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NEETは突然に弱い

…………………………。


よれよれのTシャツに短パン。

今年18歳になる俺は、そんな格好で正座させられてた。

この狭い四畳半の空間に。

「何なの? その生活観まる出しの馬鹿まる出し! もうお前は『まる出し』って呼ぶことにするぞ!」

突然の訪問者は、我が砦の門をぶち壊すだけじゃ物足りずに、あろう事か俺に説教を始めていた。

「あの……」

「黙れ、まる出し!」

よくわからないNの腕章を付けて、ポニーテールの似合う女の子が、俺をまる出しだと言う。

あの後、俺は襟首を掴まれて、引きずられるように自室へと案内された。

そう、案内された……俺の部屋なのに……。

「あ、あの」

俺は事態の説明を願うべく、声を張ってこの女に質問をする事にした。

「黙れ!」

「まる出しにも話させてください!」

「よし、許す!」

許可が出た。

「いきなり家に押し入ってきて、なんで俺は正座させられてるんだよ!」

流石の俺も意味が分からなくてキレたぞ!


「ニートだからだ」

「あ、そうですよね」


随分と世間の風当たりが強くなったな! ニート!

「他に質問はないか? ないなら早速行くぞ」

「あ、あります! あります! ニートの俺に質問させてください!」

「言ってみろ」

とてつもなく、威圧的な視線で俺を見る奇奇怪怪な不可解至極極まりない女。

「ニート使いって……何?」

さっき開口一番に聞いた、聞き慣れない言葉を聞いた。

ニート使い、ニートを使うというわけなのだから、ニートは働かなければならない、それに対してニートは働かない事を指す言葉のハズだ。

何やら根本的に決定的に致命的に矛盾が発生している気がするぞ。

「中々鋭いな。まる出し」

まる出しじゃねぇよ! どこも出してねぇよ!

「ニート使い、それはニートを使って仕事をする職業の事だ」

そ、それはとても生産性があって……!


「以上だ」

非効率な話だった。


「待て待て待て、何が『ニートを使って仕事をする職業の事だ』だよ!! 結局お前は働かねぇじゃん!」

「ニートを働かすように働いている」

「結局は何もしてないだろ!」

そんな職業があるハズないだろ!

横に置いてあるパソコンに検索をかけて、慌しくマウスを操作する。

【ニート使い養成学校】

あ、あった。

ありました。


し、しかし仮に『あっても』だ。

「なんで俺なんだよ! 他にいるだろニートなんて!」

「配られたプリントの中に、まる出しなお前がいたんだ」

そう言って、折りたたまれたプリントを広げて突き出すニート使い。

「顔写真しかねぇだろ!どこも出してねぇよ!」

と言うか。

「なんで俺の個人情報がこんなに大々的にプリントアウトされてんだよ!!!」

頼む、誰か水分をくれ、突っ込み疲れてきた。

「そういう権力を持っている」

すげぇなニート使い。

「と、兎に角だ! 俺はこの家から動かない。勝手に家に入って俺の人生を滅茶苦茶にするな! 俺はずっと何もしないで生きていくんだああああぁぁ!!」

どうだ? 自分勝手で人間のクズだろう? 自分で言って若干変な汗が出るくらいの駄目人間っぷりだが、さぁ、帰れよ。【頭がおかしい社会不適合者なう】って呟けよ。


ところが、そんな俺の想像を常に斜め右下70度曲がって少し行った所を行くニート使い。


「お前って奴は……! やっぱり私の目に狂いはなかったぞ! ニート!」

と抱きついてきた。

あの……胸が顔に当たってます。

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