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最強の高校生侍、異世界転移しても剣術で無双できます。  作者: アイスマシーン
元から最強の高校生侍異世界転移します
2/6

出会い

「まず門兵に税を払わないといけないわ。…そのお金は持っているわよね?」

俺は何も言わずただ真剣な顔でアリスを見つめる。

「えっと、まさか」

「金がない!」

「はぁ、しょうがない。私が立て替えておくから後で返してちょうだい」

「ありがとな」

ここはアリスに立て替えてもらい無事にバルト王国に入国できた。


「あーあ、全く私だって金欠なのに」

まあ予想していたとうり中世ヨーロッパのような街並みだ。

それにエルフとかドワーフとか、あれは獣人か?やっべえ興奮してきた。

「あ、それと冒険者登録はしておくべきよ。身分証になるし」

「なるほど、それはしときたいな」

アリスに案内してもらい冒険者ギルドに連れてきてもらった。

「冒険者ギルドへようこそ。本日はどのようなご用件でしょうか」

受付嬢の人に話しかけられる。

「冒険者登録とギルドカードの発行をお願い」

「かしこまりました。ではこちらの用紙に記入をお願いいたします」

紙に名前、年齢、性別、などを書かされる。

ご都合展開なのか普通に日本語だったのですらすら書ける。


「書き終わりましたか。それでは一応テストで模擬戦をしていただきますがよろしいですね」

「ああ、大丈夫だ」

俺は受付嬢に案内され訓練場まで連れて来られた。

「模擬戦の相手に勝てばいいのか?」

「何言ってるの。相手は格上いくら貴方がフォレストベアを一撃で気絶させることができてても勝てるわけないでしょ」

「まあ、やってみようぜ」



「私が今回の模擬戦を務める。アレク・ストロトだ」

「おう、お前が俺の相手ね、よろしく」

「よろしく頼むよ、まず模擬戦という事で武器に関しては木製の物を用意した。魔力に関しても殺傷能力の無いものなら使ってもらって構わない」

「ああ、あとそれと、服はそのままでいいのかい?」

「別に問題ないな、これは俺の勝負服だ」

「ふふ、面白いやつだ。だが、手加減はしないぞ」

「まあ、掛かって来いよ」


「そうさしてもらうよ!」

そういうとアレクは一気に距離を詰めてきた。

木剣を振り下ろしてくる。

「危ね」それを余裕を持って避ける。

「今のを避けるか!ならこれはどうだ!」

そこから怒涛の連続攻撃が始まった。

切上げは横にずれて。振り降ろしは後ろに下がって。横薙ぎはしゃがみこんで。

色々な攻撃をしてくるが全て避けていく。


「なかなか、やるな。そろそろ剣を抜いたらどうだ」

アレクは剣を上段に構えた。

「必要ないね」

「このっガキ」

アレクは剣を俺目掛け振り下ろす。

俺自身も少し距離を詰め。

その両手で剣を持っている手首を片手で受け止め、もう片方の手で剣を握りしめ後ろに引き抜く。無刀取り、柳生宗厳が得意とする相手の刀を奪う技術。

両刃の剣だとやりにくいが、今回は木剣だからな。

そのままその剣を左手で持ちアレクに向ける。

「俺の勝ちだ」


「……やるねえ、君!僕の完敗だよ!」

「おう、ありがとう」

なんか、予想外の反応だな。さっきまで俺かなり感じ悪い奴だったのに。

ここまで素直に褒められるのは、それはそれで良心が痛む。

「君の実力はよく分かったよ。また会う時があれば次は僕も本気で行くよ」

「楽しみにしとくぜ」「それじゃ、ギルドカードを渡そう。受付の方で待っていてくれ」


俺は言われたとうりに受付に戻ってきた。

「お疲れ様です。白金さん。試験は合格ですよ。これがギルドカードになります」

渡されたカードは銅色をしていた。

