14話 キル第十支部
歩み始めたとか言ったが、歩いてキル第十支部にいくのではない。
キルkill専用車で行く。
キルkill専用車は15乗りで、外から見たら荷物を積んでいるように見えるが中からは外の景色が見れるキルkillオリジナルの窓になっている。
なのでこの車に大勢が乗っているとは思わないだろう。
今は夜の3時半、出発して1時間くらいたったので残り、2時間でキル第十支部に着く予定だ。
あと2時間、この会話がほとんどない静かな空間で僕に、僕は生き続けれるだろうか...
僕は狭くすごく静かな空間は嫌いだ。
豊果が緊張をほぐしたとはいえ、やはり死ぬかもしれないという戦いが近くに迫ってきていると思うと、皆緊張してくるのだろう。
僕は隣に座って目をつぶって瞑想していそうな豊果の腹を腕でつついた。
「・・・なんですか、えりかさん」
小さな声で僕に言ってきた。
「この雰囲気お前の力でどうにかできないか?」
「力って...俺にそんな力ないですよ...えりかさんも目をつぶったらどうですか?時間なんて、直ぐ経ちますよ」
そう言ってまた、豊果は目をつぶり始めた。
僕は周りを見回す。全員瞬きもせずに真っ直ぐ下を見つめている。
もうだめだ。この雰囲気を変えるのは諦めよう。人間は諦めも大事だ。
そう思い僕も目をつぶった・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
『えりか、『黄薔薇』はいくら動いても疲れないと言う能力があるんだ。すごいだろ?』
『私』が初めての剣の修行をしていると、そばで見ていたお父様が急にそんなことを言い出した。
『じゃあ!ずっと剣の修行が出来るの!?」
『あぁ、そうだよ。『ずっと』できるんだよ、えりか』
そう言って、お父様は『私』の剣の修行を見る。
・・・・・・・
『よしっ、今日はここまでにしておこうか』
修行を始めて2時間程たった頃にお父様が行った。
『え!?でも、まだ全然時間経ってないよ?』
『私』が剣の修行を始めてから、日の色が変わっていないからそう言った。
『初めから飛ばして修行すると後がつまらなくなるんだ。だから修行はここまでだよ、えりか』
『・・・分かった』
『うん、いい子だ。流石私の子だ、えりか』
『うん!!』
ここで、今日の『私』の初めての剣の修行が終わった。
・・・・・・・
・・・・・・・
目をつぶっていたら昔の記憶を思い出してしまった。
僕は1度眠りに入ってしまったら、もう朝の10時まで起きれないので、寝れない。
時間は5時になっており、後30分でキル第十支部に着く。
残り30分なら耐えれるので、このままキル第十支部に着くのを待つ。
・・・・・・・・
先ほどから30分経ってキル第十支部に着いた。
日が少し昇り始めている
キル第十支部は主にキルの武器を製造しているので、大きい。周りの工場もキル第十支部と大きさが似ているので、見つけるのが大変だった。
僕たちが乗ってきた車は、キル第十支部の裏にある工場のそばに置いてある。
キル第十支部前で豊果はみんなに言った。
「皆さん、準備はできていますね?それでは行きましょう、『キルkill』をしにね」
そう、キルkillはキルを殺すために創られた。
そう言って豊果は笑い、僕たちはキル第十支部に入った。




