脱げよオアシス!増えよ金!咲いて見せろよ百合の花!の巻(7)
「いや魚の種類はどうでもいいんですが、まさかこれ抱えてパーティー会場に行くつもりですか? それはさすがにセレブの範疇から逸脱しているのでは……?」
「フフッ、慌てる〈ピーーー〉は貰いが少ないですわよ。……ご主人、この木彫りの熊をひとつくださいな」
「うわ、買った」
「ひとつ3,000ゴールド、いい買い物をしましたわ」
「結構しますね……。テンション上がって勢いで買ったはいいけど、旅行から帰ってきて冷静になったら置く場所に困って頭抱えそうな土産物ナンバーワンて感じしますけど」
「この熊に置き場なんて必要ありませんわ! なぜなら!!」
ワタクシは買ったばかりの木彫りの熊を店のカウンター上で180度回転させて主人に言いましたわ!
「これ! ひとつ買い取っていただけるかしら!!」
「とうとうおかしくなった」
「果たしてそうかしら?」
主人が無言でカウンターに置いた金額……はいドーン! なんと3,010ゴールド!
「買値と売値の設定ミス! なんと差し引き10ゴールドの儲けですわ! これを地道に繰り返せばお金の無限増殖ですわよ~!」
「……あの、アン様」
「なにかしら?」
「前から疑問に思ってたんですけど、潰すバグと使うバグ、どこで線引きしてるんですか?」
「そうですわね……。ワタクシ、デバッガーの仕事に誇りを持っておりましたから、できるものならすべてのバグを跡形もなく滅ぼし尽くしたいというのが本音ですわ。……けれど悲しいかなワタクシは所詮デバッガー。バグそのものはプログラマーでなければ直せませんわ。ですから、ワタクシはワタクシに潰せるバグをすべて滅ぼすと心に決めましたの!」
「……なるほど、だからバグったダンジョンを破壊したり、バグったアイテムを回収したりはするけれど、ムーンウォーク快走バグや売買価格設定ミスはそのままというわけですね」
「え? 最後の二つは単に面白いから残してあるだけですけど」
「は?」
「あら、ご存知ありませんの? 面白いバグのことは『裏技』って呼ぶんですのよ」
「しゅ、主観……!」
「というわけで、ワタクシはこれからアヤメと上流階級ブートキャンプを始めますから、アナタはここで熊のエンドレス取引で地道にお金を増やしてくださいな!」
「地獄に落ちた亡者がやる労働ですよこれは……」
いかがでしたか~~~~!
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もしランク上位に入って次回作を書く機会ができましたら参考にさせていただきますわ~~~~~!!




