バグにはバグぶつけんだよ!の巻 (4)
「職業病ってやつですかしらね? ワタクシ、バグが残っているのがどうしても、どーーーーしても許せないんですの! まして自分で一度潰したバグならなおさらですわ! ゆえに! この世界に蔓延るバグをすべて滅ぼす旅をしておりますの!」
「バグ……っていうのは、さっきの妙に強いゴブリンみたいな……? まさか、あんなおかしな現象が世界中で?」
「その通りですわ! しかしご安心くださいませ! ワタクシはデバッグのエキスパート! バグにはバグで対抗するのみ! そしてそれができるのはワタクシだけですの!」
そんなワタクシの力説を聞いたラキスケは、顎に手をやって何やら考えてるご様子。まったく、下手の考え休むに似たりですわ~!
「あの……」
「発言を許可いたしますわ」
「その旅、ボクも連れて行ってもらえませんか? まだ修行中の身ですが、この世界の平和を守りたいという気持ちは……」
「はい不純~! 志望動機が実に不純ですわ~!」
「……は?」
「世界の平和とか言ってる輩が一番うさんくさいなんて今どき新生児でも知ってる常識ですわよ! それならいっそ不労所得が欲しいだの、払った以上の年金を保証してほしいだの言ってる方がまーだ信用できますわ~!」
「そ、それは……」
「正直におっしゃいなさい、正直に」
「うっ……」
ラキスケはグッと拳を握りしめ、しばし歯を食いしばって震えておりました後、ようやく決意の表情でワタクシの目をジッと見つめて言いましたわ。
「ボ、ボクは……」
「ボクは?」
「お……」
「お?」
「お嬢様が! 性癖なんです!」
「将来の夢は?」
「巨大お嬢様の金髪縦ロールに締め付けられ恵方に向かって食われることです」
「かなりの猛者ですわね~! レベルカンストしてますわ~! でも正直なところが気に入りましたわ! よろしゅうございます! 同行を許可いたしますわ~!」
「えっ、本当にいいんですか? 頭大丈夫ですか?」
「それはお互い様ですわ!」
かくしてワタクシとラキスケの全世界バグぶっ潰しツアーが始まったのですわ!
いかがでしたか~~~~!
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それから、よろしければ一言コメントで読者様がこれまでに体験した「おもしろバグ」をご報告くださいな!
もしランク上位に入って次回作を書く機会ができましたら参考にさせていただきますわ~~~~~!!