バグにはバグぶつけんだよ!の巻 (11)
天井に逆さまに張り付いた巨大な蝙蝠の化け物。ゆっくりとその口角が上がると、尖った牙からねっとりとした唾液が床にしたたり落ちましたわ。
「ラキスケ、あれがこの塔のボス……こうもりさん1号ですわ!」
「なんて?」
「こうもりさん1号」
「へー」
「……アホのプログラマーが開発中の仮ネームを元に戻すの忘れやがったんですわよ」
「緊張感無いなぁ……。ていうか、なんでコウモリの化け物が人間さらって監禁してるんですか」
「気になりますわよね。ワタクシも気になったからシナリオライターに尋ねたんですのよ」
「そしたら?」
「モズの早贄だって」
「……コウモリでしょ?」
「コウモリですわよ」
「……………………」
「……………………」
そんな二人の間に漂うビミョ~な空気を分かつように、こうもりさん1号が突然口から灼熱の炎を吐きましたわ!
「あっぶな!」
「あっつ! あっついですわ!」
かろうじて身を躱したワタクシたちでしたが、こうもりさん1号は再び大きく口を開けて空気を吸い込んでいますわ。これ、ヒャクパーもう一発来ますわね。
「ちょ、ちょっとアン様! あの炎熱すぎやしませんか? さっき序盤のダンジョンだからカンタンとか言ってませんでしたっけ!?」
「もう、いちいち聞かなくてもわかりますでしょ? 炎の攻撃力パラメータが三倍に設定されてるケアレス見落としバグですわよ! ほらまた来ますわよ避けて!」
「おわっ! あぶな! ア、アン様、なにか対策あるんですよね!」
「当然ですわ!」
炎の第二波をなんとか躱したワタクシは、肩から下げた鞄にすばやく手を突っ込み、中からビニール袋に入った切り札を取り出し……。
取り出し……?
「あら?」
「どうしたんですかアン様!」
「……無いですわね」
「何が!」
「いえね、このビニール袋に食べかけの腐ったコッペパンを入れてたんですのよ」
「なんの話!?」
「食べると腹下しの状態異常になるアイテムなのですけれど、間違えてモンスターにも効く設定になっておりましてね。中でもこうもりくん1号には即死の特効がついてるんですけど……どこ行ったのかしらね?」
「昨日捨てましたよそんなもん!」
「はあ!? アナタ、なんで腐ったコッペパン捨てますのよ!!」
「捨てるでしょうが!!」
「一理ありますわ!!」
いかがでしたか~~~~!
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それから、よろしければ一言コメントで読者様がこれまでに体験した「おもしろバグ」をご報告くださいな!
もしランク上位に入って次回作を書く機会ができましたら参考にさせていただきますわ~~~~~!!
ところでワタクシ、最近チョコミントを美味しく感じてきましたの。以前は歯磨きの味がしますわ人間の食べるものではありませんわ~~~~とか思ってたんですけれど不思議ですわね~~~~~!
今なら歯磨き粉も美味しくいただけるかしら?
それでは皆様、また明日お会いいたしましょ~~~~~!!!




