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403/415

403 突然現れた存在に不意打ちを受け、とんでもないことに!?

 

 ここまで使用し、謎の加速方法の正体に気づく。



 体が動く瞬間、魔力の流れを感じたのだ。


 俺が使える魔法は無属性魔法のみ。


 つまり、背中から無属性魔法を撃ったというわけだ。


 とても単純な答え。


 なんとかカオスオクトパスを押し返そうと、がむしゃらに動いていたら、新しい発動方法を編み出してしまったのだ。


 だが、無意識に行ったことのため、中々答えにたどり着けなかった。


 しかし、全てが分かった今なら自在に扱える。


 俺は空中で足裏から小規模な無属性魔法を連発。


 落下しそうになったら上に上がって、高度を維持し続け、カオスオクトパスへ向けて石を投げ続けた。


 投石を嫌がったカオスオクトパスは逃げるように潜行。


 すかさず俺も後を追い、海に飛び込む。


 海中でも自在に無属性魔法を発動して加速を重ね、カオスオクトパスの動きを凌駕する。


 最後はカオスオクトパスの懐に潜り込み、アッパーをかます。


 インパクトの瞬間、上方へ上がる勢いを強めるため、無属性魔法を足裏から発動。


 拳はカオスオクトパスの体に深々とめり込み、その巨体を海上へ押し上げた。


 俺は空中を舞うカオスオクトパスに無属性魔法ジャンプで併走。更に追撃を仕掛ける。


 何度か拳を叩き込んだ後、最後に思い切り蹴り上げた。


 蹴りを受けたカオスオクトパスは、空中で自由を失ったまま高々と上昇。


 完全に無防備な状態を晒す。


 俺は無属性魔法ジャンプを停止し、魔力を練った。


 落下しながら、右腕に魔力を集め、一気に解き放つ。


「行くぞ……。も ち も ち 波―ッ!!!」


 俺の右手から強烈な光が溢れ、カオスオクトパスに直撃する。


 光の中に囚われたカオスオクトパスは次第に色を失い、完全に消滅した。


「よし、やったぞ!」


 そう言った瞬間、ドボンと海に着水。


 落下の勢いが凄かったため、かなり深く沈んでしまう。


 海上に上がろうとしていると、背後で何かが光る気配を感じた。


『また、貴方なのね〜』


『もう驚かないぞ』


 この世の者とは思えないほど美しい声が聞こえたと思ったら、後ろに女神様たちが居た。


 二人は海の中なのに、ダルそうに寝そべっていた。


 威厳も何もあったものじゃないな。


「どうも、お久しぶりです」


『だから、何度も会う方がおかしいって言ってるでしょ〜』


『全く。バーゲンセールじゃないんだからな』


 途轍もなくやる気が無さそうな声で、俺の挨拶をあしらう女神様。


「す、すみません。でも、魔殿濁って、こんなに出るものなんでしょうか」


『何言ってるのよ。貴方から探しに行こうとしてるじゃない〜』


『それで数が多いと言われても、困るぞ』


「そういえばそうでした」


 探知機まで作って探しているのに、よく遭遇すると言うのもおかしな話だ。


 これでは因縁をつけているようなものだな。


『言ったでしょ。この世界は物騒だって。まあ、それにしても今年は当たり年だとは思うけどね』


『この何百年かほとんど出ていなかったのが、溜まりに溜まって一気に放出されている感じではある。ちなみに、今回のカオスオクトパスは以前海上に出来た魔力の渦が原因だな』


「そんな事に……」


 ブラックドラゴンとヘルセンチビートルは封印されていた個体。


 そう考えると近年で発生して接触した個体はダークフェニックスと今戦ったカオスオクトパスだけ。


 とても一気に放出されたと表現されるような数ではない。


 ということは、これからも頻繁に接触する可能性が高いということか。


『この感じだと、また近いうちに会うだろうし、もう行くわね〜』


『あんまり無茶するんじゃねえぞ』


 女神様たちは寝そべったまま手を振ると、あっさりと消えてしまった。


 ざ、雑すぎる……。


 余韻もへったくれもあったものじゃないな。


 だが今は余韻がどうこう言っている場合じゃない。


「街が心配だ……。戻ろう」


 女神様たちと別れた俺は、泳いで街へ戻った。


 オーロラが展開されている近辺に辿り着くと、漁船がちらほらと見える。





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