令和にビキニアーマー!乗っ取られた故郷を取り戻せ!の巻(5)
残念ながら、武器もコネクトバッグもみーんな取り上げられてしまいましたわ。
「くっ、なんとかしてここを脱出しないと。どこかに出るためのヒントは隠されてないかな……」
「ちょっ! こっち見ないでくださいっ!」
キョロキョロしていたラキスケがリリィの強烈なビンタを喰らいましたわ。アンラッキースケベですわね。
「うーん。普通の鉄格子なら力尽くでへし折っちゃうんだけど、これじゃあニャー」
格子状に張り巡らされた魔力による電流壁。物理的に破壊できない以上、いくらアヤメの格闘術でもどーにもなりませんわね。
「あられもない姿で誰も来ない地下に監禁……。どうせならアンさんと二人きりならよかったのに」
リリィは一人だけなんか違う方向で悩んでますわね……。
「アン様、こういう時ばかり頼ってしまい申し訳ありませんが、何かいい裏技は無いですか?」
もちろんありますわ! ジメジメした暗~い地下牢。こんなキモい・キショい・気持ち悪いの3K物件からはとっとと脱出しますわよ~! ……と、言いたいところなのですけれど。
「実はこのイベント、ワタクシの知識の中に無いんですわよね」
「えっ! そ、そんなことあるんですか!?」
「普通ならありえませんわ。ただ、これまでの冒険において、ワタクシたちがどこかで本来のゲーム進行とは異なる選択をしたために展開が変わった、ということは考えられますわね」
「それじゃあ、ここから脱出する方法は無いと……?」
「いいえ、そうとも言い切れませんわ。なぜならワタクシ、これとよく似たイベントを存じ上げておりますの」
「よく似たイベント?」
「悪い魔法使いの罠にかかり、地下牢に閉じ込められる──このイベントは本来、別の国で起きるはずのもので、その場合は見張りを挑発して牢に近付かせ、鍵を奪って脱出するのが正攻法ですわ」
「でも、ここに見張りなんていませんよ。この電流壁によほど自信があるんですかね」
「それが問題であり、同時に突破口でもありますわ。どれだけ自信があろうが、魔力で動いている以上、その供給を断てば電流は消滅しますわ。ラキスケ、この城の魔力発電所は確か庭園にある離れでしたわよね?」
「はい。……いや、あの、アン様がなんでもご存知なのはわかってるつもりなんですが、自分ちの間取りを把握されてるのはちょっとむず痒いものがありますね……」
「把握ついでにもう一つ。ラキスケ、アナタ子供の頃、よくこの地下牢を遊び場にしてましたわよね?」
「え、そうでしたっけ? ……いや、いやいや。たしかに言われてみれば、長らく誰も使っていないからと言って、隣のヘンリー王子とここでよくかくれんぼをしていたような! っていうかアン様どこまで知ってるんですか!?」
「徹夜で何百回も周回してるデバッガーの知識なめるんじゃありませんことよ。……で、そこまできたら思い出したんじゃありませんこと? ここの"もう一つの出口"を」
ラキスケがハッと目を見開き、天井へと視線を向けましたわ。
「そうだ! ここの天井にある通気孔が庭園に繋がってます! ヘンリーに見つかりそうになった時、いつもそこから脱出してました!」
ビンゴですわ!
「でも無理ですよ。通気孔なんて子供の小さい体だから抜けられたのであって……」
「まあ、今のラキスケのガタイじゃとても無理ですわね」
「とすると……」
ラキスケの視線がワタクシに向きましたわ。正確に言えば、ワタクシの豊満な部分に。
「……どこ見てるんですの?」
「あっ、いや、すみません! 前に壁抜けした時みたいに引っかかるんじゃないかって……」
「まあ、確かにワタクシやリリィの体型では無理でしょうね。……となると」
当人以外、全員の視線がアヤメに集中しましたわ。
「その流れでこっちに振るの、さすがに失礼すぎニャい? アタシだって体の凹凸くらいあるんニャけど!」
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