表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十束の神滅者  作者: 北猫新夜
準備期間
6/40

6話 同僚

 司令室を出たら12時だったので、ご飯エリアの5階で昼食をとることにした。


 久しぶりにここでご飯を食べる。最近は家にいることが多かったので御伽の世話になることが多かった。


 5階にはそんなに人がいなかった。少し早く来ただろうか。


 キルkill本部の食堂は色々な品がある。そのなかでも僕はチーズ入りオムライスとえびグラタンをおすすめする。どちらもキルkill本部の特製品。


 「うぅん~~~」


 迷う。最後に食べたのはオムライス、だがえびグラタンも久しぶりに食べたい。


 「よしっ」


 今日はこいつに決めた。


 料理の店の注文受付に行き・・・


 「チーズ入りオムライス2つで」


 料理は注文してから1から作るので時間がかかる。その分おいしい。


 席に座りながら料理ができるのを待っていると・・・


 「おや、その長い薄ピンク色の髪はえりかさんですか?」


 と懐かしく聞く声がした。


 「その声は紫色の髪をした『豊果らいら 己叶ききょう』さんですか?」


 「おや、覚えているとは...最近はここに来ていなかったらしいですが、何かあったんですか?」


 豊果がそのまま僕の席の前に座ってきた。


 「なぜ前に座る?空いてる席はたくさんあるぞ」


 「あなたの顔を久しぶりに見たかったからですよ。それで俺の質問に答えてくれませんか?」


 「・・・任務がなかった。それだけ」


 「任務がないだけでここに来ないとは...俺はあなたと対戦したいんですよ?」


 僕はこいつが苦手だ。なぜなら、こいつはかなりの戦闘狂なのだ。


 こいつは僕を見かけたら必ず戦闘を申し込む。

 

 確かに訓練することはいいことだ。だが限度はある。


 10回くらいなら受ける。だがこいつは平気で100回くらい戦闘を申し込んでくる。1度でだ。


 だから僕はもうこいつと何千回、何万回と戦っている。

 

 負けたことはないが。


 豊果はキルkillに入ってきたころからかなりの戦闘狂で、訓練生をめちゃくちゃにしていると聞いた僕は1度懲らしめてやろうと思い、豊果と対戦しフルボッコにした。


 それから豊果は僕を見つけるたびに戦闘を申し込むようになった


 まあ、そのおかげで豊果は「キルkill」"序列4位"と言う栄光を勝ち取った。


 「いまから昼食なんだ。戦闘はご飯の後だ」


 「いえ、今日は戦闘をするために来たわけではないんですよ。それに、あなたと会ったのも偶然です。今日は司令官に呼ばれてきているんですよ」


 「竜胆に?」


 「ええ、たぶんあなたに言った内容と同じことでしょうね」


 「言った内容?」


 あいつとの会話の内容を振り返る。そして、思い出した。


 「・・・これから忙しくなる...」


 確か竜胆は最後そんな風に言っていた。


 「はい、それだと思います。最近『彼ら』が動いたらしいですから」


 「話の内容が分かっていても行くんだね」


 「まあ、これでも俺は上の立場の人間ですので、上司の命令には従うしかありません。それにこの話じゃないかもしれませんから」


 まあ、その可能性もあるだろう。僕はそう思った。


 「と言うわけでえりかさん、またここで会いましょう」


 と豊果は言うが僕はまだ豊果には行ってほしくなかった。


 「待て、豊果」


 「なんですか?」


 もうすぐ、3、2、1


 「ピピピピピ」


 机に置いていたチーズ入りオムライスの出来上がりを示すブザーがなった。


 「司令室に行く前に少し手伝ってくれ」


 豊果は・・・


 「...いいでしょう。ですがこれは貸し1つですよ」


 ん~困ったこいつに貸しを作ったらどんなことをされるのか、だがまあいいだろう。こいつのことだ、戦闘のことであろう。僕はそう思った。

 

 「いいよそれで」


 僕は豊果と一緒にチーズ入りオムライスを取りに行った。



 


 

この話、書くの楽しかったです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