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第20話:「修学旅行準備期間編」修学旅行の準備で一番の難関は部屋決め!~止まらない一ノ瀬の独占欲とアンナの嫉妬心〜


前回の班決めで、嵐は去ったと思っていた結衣の目の前に現れる担任、第二の嵐「部屋決め」が結衣を襲う。終わらないアンナと一ノ瀬の対立、一ノ瀬の暴走、佐藤による牽制をどうぞお楽しみください。



---


担任が20分経った頃に戻ってきて言い放つ。


「班が決まりましたね、では次は…」


またもや教室の黒板に書かれていく、血も涙もない四文字。


**『部屋決め』**


担任「部屋決めを行ってもらいます、くれぐれも喧嘩のないようにしてください。時間は先ほどと同様に20分です、4人から6人で"男女別"で決めてください。では」


担任が教室の扉から出て言った瞬間に、またもや教室の空気が一変した。そして今回も視界にはピンク色のテロップが浮かび上がる。


**『予定:結衣、一ノ瀬の王子様特権により、隣の部屋に配置。深夜のベランダ越しの密会イベント発生。』**


結衣「ふん...また来たわね。でもこんな展開、何回でも潰してやるわよ」


小さくテロップを嘲笑する。


一ノ瀬「さて、部屋決めだね。僕は当然、結衣の部屋の"隣"を押さえさせてもらうよ」


一ノ瀬がクラスで一番に言い放つ。その黄金のオーラには誰も逆らえない。一人を除いて。


白鳥アンナが声を上げる。


アンナ「ちょっと待ちなさい、金ピカ男!男女別なのに隣の部屋とか、あからさますぎるわ!少しは自重した方がいいんじゃなくて?」


まるでゴキブリでも見るような目で見下したように言い放つ。そして佐藤君も眼鏡を人差し指でくいっとあげながら口を挟む。


佐藤「そうですよ一ノ瀬君。男女の部屋を隣にするなんて、先生方が許可すると思いますか?」


一ノ瀬はその言葉にまるで何も感じていないように答える。


一ノ瀬「教師陣には、既に父から話を通してある。修学旅行委員として、男女の部屋配置を"調整する"権限もね」


佐藤(クソ、さすがにこの作品の出版社の社長を親に持つという”いかれた設定”を持っている一ノ瀬には言葉ではどうにもできなか…どうすればよいだろうか」


アンナ「それ完全に親の権力じゃない!」


一ノ瀬「うるさい、脇役は引っ込んでろよ」


その瞬間、空中のテロップがさらに追加される。


**『追加展開:深夜2時、ベランダでの月明かりの下、一ノ瀬が結衣に告白!?』**


結衣「はあ、まったくつくづく終わってるわね...」


結衣が険しい表情で呟く。作者の意図が露骨すぎる。


結衣(っち、このままじゃ本当にそんな展開になる...待って、そうだ。逆に利用すればいいのよ)


結衣は素早く作戦を立て、アンナの方を向く。


結衣「アンナ、ちょっと来てくれる?大事な話があるの」


アンナ「何よ?仕方ないわね、ついていってあげるわ」


二人は廊下に出る。


---


**廊下にて**


結衣「ねえ、アンナ」


アンナを壁際に誘導し、片手を壁につく。いわゆる壁ドンの体勢。


アンナ「ゆ、結衣...?」


結衣「アンナは...私のこと、どう思ってる?」


顔を近づけ、真剣な瞳で見つめる。


アンナ「え、え、え...!?そ、それは...た、ただの友達よ!」


結衣「友達...そっか。でもね、私はアンナのこと、もっと特別に思ってるの」


アンナ「と、特別...!?」


結衣「だって、アンナは私を守ってくれるでしょ?私が困ったとき、いつも助けてくれる。そんなアンナが...」


そっと頬に触れる。


結衣「私、アンナといると安心するの。だから...一緒の部屋になってくれない?」


アンナ「っ...!///」


顔が真っ赤になり、言葉が出てこないアンナ。


結衣「ダメ...かな?」


少し寂しそうな表情を作る。


アンナ「だ、ダメじゃない!むしろ大歓迎よ!このアンナが、お姉様を一ノ瀬なんかから絶対に守ってみせるわ!」


結衣「ありがとう、アンナ♡」


そっと抱きしめる。


アンナ「っ...!!!(お、お姉様に抱きしめられてる...!これは夢...?現実...!?)」


結衣(よし、これでアンナは完全に私に夢中になった。一ノ瀬の隣部屋計画を潰すには、アンナに暴走してもらうのが一番効果的)


---


**教室に戻ると**


一方、教室では佐藤が一ノ瀬の様子を観察していた。


佐藤(ふむ...結衣さんがアンナさんを堕としにかかったようだね。なら、僕も動くとしよう)


