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十束の神滅者  作者: 北猫新夜
独立国アザミ
32/40

32話 勝利の石「スターサファイア」

 僕が目を覚めるとそこには天井があり、話し声が聞こえた。僕はベットから起きて声がする所へ行く。


 そこには竜胆と菊姉弟と向かい合っている村長の仲野さんと最初にこの村で会った男性。


 「お!起きたか!えりかさん!」


 僕の姿を見た仲野さんが僕に言った。僕名前言ったっけ?


 「ありがとうございます」


 僕はベットを貸してもらったことについてお礼した。


 「えりか、起きてそうそう悪いが今からここを出る。そして首都の「ペシュニア」に行く」


 「分かった」


 そして僕たちは外に出た。


 外にはこの村の住民が全員居た。


 「この度はこの村を救っていただきありがとう!こちらからお礼と言うお礼はないが、これを受け取ってくれ」


 仲野さんが見せてくれたのはとても高そうな青色のネックレス。


 「このネックレスは妻と結婚するときに買ったんじゃ。今、付けているか分からんがペシュニアでこのネックレスを付けている人がいれば、それは妻の良奈よなじゃ。そのネックレスを見せれば必ず力になってくれるはずじゃ」


 「分かりました」


 竜胆はそう言って仲野さんから青いネックレスを受け取った。


 「では皆さん気を付けて!」


 竜胆は村の皆にそう言って歩き出した。菊姉弟は手を振っている。


 僕は・・・手を一応振ったが皆に見えただろうか・・・


 村から歩き続け後ろを見ると、村は小さくなっていた。だけど僕には見える、住民の皆はまだ僕たちに手を振っていることを。それに僕は先ほどよりも長く手を振った。見えてないかもしれないけど・・・


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 「凄い人たちでしたね」


 村の住民の太郎が手を振りながら儂に言った。


 「あぁ」


 儂も手を振りながら太郎に答えた。


 「・・・よかったんですか?あのネックレス、キルが物を奪っていった時もそのネックレスは死んでも守るって言っていたのに」


 「儂は賭けたんじゃ。あの人たちに」


 「賭けたって・・・」


 「知ってるか太郎。儂が賭けたものは必ず勝つ。だからこそ、昔は「賭王かけおう」と言われていたんじゃ」


 あのネックレスは世界で最も高いとされるネックレス。儂が賭王と呼ばれるようになった大会の優勝賞金で買ったもの。それで儂のほとんどの金がなくなったが・・・


 太郎とそんな話をしていると、キルkillのえりかさんがこちらに振り返り、手を振ってくれた。住民の皆は分からないかもしれないが儂には見える。儂はそれに答えるように手を振るスピードを速くした。


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 僕が振り返り手を振ると、仲野さんの手を振るスピードが速くなったような気がした。


 竜胆を見ると仲野さんから受け取ったネックレスを見て何か考えているようだ。そして竜胆はネックレスを太陽に向けた。


 「おぉ!これは本物だ!」


 竜胆がネックレスを太陽に向けて言った。


 僕と菊姉弟が困惑していると竜胆が説明してくれた。

 

 「これを受け取った時に裏面が凸凹しているなって思って、今調べてみたら本物だったんだ。これは世界四大宝石と呼ばれるサファイアの中でも珍しい「スターサファイア」だ」


 竜胆がこちらにネックレスを持ってきて太陽へ向けた。

 

 「ほら、本物のスターサファイアは光を当てるとスターが輝いて見えるんだ。光を右から当てるとスターは左に動く、左から光を当てると右にスターが動く、これが本物のスターサファイアだと言う証拠だよ」


 そう言って竜胆は実践してくれた。確かに中にはスターが見える。そして光を右から当てるととスターは左に動き、光を左から当てるとスターは右に動いた。


 「そしてスターサファイアはこう呼ばれている「勝利の石」と」


 僕はよく知ってるな~と思う。


 「それにしてもなぜこのネックレスをあの人が・・・」

 

 「なぜって買ったからでしょ?」


 スターサファイアに興味津々な菊姉が竜胆に言った。


 「いや、スターサファイアはそれなりの値段がする。しかもこの大きさ、そしてこれを2個も買うと本当に凄い量のお金がいる」

  

 竜胆は少し考えて言った。


 「聞いたことがあるんだ。昔、賭王と呼ばれた人がスターサファイアのネックレスを2個買ったと言うことを」


 「ってことはあの村長が賭王?ってやつなんですか?」


 「違う...とも言えなくはないな...」


 竜胆と菊姉が村長について話している。その間、菊弟は「賭王...」とつぶやいていた。


 一体何者なんだ...村長...

 

 

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