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361 パーティー解散するも、とんでもない展開に!?

 

 翌朝、朝食を食べた俺たちは、月の雫亭へと帰った。


 近くまで来ると、心配そうな表情で宿の前をウロウロするテリーさんの姿が見えた。


 フローラさんはテリーさんを見つけると、小走りで側へ駆け寄っていく。


「昨日はごめんなさい。でも、手伝いをするのは難しいわ。大事なお祭りだから」


「俺の方こそ言い過ぎた。みんな、姉貴を待っていると思ったからさ。もう無理は言わねえよ、悪かった」


 謝りあった二人には笑顔が戻っていた。


 どうやら仲直りできたみたいだな。


「ううん、心配してくれてありがとう」


「おう。じゃあ、俺は行くわ。まるもっちーさん、ありがとうよ」


 と、テリーさんが片手を上げて挨拶してくれる。


「いえ、仲直りできてよかったです」


 笑顔を返した俺は、港の方へ向かうテリーさんを見送った。


 …………


 テリーさんを見送った後、これから先の予定をフローラさんに話しておくことにする。


 二人が話していたのも祭り絡みだし、和解できた今が丁度いい。


「フローラさん、俺は近々、ギルドマスターの依頼で祭りの手伝いをすることになっているんです」


「そうなんですね」


「はい。昨日の話の感じだと、フローラさんは準備に参加されないんですよね?」


 と、確認を取る。


「そうですね。私は行かない方が、いいと思います」


 多分、そんな事はないと思う。けど、その点を指摘しても平行線を辿るだろう。


「それなら、街に帰った今が区切りがいいですし、パーティーを解散しましょう。俺たちは祭りが終われば、この街を出て行くつもりなので」


 ちょっと名残惜しいが、タイミング的には今がベストだろう。


「そうですね。祭りが近づくと宿の仕事が増えるので、そろそろ手伝いをしないといけないですし……。まるもっちーさん、今まで、お世話になりました」


 フローラさんが深々と頭を下げた。


「いえ、こちらこそありがとうございました」


『ありがとうなの』


 と、俺とミミも頭を下げてお礼を言う。


 フローラさんのお陰で、色々と助かったもんなぁ……。


「私なんて何も、していないですよ」


 俺たちのお辞儀に恐縮したフローラさんが両手を振って慌てる。


「そんな事はないです。ドミニクさんたちを見送れたのはフローラさんのお陰ですよ」


 俺たちは基本二人で行動している。だから今回は人手が増えてとても助かった。


 なんといっても、ドミニクさんの一件はフローラさんが居なければ解決する事は出来なかった。


 俺とミミはフローラさんに手を差し出し、固い握手を交わす。


「お祭りまでの間は一人で依頼をこなしながら、宿を手伝おうと思います」


「依頼、気をつけて下さいね」


 フローラさんは祭りの準備には参加できないので、ここからは別行動になる。


 一人で依頼をこなすのは、ちょっと心配ではある。


 だけど、俺たちと一緒にいる間に随分と強くなったと思うし、無茶をしなければ大丈夫だろう。


「薬草採取をメインにします。それに、祭りの影響で宿にも、予約が沢山入っているので、依頼をする機会は少ないかもしれません」


 話を聞く限り、フローラさんの明日からの予定は、宿の手伝いがメインのようだ。


 花火大会ともなれば、この宿の立地からして、観光客が沢山訪れそうである。


「一応、これをどうぞ」


 俺はそう言って、大量に買っておいた煙幕玉を多目に渡した。


 これがあれば、モンスターに襲われても逃げ易いはず。


「煙幕玉? ありがとうございます。持っていなかったので助かります」


 餞別に渡すには変なものだったせいか、首を傾げられてしまう。


 といっても引き続き月の雫亭には泊まるので、完全なお別れというわけではない。


 けど一緒に居る時間が無くなるので、ちょっと寂しくはあるな。


 最後に、今まで渡し損ねていた報酬の取り分を全て渡す。


 フローラさんはあまりの金額に面食らっていたが、ここはきっちりと山分けにしておかないとね。


 今、素材買取所で査定してもらっている分も、お金を受け取り次第山分けだ。





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