「まず、ギルドランクについてはご存じですか?」

「いや?」

「簡単に言えば強さの指標ですね。FからSまでの7段階になっています。白金さんのランクはEとなります。

最初は皆Fからのスタートなのですが、いきなりEから始める人は滅多にいませんよ」

「あの、もういいです、後は私が教えときますね」

そう言ったのはアリスだった。

「あ、はい。分かりました。では私はこれで」

受付嬢は仕事に戻りアリスが説明をしてくれるらしい。

「おいおい、なんでアリスが説明するんだよ」

「説明なんてしないわよ。それよりまずお金を返してもらうほうが先よ」

「金なんて持ってないのは知ってるだろ」

「だから今から稼ぎに行くのよ。そもそも貴方のせいで私はクエストをまだ終わらせれてないのよ!」「ええー」

「いいから早く!」


そうして無理やりアリスに連れられ獣の森に戻った。

まあ、非があるのは俺だし何も言えないな。

「私が受けたクエストはここにいるハイドウルフ五匹の討伐よ」

「ああ、はいはいそいつを狩ればいいのな。で、特徴は?」

「まずは隠密スキルを使ってくるのと、連携プレイが得意よ」

「あー見た目の方はどんなんだ?」

「全身真っ黒で、基本的には影に潜んでいて獲物を待っているわ」

「ほーう、じゃあさっさと探すか」

「そうね、行きましょう」


そしてこの森を歩き回ること十分程、影からその姿を現しこちらに飛び掛かる。

「よし、見つけた」

飛び掛かってきたところを下に潜り込み首筋を掴みそのまま地面に叩きつける。

すると、影からさらに四体の狼が飛び掛かった。

「あーはいはい、来いよ」

木刀を抜き一体、また一体と正確に首元に木刀を振るう。

全部の狼を気絶させるまで一秒、まあまあか。

「終わったぞ」

「ええ、そうね見れば分かるわ」

「で、これどうすればいいの」

「まだ、気絶しているだけなのよねなら。そのまま殺しちゃえばいいのよ」

「それはそれで良いんだが。ナイフでもないか。木刀じゃめんどくさい」

「そういえば、木剣なのよね貴方。まあナイフは貸すからやってみて」

「おう、ありがとよ」

俺はナイフで首を切り落とし、ついで皮をはぐ。

「…その、手慣れてるのね。随分迷いがない」

「まあ、慣れてるよ。昔親父に旅行と嘘つかれて無人島に置き去りされたこともあったし。その時に狩りとかもしたしな」

「まあそう言うことなら納得でき…は?ちょっと待って、貴方のお父さん何してるのよ?」

「ん?ただのバカだよ」

「いや、いやいや!馬鹿ってレベルじゃないでしょ」

「そうだな、まあいいだろそんなことは。それより素材剥ぎ取ったぞ。あとこれは何だ?」

狼の中から出てきたのは石のような物だった。

「それは魔石よ。魔物の心臓みたいなものね」

「なるほどな、これも売れるのか?」

「この魔石じゃそれほどの値段はしないだろうけど。一応売れるわ」

「まあ、クエストはこれで終わり帰りましょう」

これは後々聞いた話だが強い魔物程魔石が綺麗なようで装飾品としての価値が上がるそうだ。

それに強い魔物の魔石は魔力を帯びて加工できるそうでこの世界の魔石は強い魔物の物しか価値が無いようだ。




「クエストの報酬金とハイドウルフの素材を全て合して金貨一枚銅貨二〇枚になります」

アリスと一緒に冒険者ギルドに戻り受付に報告をした。

「金貨を銀貨にしてくれる?」

「かしこまりました。では銀貨10枚になります。」

「ありがとう」

アリスがお礼を言いながらお金を受け取る。

「それではまたのお越しをお待ちしております」

「じゃあこれ、今回の報酬ね。きっちり半分。ほとんど貴方がやったけどまあ立て替えた分があるし、これでいいわよね」

「おお、ありがとうな」

