ここはどこ?私はお嬢様?風雲ノース城!の巻(10)
"まったく、考えが甘いですわね! たとえ1%でも起きる可能性があるなら取り除く! それがデバッガーですわ~!"
薄れゆく意識の中にアン様の言葉が響いた。すみません、本当にその通りですねアン様……。
……そうだ、アン様。
アン様だけでも助けないと。ボクは最後の力を振り絞って、背負ったアン様の腕をつかんで橋の向こうへと投げ飛ばした。
(うん、もう大丈夫……)
目の前が暗くなる。アン様、最後までお供できなくてごめんなさい。でも、アン様ならきっと……。
…………………………。
最期の瞬間、何かがボクの腕を掴んだ気がした。
※ ※ ※
木々のざわめき。
小鳥のさえずり。
木漏れ日がまぶたの裏に淡い光を映した。
「う……」
目が覚めると柔らかな草の上に寝転んでいた。……知らない森の中。すぐ傍に洞窟の出口が見えた。誰かが助けて運び出してくれたのか。
「おっ、目が覚めたか」
振り返ると見知った男がいた。故郷の隣国、タイプレイ王国のヘンリー王子だった。ボクと同い年だが、ワイルドに生やした口髭のせいでいつも年上に見られている。
「ブライ、久しぶりだな。お前が旅に出て以来だから……二年ぶりくらいか」
ブライドン・ウォンター、通称ブライ。家を出てからはずっと偽名を使っていたから、本名で呼ばれたのは随分と久しぶりだ。……もっとも、最近はラッキースケベ略してラキスケで通っていたけれど。
「ヘンリー、お前が助けてくれたのか?」
「まあな。……で、こんなとこで何してんだ? まさか、お前も『白の書』を取りに来たのか?」
「まさかって、お前もか? ……いや、しかし一体どうやってここに? 入口は封印されていたはず……」
「ああ、昨日まではな。前々からこの辺に白の書があるってウワサを聞いて兵士を張らせてたんだが、今日になって見たことのない地下通路が発見されたと報告を受けて、急いでやってきたってわけだ」
なるほど、ボクらの後追いか。おそらく女神像のあたりで足を止めている間に追い抜かれたのだろう。
「で、どうやらお前んとこの婚活はうまいこといったみたいだな」
「ん?」
「婚活だよ、婚活。だってお前、理想のお嬢様を探すんだ~つって家を飛び出したんだろ?」
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