。
んー
まずはこの家族と仲良くなってから調味料をここに卸すことを条件に娘をバイトリーダーに迎えようかな。
じっくりいこう!!
「ご馳走様でした!また来ます!」
その日のバイトリーダー獲得計画は終わった。
バイトリーダーを勧誘します