佐藤は一ノ瀬に近づく。


佐藤「ねえ、一ノ瀬君」


一ノ瀬「何だよ、モブ」


佐藤「君はなぜ、そこまで結衣さんを追いかけるんだい?」


一ノ瀬「決まってるだろ。この物語のヒロインだからだ」


佐藤「...ヒロインだから、か。じゃあ、それは本当に"恋"なのかな?」


一ノ瀬「は?何が言いたい」


佐藤「役割として好きなだけなら、それは恋とは言えないんじゃないかな」


一ノ瀬「...!」


佐藤は一歩近づく。


佐藤「本当の恋っていうのはね、相手が誰であろうと、どんな立場であろうと、抗えない気持ちのことだと思うんだ」


一ノ瀬「お前に何がわかる...」


佐藤「僕にはわかるよ。だって...」


眼鏡を外し、一ノ瀬の目を真っ直ぐ見つめる。


佐藤「僕は君に、そういう気持ちを抱いてるから」


一ノ瀬「...は?」


佐藤「君の、その必死に役割を演じようとする姿。王子様を装いながらも、どこか虚しげな表情。僕は...そんな君が放っておけないんだ」


一ノ瀬「な、何を...!」


佐藤「君は本当に結衣さんが好きなのかい?それとも、"好きであるべき"だから追いかけているだけ?」


一ノ瀬「そ、それは...!」


言葉に詰まる一ノ瀬。


佐藤「無理しなくていいよ、一ノ瀬君。君は君のままでいい。役割なんて、気にしなくていい」


そっと手を取る。


一ノ瀬「っ...!!」


佐藤「僕は、君の本当の姿が見たいな」


微笑みかける佐藤。一ノ瀬の顔が赤くなる。


一ノ瀬「お、お前...何を...!」


佐藤(よし、効いてるね。このまま一ノ瀬君を僕に夢中にさせて暴走させれば、アンナとの衝突は免れない、そこで作者がシナリオの書き換えを行うはず、そこのスキを突く)


---


**その頃、廊下から戻った結衣は**


結衣(さて、アンナは完璧に堕とした。あとは...)


教室を見渡すと、佐藤が一ノ瀬に接近している様子が目に入る。


結衣(あら、佐藤君も動いたのね。さすが、話が早くて助かるわね)


そのとき、空中のテロップが激しく点滅し始める。


**『警告:シナリオに重大な干渉を検知。予定ルートから大幅に逸脱しています』**


**『緊急修正:アンナの嫉妬心を増幅、一ノ瀬の結衣への執着を強化』**


すると、アンナが教室に戻ってくる。


アンナ「お姉様!絶対に一ノ瀬なんかに負けないわ!お姉様の隣の部屋は、このアンナが死守してみせる!」


目がキラキラと輝き、完全に暴走モード。


一ノ瀬「はあ?何を言ってるんだ、ちび。結衣の隣は僕の特権だ」


アンナ「特権?笑わせないで!お姉様を守れるのは、お姉様を一番理解しているこのアンナだけよ!」


一ノ瀬「お前に何がわかる!」


アンナ「あなたこそ何もわかってないわ!お姉様は...お姉様は...!」


二人の言い争いが激化する。


佐藤「あらあら、大変なことになってきたね」


結衣「ええ、でもこれでいいのよ」


佐藤「この混乱に乗じて、部屋配置を白紙に戻す作戦かい?」


結衣「その通り。二人が暴走すればするほど、先生たちも介入せざるを得なくなる。そうなれば、一ノ瀬の"特権"も無効になるわ」


佐藤「なるほど。さすが結衣さん」


アンナ「お姉様の隣は私よ!」


一ノ瀬「いや、僕だ!」


担任が教室に戻ってくる。


担任「...何ですか、この騒ぎは」


結衣「先生、一ノ瀬君が勝手に男女の部屋を隣にしようとしてるんです。それにアンナも興奮しちゃって...」


担任「あら、一ノ瀬君それはとてもいいことね。アンナさんそんなに興奮してはなりません。」


結衣(なんでそうなるのよ!、でも確かに今までの傾向を見れば、主人公は一ノ瀬君なのだからこうなるのは当然だったかしら。)


佐藤「先生。お言葉ですが修学旅行は教育の一環です。そのため男女は適切な距離を保つべきものだと思います。」


担任「あら、私の意見に何か文句が?」


佐藤(なんだこの圧は、1モブが出していいものじゃない!)


『ト書き:担任の特権により隣の部屋に決定!』


結衣(まずい!、このままだと私と一ノ瀬君との関係が発展してしまう。やるわね作者も、クソどうしたら!)


このままだとヒロインとして関係が発展してしまう。こんな展開を覆す打開策とは!?


**次回に続く**

今回も読んでいただきありがとうございます♪

次回は『「修学旅行準備編」終わらない部屋決め、止まらない一ノ瀬とアンナの暴走〜始まる間違った2つの恋』をお楽しみに!

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