1話 キルkill"最強の女"
人生初投稿です!
昔、何でも一つ叶えることが出来る地位「ダリア」の権限によって、この世界は戦争状態になった。
だが、その戦争はある者達のおかげですぐに終戦となった。
そして、戦争を起こした「ダリア」を倒し、また新たに、新しい「ダリア」が誕生したから。
新たに誕生した「ダリア」は、「ダリア」の権限を使ってこう宣言した。
『神滅者の排除』
神にも等しい「ダイヤ」の命令には逆らえない。ある十人たちを除いて。
この宣言により、地球上の人々は、「神滅者」の排除を目的としてしか動かなくなった。
これが、『神滅者撲滅戦争』となり、後世に伝わっていくことになる。
だが、『神滅者撲滅戦争』では、誰一人として「神滅者」は死ななかったと伝わっている。
そして、『神滅者撲滅戦争』は、『神滅者の排除』を宣言した張本人である「ダリア」が殺され、新たな「ダリア」になることで終戦した。
新たになった「ダリア」は、「ダリア」の権限を使ってこう宣言した。
『神滅者に不滅の永命を』
それから、神滅者たちは、体が成長することもなく、老いることもない人生を送ることになった。
そんな「神滅者」たちの目的はただ一つ、『神滅者に不滅の永命を』と宣言した「ダリア」を倒し、体が成長し、老いることの出来る人生を手に入れること。
死んでも蘇る、こんな人生に「神滅者」たちは、もう飽きている。
「神滅者」が求めているのは、『本当の死』
「神滅者」が求めているのは、『普通の人生』
「神滅者」が求めているのは、『幸せ』
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世界の中心『アキレア』
かつての『神滅者撲滅戦争』後、復興の中心とこの地は、豊富な資源や広大な土地があり、他の国や島への行き来のしやすさから、世界の中心と呼ばれるようになったと、伝えられている。
なぜ、この地が『アキレア』と名付けられたか。
その理由は、『アキレア』の花言葉にある。
『アキレア』の花言葉は「戦」「勇敢」「治癒」「健康」
そして英語では・・・WAR「戦争」
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キィン!キィン!
金属がぶつかり合っている音がする・・・
その音がする場に居るのは、戦闘をしている男と女の二人・・・
人攫いの被害が多い町外れの路地裏・・・
戦闘している二人の周りには百人以上の死体・・・
そして、戦闘中だった二人のうちの男が、戦闘を離脱した。いや、逃げた・・・
それを見た女が、離脱した男の「キル」と書かれた服の背中を追った・・・
戦闘を離脱した男の名は「戸糞万等」殺人組織「キル」の第八支部リーダー。
俺は悔やんでいた。
(くそっ!くそっ!・・・なんであいつがここに!)
俺は逃げる。たった一人の女に部下全員が殺された・・・
やっぱり、あの方の言葉を信じるべきだった・・・
つい先日あの方より知らされた情報「あの殺人姫が周りをうろついている」
俺は耳が良い。遠くの音が聞こえるとかではなく、細かな音の聞き分けが出来る。
ボスよりあの女の足音を教えて貰った。
女の足音は「コツンコツンコツン」というブーツのような足音でペースが速い。
だが、俺が最近うろついている奴は「コツ・・・コツ・・・コツ」とブーツのような足音ではなくゆっくりだった。
こいつは違う。そう思った。
「ねぇ、もっと遊ぼうよ」
だが違った!部下からの連絡が来てから一分後、入口から短くても五分は掛かるここまでの道のりに居る俺の所へ、女は来ていた。
脱出用の出口を使い、外へ出るとそこには二十はある死体。
俺の連絡を受け、生きている第八支部の者達が俺のもとへ集まった。
「コツ・・・コツ・・・コツ」
俺の聞いた女の足音が入口の方から聞こえてきた。ここまでの時間も一分。
女が入口から出てきて俺たちを見つけると、鞘に収めていた剣を抜いた。そして、剣を一振り。
死んだ。目の前から消えたと思ったら、俺の前に立っていた部下たちの首がはねられていた。しかも、一人じゃない。いっきに十人以上の首がはねられた。
そこからは一方的。
姿が目で追えない。俺は音で追うことが出来るが、部下たちは音も追えない。気付いたら首がはねられている。そして、三十秒もせずに八十人は居た部下たちが死んだ。
この場には俺と女の二人。絶対に勝ち目はないと分かっているが、少しでも削れるように剣を抜いた。
そして今、後ろを振り返ろうとしたが、女の声が聞こえた時にはもう遅かった・・・
気が付くと俺の四肢が切断されてた・・・
「あ”あ”ぁぁぁぁぁ」
痛みがしたのは三秒後。切断されたことが神経も分からないほどの速度。
俺が遠ざかる意識の中で見た最後は、血に濡れた薄いピンク色の長いきれいな髪に、「キル」という文字に「/《スラッシュ》」が入っている服を着た、美しい剣を持った女の後ろ姿だった・・・
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