22話 竜胆の強さ
5階に着き僕と豊果はオムライスを頼むことにした。
受付に行って僕はチーズ入りオムライスを2つ、豊果は普通のオムライスを1つ頼んだ。
豊果の顔は僕が見た竜胆を戦闘室に連れて行くときの顔とはかけ離れていた。
「司令官ってあんなに強かったんですね・・・」
いきなり豊果が竜胆を褒めだした。
「前にも言ったことがあるんですよ、戦ってくださいって。その時は『私は弱いよ。それに、最高司令官はね戦うものじゃないんだよ』って言われました」
竜胆は自分のことを強者と言っているのになぜ自分を弱いと言っているのかそれは、竜胆は強者は謙虚であるべきと思っているからだ。
「あれだけ強いのに自分のことを弱いって言うなんて・・・」
「確かに竜胆は強いけど戦闘の才能なら豊果の方があるよ。って言うか竜胆に戦闘の才能なんてほとんどない」
豊果は目を丸くした。
「戦闘の才能がないって...じゃあなんであんなに強いんですか...」
豊果は驚きが混ざった弱った声で聴いてきた。
「竜胆が生きていくにはそれしかなかったんだ。自分が唯一持っている戦闘の才能を」
「生きていくには...?」
「確かに竜胆は戦力になるが、あいつはそれ以上の才能を持っている、それは「指揮の才能」だ。だがそれを生かすには強くならなければならなかった。だからあいつは唯一持っている戦闘の才能を極めた結果あのような速さを手に入れた」
豊果が僕の目を見て言った。
「じゃあ、俺がもっと頑張れば司令官以上になれるんですか?」
その眼には期待と不安が混じっている。
「あぁ、必ず」
僕がそう言うと豊果は立ち上がった。
「行きましょう」
立ち上がった豊果は僕にそう言った。
「行くって...どこに?」
豊果は笑って答えた。
「もちろん、戦闘室ですよ!」
・・・僕は思う、やっぱりこいつは戦闘狂だと。
「・・・これからご飯ってこと忘れてる?」
僕がそう言うと豊果は「失礼しました」と言って席に座った。
僕はもう一つ思ったことがある、いつもの豊果に戻ったなと。
「「ピピピピピ」」
僕と豊果のブザーが鳴った。
「行きましょう」
そう言って僕と豊果はお昼ご飯を取りに行った。
・・・・・・
・・・・・・
豊果とのお昼ご飯を食べ終え僕は司令室に来ていた。豊果は僕を戦闘室に連れて行こうとしたが、僕が司令室に行くと言ったら1人で戦闘室に行った。
「昔と変わってなかったね」
僕が言うと竜胆は笑って答えた。
「強者は自分の戦い方を曲げないからな」
「・・・豊果だいぶ落ち込んでたぞ」
僕が教えたことが何一つ通用しなかったから。
「まっ、こんな私に負けるぐらいじゃまだまだってことだな。今回の負けはかなりの刺激になったんじゃないか?」
確かに今回の負けは豊果をさらなる高みへ連れていくだろう。だが今回は豊果の話をしに来たわけじゃない。
「・・・そんなことより僕がここに来た理由は次の目的地を知るためだ」




