407 最高のステージに観客がまさかの反応!?
次の瞬間、豪華な舞台衣装に身を包んだフローラさんが現れた。
が、緊張しているのか、気持ちが定まっていないのか、ちょっと恥ずかしそうな雰囲気だ。
『あ、フローラさんだ!』
「ほんとだね。これは応援しないとな」
ステファニーさんの隣に立ち、ぺこりと会釈するフローラさん。
すると、会場全体が大きな歓声に包まれた。まるで空気が波打っているかのようだ。
「はーい、静かに。嬉しいのは分かるけどね。私もすっごく嬉しいから。でも、フローラ先輩がここに来ただけだと思わないでよ? それじゃあ、いってみよう!」
ステファニーさんの合図で、軽快な音楽が流れ出す。
それに合わせてダンサーたちも踊りだす。
そして、ステファニーさんがフローラさんの肩を抱いて、視線を合わせる。
二人は頷き合うと、二重唱を始めた。
ステファニーさんとフローラさんの歌声を聞き、会場は大盛り上がり。
観客の中には感極まって涙する人も見受けられた。
フローラさんの復帰は、この街の人達にとって宿願だったんだな。
二人での歌唱は一曲で終了。
観客からは名残惜しい雰囲気が滲み出ていたが、ステファニーさんが場を仕切っていく。
「それじゃあ、おしまい! みんなありがとう!」
ステファニーさんは客席に手を振ると、フローラさんを引っ張って舞台袖にはけていった。
余韻を残さないようなあっさりとした幕引きである。
歌が終わった後もしばらく話すのかと思ったら、バッサリだな。
などと疑問に思っていたら、後方からラッパの音が聞こえてくる。
それを合図に皆が一斉に海の方を向く。
ドラムロールが鳴り、再度ラッパが吹かれる。
観客の視点が完全に誘導された後、ドンと花火が一発上がった。
途端、会場から再び歓声が上がる。
なるほど、歌があっさり終わったのは花火へ繋ぐためか。
歌から花火、なんとも豪華な二段構成である。
一発目の花火を合図に、夜空に次々と花が咲く。
『マスター! あれはなあに!? 光ってるお花みたいなの!』
「あれが花火だよ。綺麗でしょ?」
花火を見て興奮するミミに説明する。
『おっきいね!』
ミミは打ち上げられる花火を食い入るように見ていた。
うん、楽しんでいるようでよかった。
花火の連続打ち上げはしばらく続き、俺たちの目を楽しませてくれた。
最後には特大の花火が上がって、締め。
最後の花火が上がった後は、観客から大きな拍手が上がった。
俺とミミも拍手し、祭りが終わったことを喜ぶ。
色々あったけど、全てが無事終わって本当に良かった。
…………
――祭りを楽しみ、宿へ帰る途中。
俺は考え込んでいた。
宿へ帰ろうとしていたが進路を変え、海の方へ向かう。
「結局、魔法に頼りすぎた構造がまずいんだよな」
考えていたのは灯台についてだ。
魔法を増幅してモンスターを寄せ付けないのは、よく出来た仕組みだと思う。
だけど、肝心の光属性魔法の使い手は少ない。
そのため、一人に負担がかかりすぎてしまう。
もう少し使い手の数を確保できればいいんだけど、そうもいかない。
なら別の方法でモンスターを近づけない仕組みがあった方がいいんじゃないだろうか。
「というわけで取り出したるはブラックドラゴン一匹。こいつを錬金術で……」
俺はブラックドラゴンの死骸をアイテムボックスから取り出すと、上空へ放り投げた。
そして創造補助スキルを発動。
お目当てのものを作り出せる魔法陣のレシピを検索し、魔力を通す。
最後に指を鳴らせば、錬金術が発動し、完成である。
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