その後もうアリスといる理由も特にないので俺達は分かれた。

さてどうしようか、まあ街でも見てみるか。

暫く街を歩いているがどうやら街の人の視線を集めているようだ。

そんなに剣道着って目立つのか。ギルドでは何も言われなかったのに。

まあでも着替える気は起きないな。


さてやりたいことがある。それは真剣が欲しいのだ。

木刀じゃ限界があるし、自分の真剣は道場に置いたまんまだ。

鍛冶屋か武器屋か知らないが探してみよう。

しばらく探すこと十数分。それらしき建物を見つけた。

鍛冶屋シードル。まあ入ればわかるか。

「いらっしやあい!」

中に入ってみると色々な武器が見える。

「こんにちわ。少し聞きたいんだけど、ここで刀とか売ってるかな」

「刀?なんだそら」

まじか、知らないのは想定していなかった。そういえばアリスも木剣と言っていたしな。

俺は木刀を抜いて店主に見せる。


「知らないのなら、知らないで結構だ。この形の剣を作ってくれ」

「あ、ああ分かったぜ。予算はどの位だ?」

どの位と言われても金の価値がわからん。

「どの位なら作れる?」

「この形は作ったことがねえから詳しくはわからんが。安くて金貨三枚、普通の品質の物を作るなら金貨七枚、良いやつを作ろうとするなら金貨二〇枚くらいか」

「わかった。じゃあ普通ので頼む。どのくらいでできるんだ」

「分からん、二週間くらいはかかるな。あとこの木剣もおいてもらえるか、見本が無いとちょっと作れなさそうだ」


「それは、困るな。それが無きゃ俺は武器が無くなる」

「お前さん木剣を武器にしていたのか?まあ、それは俺が気にすることじゃねえか」

「それじゃ店の入り口においてある剣でも一本持って行ってくれ」

「助かる。また来るよ」

適当に剣を一つ取りそのまま店を去る。

こうして新しい武器を手に入れたが、刀じゃないのは少し心残りがあるな。

しかし、流石に木刀よりは断然いいだろ。


「そろそろ暗くなってきたし宿を探すか」

宿屋を探していると看板が見えてきた。

そこには『宿屋』の文字。

ここなら大丈夫だろうと、扉を開ける。

受付もそこまで分からないことも無く部屋を取ることができた。

朝になり目を覚まし、すぐに支度を済ませて外に出かける。

昨日、買った剣を腰に差して。

まずは冒険者ギルドに行ってクエストを受ける事にした。


「うん、全くどれがいいとか分からん。」

クエストはどれも同じような感じで正直何を選んでいいのかさっぱりわからない。

〇〇の討伐とか言われてもそれがどんな奴か知らないしな。

「あの、何かお探しですか?」

声をかけてくれたのは昨日の受付嬢だった。

「討伐系のクエストを受けたいんだけど。おススメみたいのあるか?」

「えっと、それならこちらのクエストなんてどうでしょう。ゴブリン群れの討伐です」

「ランクEの白金様ならちょうど良いクエストだと思いますよ」

「そ、じゃあそれにするよ」

知ってるやつだしそれなら大丈夫だろ。

「はい、それではお気をつけて行ってらっしゃいませ」

受付を後にし早速クエストに向かった。



目的地である平原に着き。目標であるゴブリンの群れを発見した。

群れは二〇匹くらい。

「よし、やるか」

鍛冶屋からもらった武器はロングソードこれの試し切りでもある。

勢いよく飛び出し一体のゴブリンの首を切り裂く。

「うーん柄が細くて持ちづらいな。まあ二週間の辛抱か」

ゴブリンたちは急に仲間が殺されているのに動揺もせず、こちらに襲い掛かってくる。

「でも、この剣でもお前らなんか相手にもなんねえよ」

一番距離が近いゴブリンの首を落とし、その後ろにいたゴブリンにも突きを食らわせる。

「次ッ!」

その後も次々とゴブリンを切り捨てていく。

