表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/34

18.5◆とあるリーダーの願い。

18.5◆とあるリーダーの願い。


◆◆◆


『おはよう、私の最高傑作』




──目覚めると、ローブを着た老人が挨拶してきました。


どうやら私はホムンクルスという生き物で、この方に造られたそうです。


巨大な瓶から出て、生まれる前に授かった知識を補完するように色々教わりました。


其れによると余りこの世界はホムンクルスにとって、良い世界とは言い難いらしいですね。




『儂も大分身体が動かんで御前を生み出したが・・そのチカラがあれば儂の死後も問題無かろう』




それから六年後、彼は旅立ちました。

その後の二年間は特に問題ありませんでしたが、ある日、屋敷の前に一台の馬車が止まります。




『おお・・コレが上級マスターが造ったという伝説の作品か』




貴族と呼ばれる人間。

其れは、私に首輪をはめ、連れて帰りました。


──正直、この時期の事は思い出したくありません。


ただ、辛く、ただ、耐え、ただ、知り会ったホムンクルス仲間と震えるばかりです。


戦争が始まり、主となった人間が死んで奴隷契約が消滅した瞬間、私達は街の最奥、汚物の集まる下水へと逃げ込みました。


下水道の探索が進み、最奥の更に奥、地上では辿り着く術の無い街、旧市街地を見つけたのです。


やがて・・少しずつ同じ様なホムンクルスが集まりました。


私は国を作ります。


同じ境遇のホムンクルスを受け入れ、ホムンクルスだけで生きてゆける国を作ります。



◆◆◆



ある日、ホムンクルスの子供が又、酷い目に逢っていると報告を受けました。


スキを見て助ける命令を出し──


──人間の子供を助ける為、自らの意思で奴隷になり危機を脱した・・と聞き、救援の命令を下げました。


人間なんかに味方する者。

注目が集まりすぎて仲間が危険。

・・面白そう。


この子なら・・此方から救援せずとも、いずれ此処へと来るでしょう。


下級マスターが奴隷目的で造りだすホムンクルスは、他の能力を優先する為に、自由意思が薄弱な者ばかりです。


しかし恐らく、今回のホムンクルスはかなりの自由意思を持つのでしょう。


・・ひょっとしたら私よりも。



◆◆◆



ああ、私は今・・生きている!

こんな当り前の事に気づかされる日々。


満ち足りた食事。

愛すべき人。

頑張りがそのまま糧になる。


あの子は私を尊敬しているみたいですが・・私の方がどれだけ尊敬しているか。


【魔の山】生まれ、らしいですが・・伝説では世界に影響を与えるというマスターの中のマスター、『グランドマスター』の一人が三百年前、己の師匠を殺し【魔の山】に立て籠ったとか。


真相は分かりません。

ですがやはり上級マスター作の私より優れた者・・。



◆◆◆



私は国を作ります。

偉大な国を。

偉大な王が支配する国を。


ホムンクルスと、友に成れる人間とが──共に生きてゆける国を作ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