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9◆センジ、ホムンクルスの本拠地へ行く。(人類ポカン計画。)

9◆センジ、ホムンクルスの本拠地へ行く。(人類ポカン計画。)


◆◆◆


《トマレ》という・・コレは骸骨も使ってた【テレパシー】?

が、飛んできた。


ただ、骸骨のに比べて小さいというか不鮮明というか・・聞き取りづらい。


近くの瓦礫がゴソッと動き、飛び上がる。

(幼女は平然としてた。)


出てきたのは四人のホムンクルス。

容姿はバラバラで男性 (っぽいの) や、女性 (っぽいの) の他、マネキンみたいなのもいる。


造られた命だということは好きな容姿に出来る訳か。

(或いは人間ソックリに造る技術が無いだけかも。)




《コレカ?》

《ニンゲン》

《チイサイ、ニコ》

《コレダ》




なんか四人だけで相談し、納得し、帰っていく。

なんだそりゃ。

・・ソレ以降、会話も無い。


幼女とポカーンとしつつ頷きあい、後をついてくと下水道へのマンホールを瓦礫に擬装してたみたいだ。



◆◆◆



旧市街地ってヤツなのかな、迷路の様な下水道から出た先は明らかに建築年数的にも文化的にもさっきの街と違いすぎる。


四人とはココでお別れ。


旧市街地を進む途中で何人か、ホムンクルスがいて俺を睨む者もいるが、幼女を睨む者はもっと多い。


この街の人間の仕打ちを考えれば分からんこともないけどさ・・幼女に手ェ出す奴 (変な意味で無く) はいないみたいだけど。


さっきの奴等より更に分かりづらい【テレパシー】だけど敵意は有っても戦意は無いのだけは分かる。


地下への階段と二階への階段。

どっちに行こうか迷っていると《上へ》というかなりハッキリした【テレパシー】が来た。


敵意も戦意も無く、むしろ好意的な歓迎の感情。


二階は色んな机が方々にあり、小さい机には二~三人、大きい机には十人以上で会議をしてるらしい。


その奥、一番しっかりした机の真ん中に女性型のホムンクルスがいた。

・・彼女だ。




《此方へ》




幼女の手を引き彼女の下に行く途中、やはり周りの連中に見られる。


だけど一階の連中みたいな敵意じゃなくて値踏み、もしくは感心の目で見られている気がするなぁ。


彼女の前に行くと脇にいた二人 (やっぱり女性型)

に、椅子を出され座らされる。


幼女が椅子を出してくれたホムンクルスにニコニコと元気良く御礼を言うと (良い子だからね) ハッとした顔をした後、微笑んだ。


俺も椅子を出してくれたホムンクルスに礼を言うと、コッチは無表情で頭だけ下げる。




《許す 彼女は 感情 下手》




目の前のリーダーっぽいホムンクルスがテレパシーでフォローしてくる。


・・が、ソレより流暢でもほぼ単語でしか使えないんだな・・とか、使える単語って少なそう・・等の方が気になるね。


幼女にはコッチの言葉で普通に喋ってるっぽいんで、片言しか分かんない訳じゃ無さそう。


多分、日本語とコッチの言葉の、意味や文法の擦り合わせ結果がこうなるんじゃない?




《見てた 街》




──見てた?

何を?

まぁ、まず【三人組】からの騒動だろう。




《謝罪》




同じホムンクルスが暴行を受けてんのに見てた『だけ』なのを謝罪してるのかな?




「理由は何となく分かるよ」




ジェスチャーで、どう伝えようか迷ってると──




《喋れ 分かる》




えっ!?

日本語が分かるん!?




《喋る 心 理解》




黙ってる間は何考えてるか分かんないけど喋ってる間は分かる・・ってコトか?




「俺一人の為にこの組織の存在をバラすマネは・・ココの仲間や、コレからココに来る人達を危険に晒すから、出来なかったんだよね?」


《肯定》


「なら仕方無いよ、でも彼女には何も言わないで。

あの時の事を忘れてる」


《理解 経験済み》




成る程、そりゃコレだけホムンクルスが居ればそういう人も・・やっぱこの街の連中は皆ご──


──っとと、どうも無邪気な幼児脳のせいか感情的に為りやすい気がする。

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