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7◆センジ、冒険者ギルドに行かない。(日本人転生者なのに。)

7◆センジ、冒険者ギルドに行かない。(日本人転生者なのに。)


◆◆◆


救助隊詰所を出ようとした時、救助隊隊長が『自分』『地図』『外への扉』を指差す。


・・飼い主に忠実なワンちゃんみたいな期待に満ちた顔で。


どうしよう・・。

コレ絶対、責任感からか案内したがってんだよなぁ・・。



◆◆◆



ジイサンの地図の示した先に (無理矢理) 案内され、着いた店は・・何つーか・・真っ黒な箱、だった。

窓も無く、正直怖い。




『イャシッライ』




店の中は地下倉庫みたいな独特の空気感で、薬草や謎の小瓶小箱を主に売っていた。


店主だろう中年の女性は黒髪に黄色い肌、アジア系・・でもエラとか見るに日系ってより中華系?


この人も外人だからか、俺の首輪を一瞥して『フン・・』と、鼻を鳴らす。


ジイサンから一筆貰った紙を渡し、事情を救助隊隊長が説明。


彼女がカウンターの上を開け、『物を出せ』といった感じで手を出したので、取り敢えずウチに代用品が有り、今直ぐコレが無くても良いって物を並べる。




『『・・・・ウーン』』




大人二人からため息が漏れた。

・・渋い顔。


バスケットボール位のガラス玉の中に液状の金 (で、あろう金属) が波うつ、何らかの【石】の道具を店主が操作する。


中の金がポコポコ泡立ち始め、道具の下にある管から産卵みたく金の玉が出てきた。

キモすげえ。


レジか、コレ?

金の玉は何の刻印とかもしてないし、金の【量】【質】とか偽造を見抜く道具なのかな?


骸骨んトコから幾つか持ってきたけど、やっぱ貨幣らしい。




「・・・」

『・・・』




骸骨の所から持ってきたのを暇な時数えたら3万ちょいだった。

ソレで考えたら2万は無い。


次の草の収穫売却までの生活費やジイサンの治療費に足りる?

俺と幼女に金銭感覚は無いしなあ。


救助隊隊長の顔は渋い。


『飯を食う』『お腹一杯』『笑う』のジェスチャー。


・・の後、『怪我 (病気?)』『金の玉』『大慌て』ジェスチャー。


生活費 (食費) だけなら問題無いけど、治療費とか突発的な出費があったらヤバい・・ってコトか?


オバサンも『コレ以上は無理』って顔。


他に何かなかったかなぁ~?

コレは売れない、コレは価値が無いし・・。


後はコレ位か・・と【石】をジャラッと出す。




『ファッ・・!?』

『!!!?』

『ウワア・・♪』




オバサンは目を丸くし、

救助隊隊長はディス・イズ・絶句、

幼女はキレェ~って感じでうっとりしてる。

やっぱ女は幼女でも女だね。


オバサンが何やら興奮し、俺と【石】を見比べ・・救助隊隊長を『お前か!?』って顔で睨むが、隊長は『お、俺!? 違う違う!』みたいな感じで首を高速で横に振る。




「・・んん?」




幼児にしては強い、程度の俺でも【石の獣】は簡単に倒せるんだし【石】なんて珍しくないだろ?


それとも俺、そんなヤツも倒せ無さそうな程、そーとー格下に見られてる?


俺が「ほぇ~?」顔をしてると、オバサンがボンヤリと光る砂を数粒見せてくれる。


この砂・・メッチャクチャ小っちゃいけど【石】だ。


砕いた?

削った時の残りカス?


・・・・。


・・えっ?


まさかコレが普通サイズの【石】?


ええぇ・・いや、でもさっきのオバサン達の態度を見ると・・ええぇ?


俺の困惑を見て俺の【石】の中から一個だけ取る。

レジから出てきた金の玉はさっきの10倍以上。


幼女は素直に『わーい、やったね♪』

って感じで喜んでるけど、正直詐欺られてるとしか思えない。




『~~~・・』




困惑しきりの俺の【首輪】を見て何事かに思い至ったのか溜め息をつき、救助隊隊長に話しかける。


すると救助隊隊長が怒り始めた。

チラリ、俺と幼女を見てボソボソと。


・・どうも表情仕草から、街に入ってからのイザコザを説明してるらしいな。


俺は、ソッ・・と幼女を陳列品の方に連れ行き、ああだこうだと談笑。


暫くし、救助隊隊長が悔しそうにさっきの【石】一個の金と残りの【石】、売らなかった私物を俺に手渡し扉を指差す。


救助隊隊長の考える『俺達にとって良く無い』コトをしに行くのか?


けどあのオバサンもジイサンが選んだ人だし、【首輪】を見て嫌そうな顔をした。


俺達の敵じゃない・・筈だ。



◆◆◆



近づいてきたのは、剣と盾をあしらった看板が飾られた四階建ての建物。


【超五感】で離れてても分かる、血の匂いと【霊感】で感じる4~50人程の格上。


俺がピタッと足を止め、幼女の頭を撫で、幼女は『ん~? な~に?』って感じで目を細めるが、俺は救助隊隊長を見つめる。

多少、険のこもった目だったかもしれない。


救助隊隊長は歯をくいしばる。

少し怯んだっぽい救助隊隊長がクチを開き──




『~~~!』




あの、三人組が建物から出てきた。


咄嗟に幼女の腕を引っ張り、金を取りだしながら「ジイサン、ジイサン!」と笑う。


幼女もなんとなく理解してくれ、建物の反対側へ歩き出す。


救助隊隊長も・・悔しそうな・・ホッとしたような顔でついてくる。

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