令和にビキニアーマー!乗っ取られた故郷を取り戻せ!の巻(6)
「あら、勘違いなさらないで。必要なのはアヤメさんの体型ではなく──そのスキルですわ」
ワタクシは、彼女の頭から可愛らしく生えている猫耳を指さしましたわ。
「猫なら狭いところ、お得意じゃなくって?」
「あ、安直だニャ~」
と言いつつ、隅っこをチョロチョロと走り回っていたネズミに飛びついて掴んでるんだから説得力皆無ですわね。
「はい、コレ着けていってくださいな」
「しょうがないニャー」
渡したのは、アマルカネ邸に潜入した際に使った通信機能付き暗視コンタクト。それを受け取ると、アヤメは器用にスルスルと壁伝いに天井まで昇っていきましたわ。
「あっ! これ外れそうニャよ。……よっ、と!」
アヤメが手をかけると通気孔の蓋はアッサリと外れましたわ。その奥は暗くて、ここからでは先が見えませんわね。
「こんな狭いところ、本当に通れるのかニャ~……むむ~っ!」
心配ご無用、猫は見た目よりずっと狭い場所でも通り抜けてしまうものですわ。……ほら、アヤメの体がスルスルと奥の方へと吸い込まれていき……あっという間に見えなくなりましたわ。
通信が入ったのはそれからすぐでしたわ。
"おーい、聞こえてるかニャー?"
「ええ、クリアに聞こえてますわよ」
"暗いけど、猫は夜目が利くから意外とよく見えるニャよ。……あっ、出口かニャ? 明かりが見える"
「明かり? 変ですわね。アナタまだ地下にいるのでしょう?」
"うん。明るさはそれほどでも無いから、たぶん日光じゃなくてランプか何かだと思うニャ。……わっ、なんニャこれ"
「どうしたんですの?」
"通気孔が途中で分岐してて、明かりの方は大きな地下空洞に繋がってるみたいニャ"
それを聞いたラキスケが通信に割り込んできましたわ。
「おそらく下水道の工事か何かでしょう。近くに労働者たちがいるかもしれませんから、見つからないように庭園へのルートを進みましょう」
"オッケーニャ。……あっ、ハシゴ! これで地上へ上がれるニャね。ここを昇れば魔力発電所は目の前ニャ。もうちょっと待っててニャ!"
「頼みましたわよ!」
"今、中に入ったニャ。うん、誰もいニャい。ええと……あっ、地下牢の電力供給はこのレバーニャね。……せーのっ!"
アヤメの気合と同時に、ワタクシたちを閉じ込めていた電流の檻が消滅しましたわ!
「アヤメ、でかしましたわ! あとでマタタビあげますわ! さあ、チャチャッとここから脱出しますわよ!」
と勢いよく走り出したワタクシでしたけれど。
「で! どこ行けばいいんですのラキスケ!」
「なんも考えずに走り出さないでくださいよ! ……アヤメさん、聞こえてますか?」
"なんニャ?"
「ボクが合図したら、左隣のレバーを下げてください!」
"わかったニャー"
ワタクシに代わって先頭に立ったラキスケが突き当たりの部屋の扉の前で立ち止まりましたわ。
「……アヤメさん、お願いします!」
"ほいきたニャ!"
レバーを下げる音と同時に扉の隙間から漏れ出ていた光が消え、中から兵士たちの困惑する声が聞こえてきましたわ。どうやら兵士の詰め所の電源だったみたいですわね。
「行きます!」
ラキスケが機を逃さず灯りの消えた部屋に飛び込むと、直後に兵士たちの小さく悶絶する声が聞こえましたわ。
「……おまたせしました。この部屋の奥から地上へ出られます」
うーん、なかなか仕事の早い男ですわね。
いかがでしたか~~~~!
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