「これで最後か?」

最後の一匹を切り捨て、辺りを見渡す。

うん、終わりだな。


「意外と楽勝だったな。これならもっと上のランクでも良かったかもな」

「まあ、ギルドの方へ報告に行くか」

ギルドに戻ると。

「おかえりなさいませ、依頼の方はどうでしたか」

「ああ、終わったぞ」

「では、ギルドカードを拝見しますね」

この世界ではクエストクリアをギルドカードを見るだけで分かるようになっている。

理屈?知るかよ。

「はい、ありがとうございます。無事達成ですね。では報酬金とギルドカードをお返しいたします」「ありがと」

俺はギルドを出て、宿屋に戻る。



それから一週間がたった。なんとなくこの世界にも慣れてきたころだけど。

何というかさイメージと違う。案外つまらないな。

まあそんなこと言っててもしょうがない。

今日も何も無くとりあえず鍛冶屋に行き進捗を確認することにした。

「おい、来たぞ。刀、いや剣はできたか?」

「おお、あんたか。剣はまだできてないぜ。後三日ってところだな」

「そうか、分かった」

まだできていないらしい。まあ、仕方ないか。

「そういえばあんた名前はなんて言うんだ。一応聞いておきたいんだが」

「白金だ。お前は?」

「俺の名前は、ドノバンだ。よろしくな白金さん」

「ああ、よろしく」


そんな会話をしている時、店の外から大きな音が聞こえてきた。

「なんだ!?」

外に出てみると、店と店の間の路地に人が数人、

一人の少女を数人が囲っている状況だ。

「あー何だ白金さんよ。ああいうのは関わらないのが吉だぜ」

「…ああ、わかっている」

そして、俺は剣を抜き一人の少女を囲む男たちの元へ歩き出した。

「おい、何をしてるんだ!」

ドノバンの声に反応して男達が振り向く。


「ああ?なんだテメーは」

「通りすがりのただの冒険者だ」

「冒険者だと?ふん、さっさと去れ」

「断る」

ようやくらしくなってきたぜ!

「もう一度いうぞ、面倒ごとに首突っ込んで死ぬ覚悟であるなら別だが。ないならさっさと去るんだな」「こ~と~わ~る」「なら死ね!」


男の合図とともに全員が一斉に襲い掛かってきた。

飛び掛かってきた一人の首を断ち切り、横から迫ってきている奴の攻撃を躱し、心臓に剣を突き刺し。

次の瞬間に後ろからナイフを持った男が斬りかかってきたので、体を捻って回避し、そのままそいつの首を落とす。


「戦えるのはお前一人みたいだな」

「貴様らこんなガキ一人に何をしている!」

「ふん!だが俺はこいつらとは格が違う。俺は魔力持ちだ!」そう言った途端に周りの空気が変わった気がした。「行くぞ!」

すると、そいつは炎の玉をこっちに飛ばしてくる

「ははは!燃え尽きろ!」

避けてもよかったが、後ろにいるドノバンを巻き込むのは嫌だったので、それを切ってみる事にした。

まあ、結果としては大失敗、切れねえじゃん。あ、終わった。

「フハハハ、まともに食らったな。もう生きてはいないだろうな、ハハハ。

さて次は貴様だ鍛冶師。見逃しても良かったが今は機嫌が悪い死んでもらうぞ」


「たく、勝手に殺してんじゃねえよ」

俺を包んでいた炎が消え、何でか無傷な俺はゆっくりと男の方を向く。

「な、なぜ生きている!?」

「は?俺が聞きてえよ」

「く、クソがァァ!」

「うるせ」

間合いを詰め、そいつの首を落とす。

「ふう、終わったな」

振り返るとそこには一人の少女。

「おーい、大丈夫か?」



「……あの、私の父を殺して下さい!」

どうにか最後のところまで行こうとしたらだいたい6000文字になっちゃった。

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