ここはどこ?私はお嬢様?風雲ノース城!の巻(11)
……そうだ。
子供の頃、ボクは両親に「お前は将来、良家のお嬢様を嫁にもらうのだ」と教えられてきた。そして実際、十代の中頃から毎日のように様々なお嬢様たちとお見合いをさせられた。
しかし。
皆、箱入り娘といえば聞こえはいいが、甘やかされてワガママ放題、世間のことを何も知らず、自主性のかけらもない、とても家臣たちの上に立てる人間性を持ち合わせていない者ばかりだった。
その現実と、子供の頃から頭に思い描いていた「理想のお嬢様」像とのギャップに耐えられなくなったボクは身分を隠して家を飛び出した。ボクにとっての理想のお嬢様を探しだすために。
「それで、一緒にいた娘がお前の見つけたプリンセスってわけか」
「一緒に……? ……そうだ! アン様は今どこに!?」
「あの子ならお前のために川まで水を汲みに行ってるよ」
「そうか……無事ならよかった……」
「まァ、なんにせよめでたいこった。今どき、あんなテンプレ通りのお嬢様はレアだからな。よくも理想通りの子を見つけられたもんだぜ」
「……………………」
……理想通り、か。
「それに比べてこっちは大変なんだぜ? なあ、聞いてくれよ」
「あ、ああ……」
そういえばヘンリー王子……彼もまた、日々繰り返される無益なお見合いに辟易して嫁探しをしていたのだった。
「お前は古い付き合いだから知ってると思うが……俺はSだ。しかもドがつく!」
そう、この男は生まれ持って業の深い性癖を持っていた。それゆえに嫁探しが難航していたのだ。
「お前が理想のお嬢様を探したように、俺もまた理想のドMを探した。だが、こちらの相手もやはりお嬢様たちだ。生まれつき気位の高いお嬢様がMに落ちることなど滅多に無い。裕福な家庭の令嬢は実にその九割がSだという我が国の調査結果もある」
「税金の使い道がひどい」
「これにはさすがの俺も心が折れかけたよ。だが、フィアンセは意外なところにいた。」
「なにっ、誰だ?」
「コルミ家のクイン嬢だ」
「へえ~……ってお前、コルミ家といえばアマゾネスを先祖に持つ生粋のドS家系じゃないか!?」
「そう。俺もまさか自分がドS女に一目惚れするなんて想像もしてなかったよ。……だが、現にそうなったもんは仕方がねえ。だから俺は彼女にプロポーズした時に誓ったんだ」
「誓った?」
「ああ! キミに似合う立派なドMになってみせると!」
「は?」
「キミに似合う立派なドMに……」
「聞こえてる。言ってる意味がわからんだけ」
「ただ、そうは言っても生まれついてのドSだからな。いっぺん白の書に性癖をリセットしてもらって、彼女にイチから調教してもらおうと思ってな! まァ、惚れた弱みってヤツだな」
「あの……ひとつ、いいか?」
「なんだ?」
「白の書でリセットされるのは性格であって性癖ではない」
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