365 依頼開始するも、とんでもない事態に!?
「まずはステージの資機材からっと」
一番初めに運ばなければいけない資材をアイテムボックスへしまう。
資材には1と番号が振られていた。
後は振られた番号順に資材をアイテムボックスへ収納していく。
「よし、収納完了。それじゃあ、運びますか」
あっという間に倉庫内の資材を全てアイテムボックスに入れ、準備は完了。
ミミを頭に乗せた俺は、目的地へ向けて駆け出した。
早朝ジョギングの気分で街中を走り、風景を楽しむ。
この街に来てから、こうやってじっくりと散策する事もなかったので、どこを見ても新鮮だ。
今日は快晴で雲ひとつない。
太陽の光を受けて輝く家々を見ながら、目的地を目指す。
しばらく走っていると、海の香りが濃くなってきた。
前方に建物がなくなり、だだっ広い場所へ出る。
どうやら目的地に着いたようだ。
会場は花火を見るため、海に面する方には遮蔽物がない。
海が近いせいで、非常に見晴らしがよかった。
「ここが会場か。結構広いな」
別の街からも観光客が来るためか、かなりの広さだ。
『何もないね』
俺の頭から降りたミミが、周囲を見回して呟く。
祭りの時以外は更地の状態にしてあるせいか、辺りは閑散としていた。
「これからここに色んなお店ができるんだよ」
と、祭りの風景を想像しながら、ミミに説明する。
この一帯が出店で埋まるんだから、相当な規模だな。
『ポテトチップ屋さんはあるかな』
「ありそうだけどな。それはお店が出来てからの楽しみだね」
『楽しみなの!』
と、ミミが目をキラキラさせながら言った。
これだけの規模ならば、ミミをがっかりさせることはないだろう。
「それじゃあ、資材を置いて行くか。まずは掃除からだな」
さっさと仕事を済ませ、ギルドとボブさんを安心させた方がいいな。
そう思った俺は、仕事を再開する。
「魔力清掃!」
辺り一帯を効果範囲として生活魔法をかけ、ゴミを一掃する。
資材を置く場所に邪魔なものがあると、設置に手間取るので、ゴミは処分してしまう。
次に、ボブさんから貰った地図を頼りに、資材を番号が振られた順にアイテムボックスから取り出して置いて行く。
実際にやってみると、どこかにまとめて出すわけではないので、以外に時間がかかる作業となった。
全ての資材を置き終え、再度地図で番号が合っているか確認する。
うん、問題は無さそうだ。
「これで全部だな。次は組み立てるんだよな……。今なら人がいないし、一気にいけるな」
今回言われたのは運搬までだが、ギルドの話では設営もやると分かっている。
今なら周囲に人もいないし、錬金術で一気に組める。
わざわざ戻って聞くのも手間だし、ついでにやってしまうか。
「まずは魔力清掃っと」
組み立てる前に、資機材を生活魔法で綺麗にしておく。
倉庫に入れたままだったから、埃が気になったんだよね。
「じゃあ、組み立てていくか」
俺は指定した資材を組み立てる魔法陣を創造補助スキルで描き、錬金術の発動準備に入る。
対象は全ての資機材。その組み立て。
一度で一気にやってしまう目論見だ。
「よっと……」
念のために魔石を設置し、準備は完了。
描いた魔法陣に魔力を通して指を鳴らせば、辺り一帯が煙に包まれる。
しばらくして煙が晴れると、全ての資機材が組み立てられ、会場全体の設営が完成していた。
『わあ! 出来上がったね!』
「よし、上手くいった。前は運ぶことしか出来なかったけど、今の俺ならここまで出来るんだよな」
シプレの街で復興の手伝いをした時は力仕事しかできなかったが、今は違う。
色々とできることの幅が増え、活躍できる場面が増えたのは嬉しいな。
「ダメなら、もう一度錬金術で解体すればいいし、一旦確認してくるか」
勝手に組んだわけだし、タイミング的に早いのなら、もう一度バラしても問題ない。
それが一瞬で出来てしまうのは強みだ。
とにかく、組み立てたままでいいか、確認してくる必要があるな。
そう思った俺は倉庫へ戻った。
本作品を読んでいただき、ありがとうございます!
面白い、続きが読みたいと思っていただけたなら、
広告の下のブックマークの登録、
ポイント投入欄を☆☆☆☆から★★★★★にしていただけると、作者の励みになります!
よろしくお願いします!




