380 こつこつ溜めたものをものを処理したら、とんでもないことに!?
暇を見つけてはコツコツと討伐していた結果、結構溜まってしまったのだ。
「問題ない。それじゃあ、倉庫に行こうか。今年は魚が取れないせいで、モンスターの肉の消費が上がっているから、大助かりだぜ」
「その話は俺も港で聞きました。そんなに獲れないんですか?」
倉庫へ向かう道すがら、不漁の話になる。
「ひと月ごとに、じわじわと減っていった感じだな。特に今月に入ってから一気に減ったみたいだ」
「早く元の量がとれるようになるといいですね」
「ここまで続くと、何か不吉なことの前触れのように思えるよな。もうすぐ始まる祭りに影響が出ないことを祈るばかりだぜ。それじゃあ、いつも通りここに出してくれ」
倉庫に着き、パットさんに言われ素材を出していく。
「査定の結果は明日以降ですね?」
解体したモンスターの素材二百匹分を敷き詰め、尋ねる。
「ああ。いつも通りだ。これだけあると不漁分を補えるから助かるぜ。あんたが今年来てくれてラッキーだったな」
「漁師の皆さんは苦しいみたいですけどね」
実際に話を聞いた感じだと、見通しが立たず不安が募っている感じだった。
「まあ、一気に獲れなくなったのは最近だ。今月は祭りで稼ぐだろうし、なんとかなるさ」
「来月も同じような感じだと、さすがに苦しくなってきますよね」
毎月漁獲量が減っているそうだし、急に増えるとは思えないな。
「その時は海のモンスターを倒すだろうさ。冒険者は図太いんだ。ちょっとやそっとじゃ、くたばらないぜ」
「それもそうですよね」
確かにそんな気がした。
魚が獲れるようになるのが一番だが、それがダメだったとしても、採取依頼や討伐依頼をすればいい。
街の周囲のモンスターは俺が倒してしまったが、またしばらくすればどこからともなく湧いてくるはず。
魚にこだわらなければ、きっとなんとかなるだろう。
…………
それから数日は早朝に灯台、その後、ギルドで依頼の確認となった。
ギルドで祭りの準備の依頼がないと分かると、海に繰り出す。
当日にならないと海に行くかどうかが決まらないのでフローラさんは誘わず、ミミと二人での行動となった。
そんなことを繰り返していたある日、とあることを思いつく。
「試験を受けてみるか」
確か金級になれば、依頼を受けなくていい期間が相当延びると聞いた。
今なら時間も余っているし、丁度いい。
「あの、時間が出来たし、金級の試験を受けてみたいんですけど、俺に受験資格はありますか?」
と、受付でエラさんに尋ねる。
金級ともなると、まずは試験を受けられるかどうかも分からない。
「実績だけで言えば足りていませんね。ですが推薦は受けられる状態なので、受験は可能ですよ」
「おお! それなら早速金級試験を受けたいのですけど」
これはラッキーだ。
試験内容を確認して、祭りの依頼が再開されるまでに試験を終わらせられそうなら、早速受けてしまおう。
移動日数がかかるようなら、祭りが終わった後にするかな。
と、計画を練っていたが、エラさんは考え込んだまま、中々返事を返してくれない。
「う〜ん……、ひとまずギルドマスターに会ってもらえますか」
「分かりました」
俺は嫌な予感を覚えながら、ギルドマスターの部屋へ向かった。
「金級試験を受けたいそうだな」
「はい、登録が抹消される期限が長くなると聞いたので」
と、受験動機を話す。
ブレントさんにもお勧めされたし、こういうタイミングを活かして受験しておきたいよね。
「なるほどな。試験は指定モンスターの討伐になる」
「はい、どんなモンスターなんですか?」
間違いなく、強い個体を倒せという内容だな。
「が、試験は免除。合格にする」
「ええ!?」
ギルドマスターの返答に驚き、つい声が漏れてしまう。
「金級試験で対象となるモンスターは強い個体だ。しかし、それらはこの辺りには生息していない。そうなると遠征することになる」
「そうなりますよね」
「だが、お前には祭りの準備という大切な仕事がある。今、遠くに出られても困るわけだ」
「それなら、祭りが終わった後に受験しますよ」
今のタイミングで受けたかったが、後に回しても問題ない。
「いや、そこまでしなくていい。時間の無駄だ。昇級試験は銀級まで能力確認の意味が強い。そして、金級以上は力を試すものになっている。能力より少し高めの難易度に設定されているわけだ。だからと言って、死の大地の主より強い個体を倒しにいくわけじゃない」
「そりゃあ、あれに比べたら何でも弱いでしょ」
なんで試験で倒すモンスターとダークフェニックスが比較されるんだ。
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