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感謝

 翌日、二人はいつも通りに出勤する。

 空は曇天、気温もぐんと下がり寒くなったため二人はニットショールを肩から羽織ってきた。

 このショールは生前ルナが編んだものだ。ロビンの部屋に置いてあった数々のルナの持ち物の中から見つかった。

 その温かさに顔をうずめて、かずさは内心嬉しく思いながら橋を渡る。


 ハンスはというと、ショールの事はもちろん嬉しく思ったが、橋に差し掛かかると途端に昨日の羞恥心がハンスを襲った。



「「おはようございます」」

 出勤した二人を今日はレッカーとエレナ二人が扉の前で迎えた。

 そんな二人にハンス達は驚く。

「今日は二人に話すことがあって」

「ああ。オレ達、今まで休みなく働いてきただろ?それで、そろそろ週に1、2回不定期で休みを取ろうって話したんだ。それで早速だが明日から二日間の休みにする」

 二人は笑って引き続き話を続ける。

「ええ、かずさちゃんが来るまでは売り上げもそんなになかったから働かないといけなかったけど、最近は毎日店も繁盛してるからやっと余裕がでたのよ」

 レッカーとエレナは一度お互い顔を見合わせると、二人に向かって微笑んだ。

「いつもありがとうね、ハンス、かずさちゃん」

「ありがとな」


 ハンスとかずさは店主二人の優しい声音に胸に込み上げてくるものがあった。

 

 ルナの死後、献身的にハンスを支えてきた二人ーー。

 

 行き倒れたかずさを助け、優しく受け入れてくれた二人ーー。


 心からの感謝を込めてハンスとかずさは頭を下げた。

「こちらこそ、ありがとうございます......っ」

「本当にありがとうございます......!」


 そんな二人にレッカーとエレナは笑って言う。

「おいおい、やめてくれよかしこまって。ホレ仕事だ仕事」

「そうよ、さ、始めましょ」


 ハンス達は顔を上げると大きく返事をした。

「「はいっ!」」


 今日も大衆食堂レッカーハウスは今日もまた多くの客を向かい入れる。







 昼の賑わう時間、新たにまた三人の来店があった。

 ティナとマチルダ、それにソフィーだ。

 珍しい女性三人の来店に学生客たちも驚く。


 三人はかずさに案内されて四人席のテーブル席に座る。

 そしてティナはかずさを見ると笑顔で言った。


「今日この後、時間あるかしら。買い出しに行くわよ」


 その突然の誘いにかずさは驚いて思わず声が出た。

「へ?」

すみません、筆者しばらく休みます。土曜に次の話あげますね。よろしくお願いします。

すみません、土曜すぎそうです、、深夜になりそうです!遅れてすみません!

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