令和にビキニアーマー!乗っ取られた故郷を取り戻せ!の巻(1)
「はぁ~! あの城壁、実際この目で見るとバカデッカいですわね~!」
女神像を破壊したワタクシたちは地上に戻り、草原地帯を一路北西へ。二日ほど馬を走らせたところで、二つの城と街をまるごとグルリと取り囲む高い外壁が見えてきましたわ。
「向かって左がウォンター王国、右がタイプレイ王国ですわね。隣接した首都の中心に国境が通っているくらい、絶対的な友好関係にありますわ」
「さすが、アンはなんでも知ってるニャー」
アヤメがいつの間にか生えた猫耳をピクピク動かしながら感心してますわ。単に猫のクセが抜けきっていないのかと思ってましたけれど、どうやら変なスキルに目覚めたようですわね……。
「あら、この辺りのことならワタクシより詳しいジモティーがいますわよ。ねえ、ラキスケ」
「…………ええ、まあ」
「そうなんだ~。どっちの出身ニャの?」
「……ウォンター王国です」
「へえ~。で、そのお面はニャに?」
ラキスケ、さっきからコネクトバッグの底から見つけたひょっとこのお面を被って馬を走らせてますわ。
「……まあ、色々と」
ひょっとこの下でバツが悪そうな顔してるのが容易に想像できますわ。
「まあまあ、長く住んでいた街には少なからずしがらみがあるものですから、あまりラキスケを追求しないであげてくださいまし」
「そういうものなんですか? 私にはよくわかりませんけど」
リリィは生まれついて流浪の旅人ですからそうでしょうね。
「というわけで、今回ラキスケにはツアーガイドをお願いいたしますわ! 銘菓! 観光名所! 地元民だけが知る秘境! 楽しみですわ~!」
「アン様、めちゃめちゃ観光気分ですけどバグ退治はいいんですか?」
「途中で寄り道してチャチャッと済ませますわ!」
「軽い……」
※ ※ ※
「どうぞ、皆様お通りください」
巨大な外壁に埋め込まれた、これまた巨大な鉄の門。門番はワタクシたちを一瞥すると、にこやかに街の中へと通してくれましたわ。強固な壁とは裏腹に、随分と簡単に入れてくれますのね。
「ラキスケがじもてぃーだから?」
アヤメ、覚えたての言葉で尋ねてるのがかわいらしいですわね。
「いえ、お面を着けているのでボクが誰かはわからなかったはずですが」
その物言いにリリィが首を傾げましたわ。
「あの門番、知り合いなんですか?」
「いえ、初めて見た顔ですが……」
「それじゃあ、まるでお面を着けてなかったら街中の人に顔を知られてる有名人だって言ってるみたい」
「えっ!? いや~そんなことは……。あっ! それよりあの店! あそこで銘菓ウォンター最中を買って歩きながら食べるのがここの名物なんですよ! ほら行きましょ行きましょ!」
言いながらラキスケは一人で広場に走っていきましたわ。客ほったらかしの最低ツアーガイドですわね。ていうかこの世界観に最中て。
「なんか誤魔化された気分ですね」
「まあ、いいじゃありませんの。今は観光を楽しみましょう」
「はい♡ アン様がそういうなら♡」
機嫌を直したリリィがワタクシの手を取って腕を組みましたわ。
「……リリィ」
「はい?」
「あなたの肘にワタクシの乳が蹂躙されてるんですけれど」
「あら。つい」
この子もだいぶキャラクターが振り切ってきましたわね……。
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