ショートカット登山!天然混浴温泉バトル!の巻(9)
「……くっ!」
腕が振り下ろされる直前、ラキスケがアイスソードを投げ捨ててリリィに飛びつき、彼女を抱いたまま地面を転がってかろうじて殴打を躱しましたわ! が、ゴーレムは間髪入れず次の攻撃──中心で横一文字にパックリと開いた頭部からファイヤーブレスを吹き出しましましたわ! 回避が間に合わっ……!
「ゾゾ流花嫁修業・必殺マワシウケ!」
間一髪飛び込んできたアヤメがブレスを受け流したものの、相手は肺活量なんスかそれ?のゴーレムですから、このままブレスを吐き続けられたらいかにアヤメのマワシウケでも持ちませんわ! この状況を打破できるのは、この瞬間、唯一ゴーレムに狙われていない~っ……!
「ワタクシしかいませんわね!」
コネクトバッグから取り出したるは、無限に入るのをいいことにたっぷりと詰め込んでおいた呪術師温泉のお湯ですわ~!!
"ガアッ!?"
ゴーレムはバッグから発射された大量の湯を全身に浴びたことで、熱せられた岩肌から爆発的に蒸気を立ち昇らせましたわ!
「クソデカサウナストーンの完成ですわ~! ラキスケ、ゴーレムがととのってる今がチャンスですわ!!」
「はいっ!」
ボスゴーレムが自身の発する蒸気で視界を遮られている隙に、アイスソードを回収したラキスケが近くの岩を足場にして飛び上がりましたわ!
「どおりゃああああああ! 冷凍剣・縦一閃!!」
剣を振り切ったラキスケが着地すると同時にゴーレムから熱が失われ、吹き上がっていた蒸気が消えると、その全身は左右に分かれてガラガラと崩れ落ちましたわ。
「ふぅ……なんとか片付きましたね」
ラキスケが一息ついてアイスソードを鞘に収めましたわ。
「フフッ、ワタクシのセルフ・ロウリュアタックが功を奏しましたわね!」
「ええ、おかげで助かりました。……なので、足元にヤカンと長靴が転がってるのは見なかったことにします」
「そうしてちょうだい」
さて、一段落したところで、そろそろちゃんと話をしませんとね。
「……リリィ。アナタ、もう気付いてますわね」
ずっと黙ったままのリリィがゆっくりと頷きましたわ。その視線の先には……打ち捨てられたゴーレムのなりそこないたち。そのすべてに同じ呪術師のサインが刻まれていましたわ。そしてそれは、ワタクシが彼女を温泉から引き上げた時に目にした、普段は長い髪に隠された背中に記された印と同じものでしたわ。
「私の姉妹たち……なんですね」
「ええ。あのログハウスでこれを読ませていただきましたわ」
コネクトバッグから取り出した一冊の本をリリィに手渡しましたわ。
「アナタのお父様の日記ですわ」
いかがでしたか~~~~!
お気に召しましたら「ブックマーク」と「ポイント」で応援いただけたら、ワタクシとっても嬉しいですわ~~~~!
それから、よろしければ一言コメントで読者様がこれまでに体験した「おもしろバグ」をご報告くださいな!
もしランク上位に入って次回作を書く機会ができましたら参考にさせていただきますわ~~~~~!!




